ニルヴァーナ・リゾートのプールにて、ボラカイまでのボートで一緒だったうるさい中国人の集団と鉢合わせし、「あ・・・、あのうるさい集団だ・・・、プールにいるよ。嫌だな。」などというつまらん戯言を言っていたので、この俺が教えてやろう。アジア・コミュニケーションの真髄を。
「現地語・笑顔・低姿勢」、この3つで東アジア・東南アジアは攻略できる。時間的な順序は、この逆で謙虚な気持ちでもって、笑顔で、現地語で発声することである。プールで「ワーワー」うるさい中国人の集団に対しての、私の第一声は「ドィブーチー」(ごめんなさい)だ! これには、「ウチの若い衆がオタクの若い衆に迷惑かけてすいませんねぇ」という意味が含まれている。このような低姿勢で、中国語でモノを言えば、うるさい中国人集団の長であるお父さんも、「いえいえ、香港の方ですか?」 「イーベン(日本)」ですと答えると、「あー、そうですか、こちらこそ、若い衆がご迷惑をおかけしていると思うので、お気になさらずに。」と答えてくるものなのである。
これだけではない! 外見的な努力もしている! 中国人の集団がプールで騒いでいるということだったので、私の首には大粒の黒数珠が装着されている。日本のプールで裸に数珠だとヤ○ザ?と思われてしまうかもしれないが、アジアでは仏教徒?=お坊さん?という印象を抱かれ、どことなく数珠付スイマーに対しては、高圧的な態度には出にくいということもわかった上での行動なのである。「3人でプール往復、競争!!よーい・・・ドン」、バッシャーン。狭いプールでバタフライ・バタフライ。小うるさい中国人の集団を蹴散らしておいたわ。ともあれ、「プールでワーワー」うるさい中国人ではなく、中国人が「プールでワーワーうるさい日本人」というほどに暴れておいた。
子供でも理解できるアジア一国一愛人構想
夜・ホテルにて・・・
俺「お前らが帰った後、ワシは2週間ほどマニラに残る。」
マニラで何するの?
俺「良い突っ込みだ。調査だよ調査。」
調査って何を調べるの?
俺「自分の国、すなわちパスポートの国であるが、原則的に、自分の国以外の国には住むことができない。例えば、フィリピンの場合、日本人の観光ビザでの滞在期間は※21日間となっている。住むためにはどういう手続きが必要か? また実際に生活してみて、問題は無いか? 行ってみないとわからないだろう?」
※2013年8月から30日に延長されているので、これは間違っている。
俺「俺の仕事は何か知っているか?」
「1分で終わる仕事でしょ? 1分で終わるといいながら毎日10分以上かかっている。」
俺「ハハハ、時間のことではない。何をしているのか問うているのだ。」
「売ったり、買ったりしてるんでしょ?」
俺「何を?」
「・・・」
俺「俺が売ったり買ったりしているモノは、消えてなくなる商品ではない。(あっ、オプションは消えてなくなるかw) 例えば、このビールではない!このビールを造っている会社を売ったり買ったりしているのだ。」
「なんでシンガポールに住んでいるの? 日本に住めばいいじゃん。」
俺「良い質問だ。実に良い質問だ。税金って知ってるか? お前らが払っている税金は消費税ぐらいなもんだろうから、それで言うと日本は5%に対して、シンガポールは7%と高い。では100円で買った会社を200円で売ったら儲けはいくらになる? そう、日本ではその100円の儲けに対して税金がかかる。一方、シンガポールは・・・・驚くべきことに税金がかからない。」
「税金が無いからシンガポールに住んでいるんだね?」
俺「先ほど説明したようにシンガポールにも消費税はあるし、税金はあるんだよ。だけど、売ったり買ったりに対する税金は無いということなのだ!」
でもなんでシンガポールに住んでいるのに、タイに行ったり、インドネシアに行ったり、フィリピンに行ったりするの?
俺「素晴らしい質問だ! 地図を見よう! シンガポールと打ってみよう。リターンキーを押してみて。そう、このピンクの領域がシンガポールを示している。ではそのままもう少し地図を遠くから見てみよう。」
2回ほどマイナスボタンを押す・・・
俺「ほら、ビンタン島が見えてきたね。この前行ったところだ。覚えているかな? ビンタン島はインドネシアだが、このビンタン1つとっても、既にシンガポールより大きいのが分かるね?」
さらに3回ほどマイナスボタンを押す・・・
俺「マレーシアが見えてきたね。」
マレーシアが2つある・・・
俺「そうなんだよ、こっちのマレーシアが、首都のクアラルンプール、ここも行ったことがあるね?覚えているかな?インドシナ半島の最南端。一方でボルネオ島、インドネシアだとカリマンタンと呼ばれているが、ここの島の北部もまたマレーシア。これも行ったことがあるね? コタキナバル、覚えているでしょう? どこにあるか見つかったかな? そうブルネイの北部だね。シンガポールが如何に小さいかわかるでしょう?」
さらに2回ほどマイナスボタンを押す。
俺「タイ、フィリピンが見えてきたね。タイがアジアの真ん中にドーンとあるね。フィリピンは島国なんだけど、いっぱい島があるね。今いるのはこの辺りかな? インドネシアはもっと広いよ、この南側パプアニューギニアの国境まで全てインドネシアとなる。ところでシンガポールは? 字では書いてるけど、もうどこにあるかもわからないくらい小さい国ということがわかったね?」
グリグリと北方に視界を移すと・・・
日本は大きいなぁ・・・
俺「そう! その通り! 日本はとても大きな国だよ。地図を見れば分かるね。日本というのはさらに陸地だけでなく、この日本の南側の海全部、日本の海ということも忘れてはならない!」
(「狭い日本、そんなに急いでどこへ行く」とか言って、日本国民に自虐的国民意識を植え付けた奴は極刑に値する! このように地図を見ていけば日本という国の支配領域は決して狭くないということが、子供でも自然に理解できるはずなのだ!)
シンガポールって神奈川県より狭いの?
俺「そうだよ、地図で見たら見えないような国、神奈川県より狭いような国だけ見ていて良いの?駄目でしょう? だから俺はいろんな国に行っているんだよ。大きさを測る単位は何か知っているかな? キロは長さだよ。国の大きさ、地図での広さ、そうそう面積だね。ではウィキペディアでシンガポールと神奈川県の面積を比較してごらん・・・」(とこんな感じで、延々と続く投資一族の継承講義・・・。どうして略しているかというと、ヒトラーの我が闘争より、「大衆はなかなか理解せずすぐ忘れてしまう。だから同じことを繰り返し言う必要がある。」に則って同じ事を繰り返し繰り返し言っているから、大人な諸君には少々退屈だろうという都合上である!)
どやっ! 一桁の年齢の子供に、アジア一国一愛人構想を説明したぞ! 夏休みの漢字の書き取りの宿題のノートに、アジア一国一愛人構想、全てもう習った漢字でしょう? これが俺がシンガポールに住んでいながら、他の国を回っているという活動を示す単語なんだよ・・・と練習させようとしたが、保護者・学校関係者が驚いてしまうと思ったので、それは止めておいてやるわ。
しかし、その会話の間、というかボラカイ滞在中の全ての期間においてだが、短い時間で重要なことだけ伝えていかなければならない制約上、私が「そう、それ非常に重要。」とか「これは非常に重要なことなのだけども・・・」と連呼していたので、「非常に重要」という耳慣れない言葉が私の口癖だと思ってしまったようで、「また『非常に重要』って言ってる」などと言われてしまった。非常に重要なのは、『非常に重要』の前後に言った言葉だ! 『非常に重要』というフレーズは覚えなくていい! なかなか理解せず、すぐに忘れてしまう大衆に対して、私が最も繰り返し言った言葉が、『非常に重要』という言葉だったということが明らかになった。投資一族の継承も前途多難であるw
【一族家の教育方針】
2013.08.23 ハプスブルク家の悲劇 5/8 ~ルドルフの血統、インブリード
2012.12.06 どうか子供たちに関わらないで欲しい
2012.11.16 北京・ハルビンに行ってきました 11/13 ~中国の赤ちゃん
2012.04.19|真面目系クズについて 2/2
2012.02.13: タイ旅行 3/11~地図クイズ
2011.09.16: 最近の若い衆は
2011.06.24: カラオケと義務教育
2010.11.17: 知られざる技術大国イスラエルの頭脳
2010.08.06: 学業は良い子の遊びじゃねぇんだよ
2009.09.17: 名前をカタカナや漢字で書いてはならない
2009.07.29: 学成り難し
2009.04.08: 試験の評価がスペシャリストを殺す