現在も相場そのものの本質は変わっていない。それにもかかわらず、様々な市場が発展し、企業や個人を問わず相場とのかかわり合いが密接なものとなった。「相場」というものは、特殊な人だけのものではなく、一挙に日常生活に入り込んできたのである。株式や原油、貴金属のような商品だけでなく、外国為替、債券、預金などの市場も、テレビや新聞のごく一般的なニュースとして取り扱われるようになっている。また、日本国内だけではなく、米国、欧州などの市場の報道もよく見かけるようになっている。

私も日本の証券会社で、外国株式市場の指数を見ることがあるのだが、
NYダウ、ナスダック総合指数、そしてS&P500の順番だ。
でもね、
http://finance.yahoo.com/
見てよ。S&P500、ダウ、ナスダックの順番だ。S&P500は最も何も考えずに米国市場全体を見ることができる指数だと思うのだが、日本では、伝統的にダウ、日経225、そして欧州といえばユーロストックス50ではなく、DAXだろう。株式指数も時代とともに進化し、より合理的に、より単純に美しくなっている。良いものを単純に採用すればいいのだろうが、過去の習慣にとらわれ、変化を嫌う気質がよく表れている
日本人が生活していくうえで、市場変動性をほとんど意識しないでも問題がない。ガソリン価格や電気料金は、一般生活において変動しているほうだが、電気料金の変動もオイル価格による影響というより別の要因だしw 日経平均を見ている人間は多いが、10年債金利を見ている人間は圧倒的に少ない。あれだけGPIFが債券保有していると言っているのに、年金受給者だろ? だが、確定給付なので、GPIFがどう運用しようが関係ないと考えている人が多いからだ。そして、みんな大好き住宅ローンの指標でもあるプライムレートの変動も、市場の揺らぎとはほど遠い。もっとすごいのが、これだけドル円為替レートがリアルタイムで簡単にとれる時代にもかかわらず、全銀行が、東京銀行の公示レートに右に習えで、1日固定レート、1%以上ブッコ抜くというのは、もはや滑稽としか言いようがない。

重回帰モデルの問題点
すでにお気づきの方も多いと思うが、このモデルを使用するにあたって、どれぐらいのデータを取るべきなのか、また日々変動する相場、つまり毎日新たなデータが加わっていく際に、回帰式そのもの決定係数も変化していく事実にどう対応したらよいのか、といった疑問点がわいてこよう。これらに対する一義的な回答はない。ポイントは実務判断がどのような答えを用意するか、つまり実際に操作する人間がこのモデルをどう使おうとするのかにかかわってくるのであり、残念ながらここでは1つの回答例を述べることができるだけである。裁定取引としてどれくらいの期間でポジションをクローズすることを考えるのか、つまり、異常な乖離が何日ほどで通常のレベルに戻っていくのかというタイムスパンを考えることが一つの目安になるのではないだろうか。普通、裁定取引は数日から一週間までという期間で勝負をかけるものである

うん、おっしゃる通りだが、円とポンドの金利は独立に決定しているもので、一定の割合で固定されているものではないので、それはスプレッド取引で裁定ではないw 裁定取引は、一物多価の解消であり、マーケットリスクは無いのが原則なのだが、スプレッド取引を裁定と呼んでいることが、世の中であまりにも多いので、俺が間違っている、としたほうが良いのかもしれない

面白い喩えがある。ディーラーは何も考えずに拾いに行く。経済学者は、お金が道に落ちているはずがない、と主張する。物理学者は、そのお金がいつになったら誰かに拾われるかをじっと観察している、というものである。これは日本で経済物理学の研究をリードする高安秀樹博士から聞いたものだ。

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