私が感じるこの10年の世の中の変化は、LCCとインターネットの普及だ。私自身はインターネットは20年以上前から使っていたが、利用より普及による利便性の向上が非常に大きい。私が実行している、アジア一国一愛人構想・全アジア生活圏構想などが、いとも簡単に低いコストで実現できるのはLCCとインターネットの発達のお陰だ。
ネット証券・ディスカウントブローカーは以前から存在した。現在、パソコンさえ持っていれば、どこの国のホテルでもWifiがあり、Wifiがたとえない・あるいは不十分であったとしても、ローカルのシムカードを買って、スマホでテザリングすれば、Wifi環境すら不要。私自身が持っているもの、やっていることはずっと変わらないのだが、そのために必要な環境が、世界中で整ったのがこの10年の時代の変化と言えよう。
私の身近でインターネット普及の影響を観測したのは、シンガポールのフィリピンパブである。パブで働くピーナたちは、ほとんどがシングルマザーで子供があるが、みんなノキアの携帯を所有しており「国際電話をすると高いから子供とあんまり話せない」と言っており、「Skypeならタダでしかも顔を見ながら話すことができる」と私は言ったのだが、彼女たちの実家にその環境がなかったのだ。これは10年前というか2010年でも、まだそういう状態だった。現在は、みんながスマホを持ち、無料のテレビ電話かつ国際通話ができるようになった。
彼らがシンガポールでの出稼ぎを終え、フィリピンに帰ってしまうと、彼女たちに「国際電話」を強制することになり、かなり本気じゃないと、そこまでしてくれないものだったが、現在は、FacebookでもLINEでも、一度つながってしまえば、電話番号が変わろうが、国を移ろうが一切関係なく、無料で連絡できてしまうので、アジア一国一愛人構想、アジア全土落下傘計画に追い風が吹いている状態なのだ。