日経レバ2、ブル(=Long=買い)とベア(=Short=売り)がセットで同時期発売されているにもかかわらず、運用期間が長くなると、いずれも悲惨な基準値になっていることがほとんどである。これはマーケットとレバレッジが持つ性質が、必然的にもたらす結果なのだが、その原因をわかってないならば、完全に負け組だ。
プロ向けには、既に過去の記事で説明した。今回はアマ向けに同じ内容を書き直しただけなので、プロフェッショナル諸君には時間の無駄となろう。
2014.02.25 株のBuy&Hold戦略が持つGamma Long性
レバレッジをかけた投資信託(ファンド)が、どのように運用・売買するのか=どのようにポジションをリバランスするのか、から説明していこう
株価が100、10000の資金を預かったと仮定しよう。
レバレッジ2なので、ブル型は、運用初日は20000の株式(先物)を保有する。ベア型は20000の株式を売却する。
次の日株価が110(通常、インデックスが一日で10%も動くことはないが、わかりやすくするためにオーバーに表現している。)になると20000の株式が22000になるので、ブルは12000、ベアは8000の基準値となる。そして、ここでリバランスを行い、ブル型は2000買い増しして、24000の株を持ち、ベア型は6000を買い戻し、-16000を持つことになる。
そして、次の日、株価が100に戻ると、ブル型は24000×(100/110-1)=-2182の損が出るので、基準値は9818になる。ベア型は-16000×(100/110-1)=1455儲かるので、基準値は9455となる。
この動きを簡単にまとめた図を添付しよう。株価の動きを100->110->100->90->100 と拡大したので、その基準値の推移も見てほしい。右は振れ幅を2倍100->120->100->80->100 とした時の基準値の動きである。
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