マキアヴェッリが、いかに若輩当時とはいえ、女を交渉相手にもったという一事は、マキアヴェッリの研究家でさえ、いたく刺激する出来事のようである。15年の官僚生活中に彼が書いた報告書にすべてには目を通さない学者も、この際の報告書は目を皿のようにして読むらしく、やっぱりヤラレタ、いや、それほどはヤラレテイナイなどと論じた研究論文を読むたびに、女である私はおかしくてたまらない。
だが、これも、しわくちゃのネーさん相手であったらこうも議論に熱が入らないであろうと思い、女は女でも、カテリーナ・スフォルツァであったからだと納得することにしている。マキアヴェッリの会った当時は36歳になっていたが、まさに満開の花の美しさに輝いていた。顔が美人であるだけでなく、姿かたちもしなやかで崩れない。10人以上の子を生んだにしては驚くばかりの魅力の持ち主だ。
> 塩野先生も、グローバルに展開される男の「あの女とやった?やってない?」議論を嘲笑しておられるw