第3章 マタラーム時代(10世紀)
統一ジャワ王国の出現
ウァナギリ銅板文書903年、クドゥ銅板907年、においてバリトゥン王が彼に先立って中部ジャワを統治していた一連の諸王に呼びかけを行い、彼らを神たる過去の王として崇め、彼のクラトン守護を祈願しているのが注目される。このことから見て、王称の変更とバリトゥンの中部ジャワの一連の諸王に続く登位には関連があり、これはおそらく入婚によるものと考えられる。とすると、バリトゥンは元来東ジャワの王であり、この地で最初王位につき、その後間もなく中部ジャワとも特殊の関係を持つようになり、結局、サンジャヤの後継者たちに名を連ねることになったが、これには新規の王称をもってした、と言うことになろう。
インドネシア古代史 4/9~10世紀の各地の様子
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