私が名付けた「ギャンブラーの過ち2」をここに紹介しよう。
まずは、オリジナル 「ギャンブラーの過ち」
確率の初歩として、教科書に載っていてご存知の諸君も多いと思うので簡単に終わらせる。
3回連続 表が出た後、次に表が出る確率は1/2より低い気がする。
「ギャンブラーの過ち2」
そんな過ちを語ってしまうギャンブラーと一晩、裏か表のギャンブルを興じたとしよう。
ある時、10回連続で表が出た。
するとギャンブラーが言った。
信じられない確率だ。これはいかさまだ。
俺が問う。
「どのくらいの確率だと思っているのかね?」
2の10乗だから1/1024だ。」
過ちの証明
君は、10秒で終わるこのギャンブルを、この一晩で何回やったかね?
簡単のため、少ない例で、計算して20回やったとしよう。
20回の裏か表。すべての場合の数は2の20乗(以降ここでは2^20と表記)ある。
では、10回以上連続で表が出る場合の数を実際に数えてみよう。
最初から10連勝する場合
表表表表表 表表表表表 ***** *****
は表でも裏でもどちらでも良いわけだから2^10ある。
そして、これは脅威の20連勝も含む。
次、2回目から10連勝する場合
表表表表 表表表表表 表**** *****
これは2^9。これも2回目からの19連勝を含む。
次、3回目から10連勝する場合
表表表 表表表表表 表表*** *****
とやはり2^9。
飛んで、最後の11投目から10連勝する場合
***** **** 表表表表表 表表表表表
2^9。
10回以上連続で表が出る場合の数を足すと。
2^10+2^9 × 10 ある。
よって2^9でくくり出すと、(2+10)×2^9
それを2^20で割ったものを、この世では確率と定義している。
(2+10)×2^9 ÷ 2^20
=12 ÷ 2^11
=6/1024
となる。君の計算した確率よりも大分高いね。
高々20回だけの場合であっても!
ギャンブラーに、もう一度、問おう。
10秒で終わる勝負、1分で6回、1時間で360回。6時間で2160回だ。
2160回の試行において、10連勝が一度も出ない方が不思議だとは思わんかね?