キャッシュフロー重視派としては、内部留保=金という世の中の誤解、大いに結構です。
引用すると

会計士先生 http://cfonews.exblog.jp/9409651/
内部留保(=利益剰余金)とは、純資産の内訳のひとつにすぎません。
yokoken先生 http://www.104ka.com/2009/01/post-687.html
利益剰余金に相当するお金があるものだと勘違い

利益剰余金については、先生方が斬ってくれているので、私はその源泉である純利益について触れたいと思います。
家計における財務諸表
私も同様に月収30万円の方が10年間働いたケースを例としましょう。
額面3600万円
可処分所得2800万円
消費活動を行って手元に残った金は100万円
この事実を踏まえた上でy氏の文面

ぼくには最近の「雇用維持のために内部留保を活用せよ」といった意見は、会社員の例え話で言うと、
「この人は今まで2800万円も稼いだきたのだから、この2800万円を活用して、世の中の困っている人たち
を助けるべきだ!」と言っているのと同じようにしか見えないのです。

をみると、y氏は可処分所得の2800万円を利益と見なしています
これに対してf氏が100万円が利益なのでは?と疑問を投げかけています
この見解の相違は、損益認識に起因するわけですが、これは
y氏の「自分は無駄遣いをしていないという主張」なのです。面白いですね。
100万円のマッサージチェアを買ったとして、それが10万円の価値しかないと認識する時に初めて90万の損がでるのです。
マッサージチェアのおかげで、健康に仕事ができ、そのおかげで給与が増えていると考えるならば逆に利益計上する。
これがy氏の言う「健康への投資」という主張です。
一方、f氏はキャッシュフローと純利益を完全対応させたコンサバティブな価値基準、
100万円のマッサージチェアを買ったとして、それを買いたいという人が出て初めて価値をつけるという。
他人の家にあがりこんで、「そのマッサージチェアを売ってくれ」って人は居ないので、実質は、一発減価償却型です。
マッサージチェアの評価というのは、このように人によって評価が異なるもので、どちらが正しいとは言い切れません。
純利益とはそのような主観で決まる理論上の数値に過ぎません。
実際の企業財務において、マッサージチェアにあたるのが、商品在庫、売掛金、子会社株式、建物、不動産などです。
会計素人の私が言うと、会計士先生には怒られそうですが、
特に商品在庫、子会社株式は、その筋の専門家で無いと価値の鑑定が難しく、何社も掛け持つ会計士先生に
その価値がわかるものでしょうか?
損益計算書は、税効果・財務戦略に基づいて、下から書いていけばよいものなので、色々引いて残ったものが純利益
なのではなく、純利益を先に決め、そうなるように主観的に評価をすればいいのです。(ちょっと言い過ぎたかな?)
ですから投資先が、やたら貯め込む傾向がある場合、内部留保と再投資などという健全な企業活動を期待していない
わけで、手元の現金と金の出入りを中心に見る
ことになるでしょう。
今いくら持ってるのか?(現金・時価のある有価証券)
私にいくらよこしたのか?(配当・自社株買い総額) ついでに、私以外に誰に渡しのか?(株主構成)
その他のステークホルダーにいくら払ったのか?(キャッシュフロー計算書全体)
純利益? 利益剰余金? なんすかそれは?
金のありかをかぎまわる立場の人間には、それらは、あまり関係の無い話ですな。