Aug 12 2010 中国の家計に約117兆円の隠れ収入、GDPの3割に相当-調査
【Bloomberg News】
8月12日(ブルームバーグ):中国の家計には、公式統計に反映されていない隠れた収入が最大
9兆3000億元(約117兆円)あり、その8割を富裕層が得ていることが調査で明らかになった。
クレディ・スイス・グループの委託で中国経済改革研究基金会(CRF)が実施し、先週公表された
調査結果によると、大半が「違法ないし違法すれすれ」の可能性があるこうした収入は中国の国内
総生産(GDP)の約3割に相当する。同国都市部の家計可処分所得は平均3万2154元で、
公式統計を90%上回るという。
公式統計を上回る収入の大半は富裕層が得ている。クレディ・スイスのリポートによると、同国で所
得が上位10%の家計は年間13万9000元の収入があり、公式な数字の3倍余りに達する。一
方、下位10%の家計収入は5350元で、公式統計を13%上回っている。CRFの王小魯氏が
執筆した同リポートによると、上位20%の家計が隠れた収入全体の81.3%を得ている。
今回の調査結果は、世界でも有数の中国の貧富の格差が、公式統計をさらに上回っていることを
示している。共産党政権を脅かすような暴動やストライキなどの社会不安の防止を目指す胡錦濤国
家主席や温家宝首相にとって、格差縮小は優先課題だ。
こうした「灰色の所得」は、婚礼での役人や幹部への贈り物や土地取引での利益、建設プロジェクト
からのリベートなど、いろいろな形態があると調査は指摘している。
だよなぁ。そうだと思うわ。この前、中国の友人と話をしていたんだが、議論の要約は以下の通りである。
俺の主張
生産地として、中国はもう古い。世界の工場の時代は終わり、生産地ではなく、消費地としての立場になるであろう。
東南アジアのシンガポールにいるからそう思うのかもしれないが、ベトナム、インドネシア、バングラあたりに移ってきてる。
いずれアジアのアメリカになるかな?貿易赤字の資本輸入国。人民元開放もその一環か。
彼の反論
製造業は一部東南アジアに移るかもしれないが、世界の工場というのは変わらないかと思う。
月給1万円(中国)と7000円(東南アジア)は感覚的にはあまり変わりがない。
俺の主張
末端の給料は安いのかもしれないけど、用地の確保、マネージメント人材となると中国はもう安くないんじゃないの?
彼の反論
月給1万の労働力が無尽蔵にあって、必要な材料、部品はトンガンにある、優秀な大卒が月給3万円で雇える。
昨日発表した統計で2010年新卒4年制大学制平均給料2500元。
それでも仕事が見つかっていない卒業生が結構いる。
北京上海シンセンは高い。北京上海はその倍で5000元ぐらい。
俺の主張
そんなもんじゃないだろ?
俺がこっちであった中国人は、そんな給料で働いているような感じじゃなかったぞ。北京で働いているらしいが。
日本で買い物しまくってる中国人。すごい数じゃないか。
もちろん、それが北京の平均とは言わないが、月給5000は解せないな・・・。
桁が一つ違うんじゃないか?50,000RMB=60万円くらいはもらってるヤツがごろごろしてそうだよ。
シンガポールのDFSだって中国人で溢れてるぞ。
彼の反論
日本で買い物しまくりの人は金銭感覚もうないぐらい金持ちだよ。
俺の主張
外から中国を見ると、上澄みしか見えないから、俺に見えているのは中国の富裕層に値することはわかっている。
だが、貴君の高校の同級生で、自分より給料高い連中がゴロゴロしてるだろ?
もっと言うなれば、北京大学進学組の同期に絞って、自分が真ん中より上に居る自信はあるかね?
彼の反論
僕の同級生は医者、銀行員とかが多くて、起業している人、政府高官に上っている人はまだいない。
かなり余裕のある生活しているのは確か。彼らは香港や日本で買い物しまくりはしない。
年1回海外旅行に行けたらいいな程度。中国での生活は余裕がある。
中国の人件費はもはや安くないという俺の主張に対し、彼はマクロっぽく”政府発表統計値”で反論してきたのだ。
俺の予想である公式統計の10倍は確かに大袈裟だったかもしれないが、90%上回ると言っているではないか!
国家の発表する統計値も良いが、真実を肌で感じたいだろ。
【民の欲と国家】
2010.07.05: 警視庁ウラ金担当
2010.05.20: 秘録 華人財閥 ~独占権、その大いなる可能性
2009.12.29: 何のために生きるのか?ふと考えるときがある
2009.10.07: 物欲の定義
2009.08.20: インド旅行 招かれざる観光客
2009.08.14: インド独立史 ~東インド会社時代
2009.05.07: 幸福感と欲の関係
2009.05.04: 民族浄化を裁く 旧ユーゴ戦犯法廷の現場から
2009.04.15: 貯蓄率にみる人々の自信度合い
2009.01.07: ユーゴスラヴィア現代史 ~国家崩壊への道
2008.09.24: 俺の欲しいもの
2008.09.23: 被支配階級の特権
2008.07.18: Olympic記念通貨に見る投資可能性
先日はTBいただきありがとうございました。
中国の経済力は確かに無視できないものがありますが、日本的感覚で信頼感を持つことはできないと感じます。
他の記事も面白そうですね。少しづつ拝読させていただきます。
三四郎様 コメントありがとうございます。
政治系というよりは、当サイトは経済系、もとい、もう少し下品に投資系です。
とはいえ、国際政治系の話は好きです。勉強させていただければと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。