飲み会の場で、「司馬遼太郎の歴史観について」というお題で4人中、私を除く3人全員でアツク議論していたことがあ
りました。
「不勉強なもので、話についていけず、今日は申し訳ありませんでした。私、個人的には、デリバティブや博打の話は人より
も得意だと思うのですが・・・、歴史も、車も、シンガポールのナイトスポットも、な~~~んにも語ることができません
ホントすいません。新撰組って名前しか知りません。酒飲み友達との高尚な歴史談義についていけず死にそうな顔をしてい
たら、友人の一人=文学少年な彼氏が、「読めよ」と快く貸してくれました。
そして、この本を読んだ理由はもう一つあります。以前から何度か当ブログに登場している文学少年な彼氏は、私とインド
の歴史について話していた時に、インドの歴史上の人物の名前をスラスラと数人挙げました。その記憶力の源泉は小説だ
と聞いていたからです。
「恥ずかしながら私は、マハトマ・ガンジー以外の人物を空で言うことができません。」
文学少年な彼曰く「俺は小説で読んでいるからなぁ。勉強熱心というわけではなくて漫画読むのと一緒だよ。でも小説化
した歴史を読むと登場人物に思い入れができるから、名前を覚えやすいのだよ
。」
攘夷、攘夷、ジョーイって何だっけ? 尊王攘夷論って社会の教科書に書いてあったような気がするけど、尊王と攘夷は
違うことのように書いてあるな・・・。
いい年して恥ずかしいことだと自認はしておりますが、私はこのレベルからのスタートなんです!! 
もっとも歳三が同村の女と情交りたくないのは理由があった。土百姓の女には、なんの情欲もおこらなかったのだ。
(女は身分だ)と考えていた。美醜ではない。それが歳三の信仰のようなものであった。自分より分際の高い女に対しては
慄えるような魅惑を感じた
。こういう性欲の型をもった男も少なかろう。
そんなことはありません。土方先生、いや、司馬先生の歴史観に、同意です。
でも、私がこう思っているなんて口が裂けても女性には言えないのです。
大政奉還 おーっ、これは覚えているぞ。小学校の時に習った気がする。意味分かってなかったが。
京都の幕兵、会津、桑名の兵に不穏の動きがあると知るや、慶喜はこれを避けるため、自分は京都からさっさと大阪城へ
引き上げてしまった。それまで「家康以来の英傑」といわれ、「慶喜あるかぎり幕府はなおつづくかもしれぬ」と薩長側がその
才腕を恐れていた徳川慶喜の変貌が、このときからはじまる。恭順、つまり時勢からの徹底的逃避が最後の将軍慶喜の
これ以後の人生であった。余談だが、慶喜はこの後、場所を転々としつつ逃避専一の生活を続け、彼がふたたび天皇に
ごあいさつとして拝謁したのは、なんと30年後の明治31年5月2日であった。かれは自分の居城であった旧江戸城に
「同候」し、天皇、皇后に拝謁した。明治天皇はかれに銀の花瓶一対と紅白のチリメン、銀杯一個を下賜された。政権を
返上して30年ぶりでもらった返礼というのは、たったこれだけであった。推して、慶喜の悲劇的半生を知るべきだろう。
小佐野賢治が言った「花瓶なんてもの必要ない」
甲鉄艦、旧幕府が米国に注文し、できたときは幕府瓦解の直後であり、米国側はこれを横浜港に浮かべ、
国際法の慣例により内乱が収まるまで走砲に渡せないと、どちらにも渡さなかった
「おおげさにいえば、あおのときあの甲鉄艦さえ手に入っておれば、北海道防衛はあの一艦で間に合うほどのものです」
とかつて榎本は北海道への航海中、歳三に語ったことがある。この艦はアメリカの南北戦争の最中に北軍の注文で建造
されたもので一艦をもって南軍艦隊を破りうるといわれたほどのものであった。が、できあがったときには南軍政府が降伏し
戦争が終わっていた。おりから幕府の軍艦買付け役人が渡米してこの新造艦を港内で見、ぜひゆずって欲しいということ
で話がついた。ところが横浜に入った時は、幕府がなくなっている。宿命的な軍艦と言っていい。
「来たよ」
「なにが来ました?」
お雪はかがんで長靴の片方をとりあげ、歳三に穿たしめようとした。
「敵がさ」
お雪は、息をとめた。が、その頭上で歳三が、手を嗅いだ。
「おぬしの匂いが残っている」
「ばか」




この前、飲みの席でのことだ・・・
私は歴史とか弱くてね・・・燃えよ剣も最近読んだばかりで・・・、ひじかたさいぞうの・・・
「ホントに読んだのですか? トシ、トシって近藤が呼んでいたでしょう?」
「・・・」
アルツ!! アルツのせいだ!! トシゾウだよトシゾウ!! 今思い出したよボケが。

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