「TOKYO AIM」の上場第1号銘柄になったメビオファームの藤沢忠司社長 創薬ベンチャーのメビオファームは15日、東京証券取引所傘下のプロ向け市場「TOKYO AIM取引所」に新規上場した。AIM市場の開設から2年以上が経過しての上場第1号銘柄だったが、売りが殺到して初日は初値が付かなかった。同日、メビオの藤沢忠司社長と主幹事を務めるフィリップ証券の下山均社長が東証で会見。藤沢社長は初値が付かなかったことについて「株価は評価として真摯(しんし)に受け止めたい」と語った。主なやりとりは以下の通り。
――上場した感想は。
藤沢社長「AIM市場の舞台に立てるのは喜びと思っている。現在米国において、民間では最大の病院でがん治療の臨床試験をしており、今後欧州でも試験をする方針だ。日本発の薬で世界に出て行くということで、(海外投資家の参加を想定する)AIMが魅力的だと感じていた」
――初値が付かず、最終気配値も基準値を大幅に下回った。
藤沢社長「真摯(しんし)に受け止めたいが、まずは事業に集中したい。2012年3月期の単独最終損益は13億円の黒字(前期は2億6200万円の赤字)に転換する予定で、事業面で投資家の支持を得られると考えている」
下山社長「上場時のファイナンスを取りやめたことで売り圧力が強まり、既存株主が争って売る格好になってしまった。ただ今後は業績予想も織り込んで市場参加者が広がると思う」
――中国企業との技術契約が成立したため、ブックビルディング(需要申告)で算定中の公募価格が適正でなくなったことが新株発行中止の理由だった。上場申請の時点で契約の見通しは立っていたのでは。
藤沢社長「医薬品業界は知的財産があれば生産などは縦横無尽に委託し、契約につなげられる。AIMに上場する見通しになったことで信用が高まり、今回の契約にも良い影響が出たと考えている。新株発行で調達する資金は研究開発費に充てる予定だったが、(新株が発行できなかったからといって資金が)当面不足することはない」
笑っちゃいけないんだけど、笑える。
09年に発足したTokyo AIMだが2年経った今まで上場実績Zero! リーマンショックの影響もあろうが、いくらなんでも2年間Zeroって・・・。がしかし、目指すところ・言ってることはなんら間違っていない。読んでみてくれ。
http://www.tse.or.jp/rules/newmarket/index.html
「TOKYO AIM」について東京証券取引所 とロンドン証券取引所は、合弁で、TOKYO AIM取引所を創設し、2009年6月1日より、プロ向け市場(TOKYO AIM)を開設しました。
TOKYO AIMは、日本およびアジアの成長企業のニーズを反映した資金調達の選択肢を提供すると同時に、プロの投資家に新たな投資機会を提供することを目的にしており、東京証券取引所のアジアでの経験や知見とロンドン証券取引所のAIMでの実績が最大限に活用されます。アジア最大の金融拠点である東京から世界の市場参加者に向けて魅力的な投資機会を提供します。
しかし、東証の企画モノってとことん外れてるな。
REIT:ミドルリスクミドルリターン->株よりもVolatility高い、倒産REITまで出現…
マザーズ:完全投機市場、貧乏個人の巣窟、上場競争で地方取引所では黒い勢力が詐欺上場->で結局規制強化。
Tdex:今日の取引はつぶやけるほどの数量。カバ子、募集総数はいったい何人?
AIM:創立2年も誰も上場せず、やっとの1号案件、初値つかず。
どれも企画・コンセプトは非常に良いのであるし、方向性に問題があるとは思えないのだが、惨憺たる状態である。何が悪いのかねぇ?たとえて言うなら、政治が悪いと言っても日本の行政は、内閣や国会で決まるものではない、ひいては国民意識の問題というのと同じ構造。つまり、証券取引法以外の法規制や税制、ひいては”市場参加者の質”。東証や取引所の制度の問題ではないような気がするんだがねぇ。プロ向け市場で主幹事フィリップ証券って、どんなプロにはめようとしてたんだ?という疑問はさておき・・・。
【個別株日本株】
2011.05.16: 東京電力の平均給与は電力10社中9位
2010.04.12: 日本の軍需産業
2009.10.29: 9651 キャッシュリッチカンパニーのキャッシュフロー計算書
2009.01.16: 財務諸表と金のありか
2008.09.11: その他有価証券の分析@9748
2008.05.31: カツラ会社の経営陣の退陣
2008.03.25: 一族家における投資教育 ~株式 動く時価、見える時価
2007.12.25: 9955 安いな、出動じゃ
2007.12.06: 財務諸表基本レッスン 売掛金と買掛金