SNSに不安を抱くグーグル
グーグルが2007年からフェースブックの存在を警戒し始めたのは、その本質を理解していたからだ。フェースブックのユーザーが、個人的なネットワークを通じて情報を集めるようになれば、インターネットにおける彼等の検索エンジンやナビゲーターは、グーグルではなくフェースブックになってしまう。メディア企業がグーグルやユーチューブのほうがより多くの視聴者を獲得していると気を揉むのと同じように、グーグルもフェースブックに不安を感じ始めた。フェースブックのウェブページが、ユーザーにとって時たま訪れる場所ではなく、ずっと腰を落ち着ける場所になってしまったらどうするか?グーグルにとって望ましいのは、より多くの人がネット上をウロウロすることだ。両社の緊張関係は2007年10月、マイクロソフトがグーグルに競り勝ち、フェースブック株の1.6%を手に入れただけではなく、サイト上の広告販売を引き受けたことから一段と高まった。