ブラックマンデー以降の主な金融危機
1987年10月 ブラックマンデー、米国株式市場が1日で22.6%の大幅安、米国のインフレ懸念、双子の赤字に対する警戒感、そこに西ドイツが短期金利を高めに誘導したため、市場が日米欧の金融協調体制のほころびと解釈し、売りが殺到した。
1980年代末~90年初頭 米国S&L危機 貯蓄金融機関(S&L)は不動産投資の失敗で88年頃から倒産が急増した。89年に救済法案が可決、747社を整理し、処理損失額は4500億ドル、公的資金投入額は1200億円を超えた。景気減速でFRBは89~92年に利下げを行った。
1994年末~95年 メキシコ通貨危機 メキシコの累積貿易赤字や社会不安を背景に短期資本の海外逃避が加速し、通貨ペソの切り下げと変動相場制への以降を迫られた。米国とIMFの緊急融資で危機は沈静化した。中南米やアジア、欧州の一部にも通貨不安が飛び火した。
1998年9月 LTCM崩壊 ロシアの対外債務支払い凍結をきっかけに質への逃避が発生。損失は46億ドル。欧米の金融機関が合計36億ドルの救済資金を拠出。FRBも金融緩和で対応した。
2000~01年 米国ITバブル崩壊 IT投資や新規上場ブームが米国の金融引き締めなどをきっかけに崩壊した。米国同時多発テロも重なり、ナスダック総合株価指数は2000年の春のピークから1/4以下に急落。
サブプライム問題をあわせるとこの20年間で少なくとも6回もの金融危機に遭遇してきたことになる。
マイケル・J・モーブッシンによれば、ミューチュアル・ファンドの中でもっとも注目を集めた連勝記録の持ち主は、レッグ・メイソンのビル・ミラーといわれている。ミューチュアルファンドが勝つという意味は市場の平均利回りを上回ることなのだが、彼のバリュー・トラスト・ファンドは2005年までに15年連続でS&P500の利回りを上回った。過去40年の期間で、これほど長期にわたり市場平均利回りを上回った運用ができたファンドはないという。