相手は素人なのだが、なかなか面白いので抜粋してお届けしよう。
>付は、私の友人たちのメールの返信である。
株・投資について語り合うメール
株に限らず、幅広い範囲で投資関連についてメールできれば幸いです。何かお題があればどうぞ。
特にお題が無ければ私からクイズ
株価が上がる理由として、企業業績の向上が考えられます。
では、それ以外の要因ではどのようなものがあるでしょうか?

注: 「誰かがたくさん買っているから」は、答えになりません。
 「なぜその人は買っているのか」が求められている答えです。
くどいようですが、私が株について言及する時の基本姿勢について
2007.12.18: 株式市場の将来の方向性2
>投資家に、会社の支配権取得の標的にされたとき?
>例: 阪急・阪神経営統合
>2005年8月頃まで450円前後で推移していた阪神電鉄の株式は9月頃から急激に上昇を始めた。
>阪神電鉄においては、当時好調であった阪神タイガースの成績が上昇要因とみて特に対策を取っていなかった。
>しかしながら、9 月27日の村上ファンドによる大量保有報告書により、
>阪神電鉄株式26.67%、阪神百貨店株式18.19%の保有が明らかになり、
>村上ファンドは阪神電鉄の筆頭株主であることが阪神電鉄経営陣にも知られることとなった。
>その当時、株価は最高で1200円を超えるまでに至った。
>この赤字部分ののんきな感じが笑える。
企業業績の伸びを期待する、これは誰しも思いつく健全な株式投資の基本スタイル。
ですが、それだけでは株価は決まらないというのが大事です。
今のところ核心に迫っているのは、とくちゃんのプロキシーファイトです。
でも、まだあるんですよぉ・・・、新聞にも載っているようなことで・・・。
>投資家に、会社の支配権取得の標的にされたとき?
これを一般にプロキシーファイトと言います。
株主総会における議決権の争奪戦が起こると株を買い上げる要因になります。
会社側に敵対する勢力を昔は総会屋と言っていましたが、現在では、
グリーンメーラー、アクティビストなどという横文字で表記することもあります。
>為替とかの外部要因
これが結局、企業業績に帰着します。例えば、明らかに日本企業とは
関係ない為替であるジンバブエドルがどうなろうと株価には関係ないからです。
輸出企業は円安になると、営業外収益がプラスで純利益が向上。
だから株価が上がるのです。これは企業業績の変化以外の何者でもありません。
>通貨の先高感が高いとこが買われるとか?
鶏と卵です。特にエマージング(新興市場)においては、株価と通貨の動きは一致しています。
エマージングにおいて、株価(企業業績の伸びに対する期待)と通貨(GDPの伸びの期待)
はほぼ同値でありますから、企業業績先高感の範疇を出ないことになります。
>政治的要因とかもありそう。
これも結局は企業業績です。企業業績に影響を与える政策で初めて株価が動きます。鳩山
内閣は2009年9月ですが、それ以来日経平均は特に下がってはいないので、鳩山不況と
いうには根拠が不十分です。
>宣伝・広告・気象・時事なども株価上昇の要因になるのでは。
>今年は猛暑間違いなし→飲料業界がっぽり
>ハイブリッド車の台頭 → ガソリンスタンド現象 → 石油業界沈没
これも企業業績です。猛暑=ジュース売れる=売上が伸びる=純利益が上がる
ガソリンスタンド減少=石油が売れなくなる=売上が下がる=純利益が赤字
ちなみに日本にはいわゆるオイルメジャーに匹敵する石油”元売”業者というのは
ほとんど無いと言っていいでしょう。
>株式分割で時価総額を上げるワザ
正解です。
株式分割をしたところで財務諸表には何の影響も与えないからこれは企業業績とは関係ない
株価の変動と言えます。多少テクニカル、かつ、現在は使えない手法ですが、株式分割で
株価が上がる仕組みを説明します。
ポイントは、分割時に発行される新株の調達期間にありました。
1:10の株式分割を行った場合、100株もっている株主のもとには900株の新株が届きます。
株式とは株主に帰属する純利益を分け合う権利なので、発行済み株式数が10倍になれば、
分け合う額は1/10になり、株価は1/10になってしかるべきです。
ところが、理論的にはそうなるはずがそうならないのは需給の歪みです。昔は、新株が届くまで
“3ヶ月”程度かかったので、その間、購買力は変わらないのに、売り手の数が1/10になるからです。
ここは重要なポイントです。金があれば株は買えるが、株がないと株は売れない。
これが基本原則です。
ですから、株価が1/10になれば、今までの10倍買えるわけですが、肝心な売り手は1000株売ろ
うにも手元には100株しかないので売れないことが原因でした。
ライブドア事件をきっかけに制度改正し、現在ではこのようなことは無くなっています。
【アナリストの実力と株価予想】
2010.03.10: オプション取引に警戒感
2009.12.02: 金融犯罪に手を染めた元米ミス・ティーンの転落人生
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2008.12.26: 将来の株価をVolatilityで予想ってお洒落
2008.07.21: GS オプション株価予想の結果
2008.07.01: すばらしきAnalyst様
2008.06.03: VND ドンドン売られる
2007.12.18: 株式市場の将来の方向性