2-2 ボラティリティは何を選ぶべきか?
20年以上前のことだが、会社の研修で米国人講師が”ボラタリティ”と連呼していた。今思うにこの講師は、ド田舎の出身者だったのかもしれない。
デリバティブズ・ビジネスII 三田 哉 (著) – 2015/9/12
オージー?とか一瞬思ったけど、オージー訛りは、aを含めばエイとは読まずアと発音し、一番有名なのはtodayはトゥダーイと発音するのだが、Volatilityはiなのでその例に当てはまらない。ただ、私の友人でeightyをアイチと発音したオーストラリア人がいるので、もしかしたら可能性はある。いや、超勝手な推測で、その「米国人講師のボラタリティ」という発音を聞いてもいないのだが、間違いなくオージーと読むw
しかし10年以上海外住んでも一向に改善されない「スーパージャングリッシュ」のくせに、オージー訛りを笑うとはw
P.53 会議中に「正規分布という表現は誤りです。正しくは対数正規分布です。言い直してください」などと指摘すると本人は尊敬されると思って言っているのだろうが、逆に嫌われるものである。
確かに俺も、そこをあまり区別せずに使ってしまうこともあるが、例えば、金利とくに円物の金利デリバのトレーダーと話す時は、明確に使い分けている。彼が「どうせ1ドルの違いでしょ?大したことない」と発言した時は、「俺はお前と違って対数正規分布の人間だからなぁ」と返すわけだ。あるいは、
ブラックショールズは間違っている
BLACK-SCHOLESは間違っている2
という記事でも書いたことだが、よくいるブラックショールズを全然理解してないくせに「株価は正規分布してないし、BSはスキューを説明できない」とか俺の前でヌカしているヤツを見ると「まぁ、まず正規分布と対数正規の違いくらい理解してからモノを言えよ、なっ」とほぼ100%の確率で発言することになろう。
P.70 どの期間のサンプルデータからヒストリカル・ボラティリティを計算したのか、つまりサンプル期間はいつか、リターンデータは日次ベースなのか週次ベースなのか、といった点を明示しておかなければならない。
そうね、だけど幾何ブラウン運動においては、どんなに細かく切ろうが、その形は変わらない自己相似性を持っているのがランダムの特徴だ。もっとも株価は幾何ブラウン運動ではないから、こういう差も確実にあるんだがね。5分ボラティリティだって計算できるからねぇ。
何を唐突に非生産的な話をしているんだろう、
と思われてしまうかもしれないが、これは次から始まる「本格的な三田批判」の伏線に過ぎない。ただ三田さんを批判すればするほど、それは俺の身に120%で返ってくる反省の意味を込めて全力で批判しよう。