またも失敗だ。最初に読んだ、木田元氏の「ハイデガーの哲学」はまあまあ良かったのに・・・。2冊続けて失敗です。難しいテーマの本は失敗率が高い、しょうがないか・・・。
存在というくらいだから、当然、存在するものだと思って考察しようとするのだが、まるで無い。なにもかもが無い無いづくしになってしまう。色は無い、形も無い、重さも手ごたえある実体もない。終わりも初めも無い。根拠も理由も起源もむろん無い。「何も無いこと」(Nichtigkeit)だけが、その正体であるかのようだ。モノ(存在者)なら目の前に現れる。だから、物体や画像や意味概念として把握できる。保存も記録も可能。つまり様々な仕方で所有できる。