宮内氏らによる「お金の横領」が発覚したのである。
そもそも私は宮内氏を全面的に信頼していた。宮内氏を信頼していたからこそ「ライブドアの配当比率を上げると堀江が一番配当金を受け取ってしまうことになるから、配当をしてはいけない」という彼の意見に従ったわけだし、増資をして私の持ち株比率を下げたり、株式交換による企業買収を進めて私のオーナーとしての権利をドンドン縮小することにも従ったのである。たしかに2004年頃、宮内氏と中村氏は、フェラーリを現金で買っていた。「中村さんすごいね!」と私が言うと「ストックオプションを行使して買ったんですよ」と言っていたし、宮内氏も、彼が中心になって設立した「ゼネラルコンサルティングファーム」という税理・会計事務所からの収入や、元々彼が持っていた税理士事務所からの収入でフェラーリを買ったのだと思っていた。
でもそれは違ったようだ。ライブドアが人材派遣会社トラインを株式交換で買収した際、ライブドアの新株が45000株発行されたのだが、この新株は投資ファンドを通じて野口氏が香港に作ったペーパーカンパニー「パシフィック・スマート。インベストメント(PSI)」の口座に移された。PSIは、後に新株を市場で売却し、2億6000万円以上の売却益を得ていたのだが、この売却益の何割かが宮内氏らが香港に作った「パイオニア・トップ・インベストメント(PTI)」という会社に振り込まれていたのである。その振り込まれたお金がフェラーリの費用になっていた。野口氏への報酬数千万円も現金でデリバリーされたと言う。似たようなお金の流れは他にもあった。ライブドアによるバリュークリックジャパン(後のライブドアマーケティング)の買収発表の直前、バリュークリックジャパン株が野口氏の会社で大量購入され、株価が高騰した直後に売却されていた。これ以外にも不自然なことは山ほどあった。彼らがこのようなことをした理由が私には未だに分からない。ライブドアの上場によって私の保有資産が大幅に増えた(私の保有株の価値が高騰したから。当たり前だが、株価が上がってもそれを売却しなければお金を得られないのに)ことを彼らは羨ましいと思っていたのだろうか?
孤高の創業者社長。ポルシェ欲しかったんだろw 小金手に入れて、まずポルシェ買うって発想が貧しくて嫌だねぇ