「友人も少ないほうだったし、キャピキャピとはしゃぐタイプではありません。成績は普通でした。あの頃から太っていました。美人ではなかったし、女性としての魅力は感じませんでした。ただ、どこか色っぽい感じはしました。育ちがいいせいなのか、仕草や物腰が上品で、大人びて見えるんです。周囲は酪農家の息子や娘ばかりというなかにあって、彼女は司法書士事務所の娘ですからね。クラスの中でピアノが上手に弾けるのもキジカナだけでした。