月: 2008年4月

定期預金は金利デリバティブ

定期預金と債券投資の違いは何でしょうか?
定期預金は、単に銀行と政府を儲けさせるだけの効率の悪い投資方法だと思っていましたが、税制があまり
関係ない想定下ではもう少し真面目に考える余地がありそうです。
定期預金のルールをもう一度見直してみましょう。
金利のつき方については、
期中払い出しがある場合は、利付き債
期中払い出しがない場合は、割引債と等価です。
違いが生まれるのは途中解約です。
定期預金の途中解約は、一定のペナルティを払えば解約可能です。
金利が上がればどこまでも下がっていく債券投資と大きく異なり、金利上昇のプロテクションがついています。
逆に、金利が下がった場合に即座に利食うことはできませんが、満期までじっくり高金利を楽しむことになります。
金利が上がったら、ペナルティ<金利差×満期になった時は、解約するのが最適行動となります。
預金によってルールは違いますが、このペナルティが極めて小さい預金もあります。
解約した場合は普通預金金利適用なんてルールもあり、普通預金しておく意味ネーじゃん!!と突っ込みたくなります。
私は金利の専門家ではないので、このデリバティブの価値はわかりません。
専門家であっても、預金金利のような不連続プロセスの上のデリバティブをバリエーションするのは難しそうですが。
短期的な金利上昇が不安な場合、定期預金という投資も再考の余地があるのではないかという気がしています。


世界の食糧自給率

昨今、新聞・ニュース等で食料価格高騰が話題になる中、食糧危機が起こったら?なんて脅す人が居るので、
その市場規模を調べてみました。
農林水産省のページで世界の穀物自給率を見ることができます。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/013.html
自給率が低い場合に、どの程度の資金流出が起こるのか?それ以前に、他のAssetである貴金属やオイルなどに
比べどの程度の大きさなのかが気になりますので、穀物市場規模を見てみたいと思います。
http://www.kanbou.maff.go.jp/www/jki/usda/usda0707.pdf
年間生産量をUSDベースで計算すると
小麦 61,277万t 22.5 bil bu 135bil USD
とうもろこし 77,710万t 30.6 bil bu 100bil USD
大豆 22,205万t 8.2 bil bu 70bil USD
1bu =(とうもろこし)25.4㎏、(小麦・大豆)27.2㎏
穀物全体で
210,000万tなので、ざっくり上記の和の2倍程度ということになり、
600bil USDくらいの市場規模があるのではないかと推測しています。
一方、商品全体を見渡してみます。
地上に存在する金は約11万8,400トン
推定埋蔵量を6万~10万トン、年間の生産ペースを2,000トン
金 20万t 6.43 bil troy ounce 6,000bil USD
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/energy/pdfs/b-1.pdf
2003年時点での確認埋蔵量は全世界で1900億kl。
2001年時点の全世界の産出量は33億5000万トン
1バーレルは約159リットル
1立法センチメートル=0.85g
年間産出量は24.8 bil barrel 2,480 bil USD
埋蔵量量は1200bil barrel 120,000 bil USD
株式市場の時価総額は約40,000bil
これらを総合して考えると、現時点での食料品市場はまだまだ小さいと言う結論になりました。
ただ、逆に言うと、食品は相対的に安すぎるということなのかもしれません。
金の先物を買うくらいなら、大豆の先物買ったほうが良いかな?というくらいでしょうか?


中国”ツウ”としての全面対決

バリカンをくれた同期(仮名、バリ君としよう)との対決。
 どちらが如何に中国通か?を張り合う男同士の真剣勝負。
  中国語の語彙力・発音
  香港の地理・グルメなどの一般知識
コトの発端は私の偉そうな話しぶりです。
威張り事例)
 レストランで
 私「ンゴーイ、マイタン」なんて言ったら大体の日本人は
 Guest「あれ?もしかして中国語しゃべれるんですか?」と聞いてくるので、
 私「あー、まぁー軽くですけどね。これはゴンドンワー っつー言葉でして、中国語と違うんですよ。いわゆる中国語は
 ここではプードンファーと呼ばれてます。ちなみに漢字で書くと”普通話”です。まぁ、強引に音読みすれば
 プードンと読めないこともないんですよね。」
ってな調子。香港の常識ですが、日本の読者の皆さんはこんなことは知りませんよね?
日本人の友達が観光で来ると、あまりにも中国を知らないのでツイツイ威張っちゃうということが
ありまして、この癖が抜けなくてもどうもいけません。
バリ君は、私が実際10単語くらいしかしらないのに、えらっそうに中国通ぶるのを見ると超イライラする
らしく中国語の本を買って「オメーには負けねぇ!」と宣言してきました。
それ以来、ドングリの背比べしてますが、語彙力はどっちもどっちです。
バリ君の反発事例)
 俺「HSBCのカードはな、Hang Seng Bankで使ってもATM手数料がかからねーんだよ。」
 バリ君「俺も半年以上香港に住んでるから、そのくらい知ってるから!!お前にHang Sengが
      HSBCの子会社だって教えてやったのは俺だ。」
 と怒られます。
 最初の数ヶ月は、おとなしく俺に従ってたんですがねぇ。最近どうも逆らって手に負えねぇ。
 まぁ、地理・グルメに関しては完全に追い抜かれてしまったことは認めよう。
だけどな。
バリ君よ~、この場であえて喧嘩ウラせてもらおうか?
香港人女性に対する寛容度は、俺の方が上だろ?えー?
電車の中でデカイ声で話す。(広東語の強い語気も含めてよ~)
ブサイクなくせに人前で、どんなに暑苦しい夏でもイチャイチャ、ベタベタする。
ワキゲ処理しない(あるいはアマイ)。
酒飲むことに恥じらいがあり、煙草吸うことに罪悪感はない。(日本人女性は逆)
お前、気になるだろ~?どうだ~?
俺はな。そんな細かいことは気にならないんだよ。無愛想な香港人女性、全然モウマンタイ(無問題)よ。
ただ、香港人女性が俺に対してヤウマンタイ(有問題)なだけだ。
あ~、書いちゃった。また自虐です。


1yのATMオプション、Volatility30%ならいくら?70%なら?

たくさんの個別株を扱うVanilla Dealerとして、ミスをしないためにPremiumがσ/√2πということ
を経験的に知っておく必要があるだろう。
ちょっと直感的には難しいですが、Volatility以外の条件が決まっているということであれば、
Premiumをσでテイラー展開すれば良い訳で、1次の項だけで考えてVegaの計算でわかります。
エクイティなんで大体短いのが多いからDrift無視して0Drift 1yearのATMだから、
r,q=0、T=1,S=Xで計算が簡易になり変数はVolatilityのみでσの関数として考えると、
(σ*d/dσ+σ2/2*(d/dσ)2+�)C
と続くが、2次微分(volga)以降無視して1次項だけ取れば、
σ*d/dσC=σ*VegaでPremiumを表現可能。
VegaはN'(d1)が入るから累積密度関数の1/√2πが出てきているということでしょう。
問題は1yでしたが、ここでは一般にt年のオプションを考えると
Premium=Vega*σ=σ√t*N'(d1)=σ√t*1/√2π*exp(-d1^2/2)
d1は上記の想定より
d1={ln(S/X)+(r-q+σ^2/2)t}/(σ√t)
={(ln(1)+(0+σ^2/2)t}/(σ√t)
=σ√t/2
Premium=σ√t*1/√2π*exp(-d1^2/2
=σ√t*1/√2π*exp(-(σ√t/2)^2/2)
=σ√t/√2π*exp(-(σ^2t/8))
=σ√t/√2π*(1-(σ2t/8)+(σ2t/8)^2/2-…)
うーん、2項目以降は0、えいやっ!
=σ√t/√2π (πも√の中ね)
こんなんでました�と。結構合うぞ。お試しアレ。忘れてましたよ。累積密度関数。
Plain Vanilla、奥が深い�。


ESOP Valuation (従業員の視点から)

ESOP (Employee Stock Ownership Plan)
企業の自社株を社員に配分し、原則社員全員が対称で確定拠出年金の一環。
今日の日経新聞に載ってました。新人向けの新聞読み合わせとしては多少ハイレベルですが、私なりの考察を。
事業会社側から見れば
自社株の取得コストは自社株買いのタイミングで決まる。
一方、社員に毎月時価で売り付ける。
株価が上がった場合は、上記の取引で運用益が上がるので、それを従業員に配分する。
株価が下がった場合は、会社が損失分を補填する。
と書いてあります。
つまり、従業員から見ると、下がった場合は時価で買え、上がった場合は値上がり益が来るので
持株会に毎月参照のAsian Call Optionがついてくるイメージです。
では、新聞記事にあった4社について、どのくらいの従業員還元なのかをエクイティデリバティブの
Valuationの観点から分析してみます。
大同メタル
http://www.daidometal.co.jp/news/photo/20080125120645_0_0_4.pdf
によれば5年分の取得規模とあります。
安く見積もっても大同メタルだったら5年のオプションは、20%くらいのValueはありそうです。
配分がいつ起こるかというと多分退職するまでは、ダメでしょうから、終身雇用を想定するのであれば30年後です。
なので30年÷5年で6回オプション価値を楽しむことが出来るわけです。
また株の最終Asian Fixingから実際のセトルまで25年あるデリバティブですので、Cash SettleかPhysical Settle
かがとても重要です。
Cash settleの場合、素直に金利で割り引けば、約半分になり10%÷5年程度のインセンティブになりましょう。
Physical Settleの場合、Forwardで見積もれば、大体Flatでしょうから20%強÷5年を期待できます。
5年で信託契約が終了し、その時点で残余財産がある場合には、株数に応じて分配とあり
日経の文面にも、退職時に株式受取と書いてあるのでPhysical Settleでしょうが。
これはおいしいですね。
一方、持株会加入率が55%から69%に急上昇した広島ガスはどうなのでしょうか?
http://www.hiroshima-gas.co.jp/com/w_new/index.htm
によれば同じく5年のオプションですが、大同に比べ恒常的にVolatilityが低いのでオプション価値は10-15%程度でしょう。
公共系の割りに配当がそれほど高くないので大丈夫ですが、あまりに高配当の場合、30年後のPhysical Settle
はおいしくない可能性も出てきます。
そして、一番のネックは、株式そのものの流動性です。これは殆ど売れないに等しい。
10000株(約250万円相当)売るのにそれなりに苦労しますよ。
オプション価値、Physical Settle、売却時のMarket Impactを考えると多少疑問です。
日本駐車場開発
http://www.n-p-d.co.jp/ir/pdf/20070907_shinkabu.pdf
によれば、ストライク1円の無償割り当てなので、退職金の株式化で、これといったオプショナリティはありません。
American Forwardのようにも受け取れるので落ち日の前に行使すべきといったところでしょうか。
計画中の住友不動産
http://www.sumitomo-rd.co.jp/ir/pdf/080207_2.pdf
これは買い付け期間が十数年分と書いてありますので、10年で見積もってオプション価値が大体30%とします。
大同の場合と違い、10年サイクルですと30年の在職期間中3回転しかできないので、トータル30%÷10年となります。
仮に15年だとさらに悪く大体36%÷15年くらいのイメージでしょうか。
というわけでESOP対象の従業員の皆さん、退職金の計算はエクイティ・デリバティブとしてどうぞ。
持株会の割引買付価格と比較したい場合は、オプション価格を年数で割った値で同じ尺度になります。
例えば大同メタルのESOPの場合20-25%なので5年で割って4-5%の割引と等価です。


深圳 初O/N ~突然の為替取引規制変更の果てに

中国の銀行にはBranchとSub Branchがあります。
先週まで、Sub Branchでも為替業務を扱えましたが、なんとこの1週間で、私に断りも無くルールが変更されていて、
Sub Branchで為替の交換が出来ませんでした。
Branchに1回送るので、1日待て、あるいは、Branchに直接行けとのこと。
うーん、急に言われてもねぇ。色々用事あるんだよね~、こっちも。
Bank of Chinaでは口座開設はOKだけど、Internet Bankingの申し込みは5月まではできない。
今システム統合の最中だから5月からはOK。だけど店頭申し込みね。
Internet Banking無し、電話で英語も通じないかもという環境では口座開設は断念せざるを得ませんでした。
結局何もできないまま、フラフラと街へ出かけました。深圳の老街はもはや渋谷センター街。こんな感じです。
Laojie.jpg
実際に店に入ると109状態。客はほぼ全員女というなんとも”軟派”な場所だ。ただ、それで終わってはいけない。
私が入ったビルは、美容ビル(ネイル・フェイシャル・美容院・マッサージ・刺青)で、軟派な場所ではなかった。
まず入り口の1階が、廃墟ビルのように、明かりがついていない。2階に上がると明かりがついている。
(香港・マカオ生活で廃ビルに抵抗感が無くなったものの、通常日本人感覚ならば入り口で間違いなく撤退ムード)
トイレは真っ暗闇。ちょっと怖い。”大”は無理。
マッサージの途中で停電。ビル全体が暗転!! すげぇ状態だよ。ホント。
そして、夜はサウナ。
泊まるつもりは無かったが、為替の取引が2日間かかってしまい、明日また来ることを思えばやむを得まい。
マッサージ、シャワー、ビール、お泊り、全部込みで、188RMBポッキリ。安い!!


見ていて楽しいWorld Billionaires

2008年
http://www.forbes.com/lists/2008/10/billionaires08_The-Worlds-Billionaires_Rank.html
2006年
http://www.forbes.com/lists/2006/10/Rank_1.html
顔ぶれがだいぶ変わりました。インドとロシアの躍進は目を見張るものがあります。
例えば、5位のMukesh Ambani、6位のAnil Ambaniなんて知ってました?
ムンバイ30インデックス時価総額1位(100bil USD) Reliance Industriesの社長。
一族でRelianceグループ会社を仕切っており、筆頭株主でもないのにどうしてNet Worthが
40bilもあるのか不明ですが。
9位 Oleg Deripaska は、ロシアのアルミニウム事業です。
Russian Aluminium (RUSAL)は既に非上場化されていて詳細不明。謎めくロシア。
女性1位 総合17位 Liliane Bettencourt はL’Orealで安定してるけど、所詮はinherited(相続)。
たたき上げとなるとRosalia Meraは22位Amancio Ortegaの元奥さんで、2006年の経歴で
self madeとなっていますが、2008年の順位は確認できず。
10位以内の人は、大体常連さんか。
新興勢力もさることながら、常連たちの成長率も凄まじい。
2006年から2008年にかけてほぼ全員が資産を増やし、成長率たるや年率20-30%は固い。
わが目標であるカジノ王関連の成長率は
Sheldon Adelson(Vegas SANDS Venetian)は堅調、
Stanley Ho(Macau カジノ独占権)はそこそこ、
日本のBusujima family(パチンコSANKYO)は横這い。
横這いって言ったってすごい資産額ですけど、順位は落ちていくと言う恐ろしい世界。
私の年間目標成長率は10%弱なので、Stanley Hoと同じくらい。
その成長率では達成できたとしても、このテーブルに一生名前が載ることは無いということは確実です。
目標も良いけど、実際問題、私の実現成長率も過去4年で見ると、かなりショボい。
2007年、人生史上初のマイナス成長を記録してしまった影響だ。
うーん、こんなんじゃダメだ。2008年は、脅威の成長率を目指さねばならない。
ちなみに、この2年でテーブルから消えたのはロシアのRoman Abramovichくらいか。
なぜ消えた?
それは1兆円の養育費と慰謝料だよ。
お前もバカだな、ホント。


世界各都市生活費指数

可処分所得の定義

課税前の家計収入から、支出が義務付けられている税金と社会保険料を差し引いた残りの所得。

自由に使える手取り収入と言え、個人消費の動向に大きな影響を与える。

俺流可処分所得の定義

可処分所得から、衣食住にかかる生活最低限のコストをさらに引いたもの。

自由に使える投資資金原資と言え、我人生の動向に大きな影響を与える。

以下参考までに生活コストを考えるに面白い統計資料を載せておきます。

旅行するときは、除く家賃。居住するときは含む家賃。

経験上、感覚に合わない等のご意見がありましたら、是非拝聴したいところです。

Wire: BLOOMBERG Japanese News (in Japanese) (JBN) Date: 2008-03-19 05:38:25

世界で最も生活費が高い都市はオスロ、東京は12位-UBS調査(表)

【記者: Marco Babic】

3月19日(ブルームバーグ):スイスの銀行、UBSがまとめた2008年3月の世界各都市の物価・所得調査で、

各都市の生活費の指数(ニューヨーク=100)は以下の通り。家賃を除く指数が高い順となっている。

======================================================================
-------------2008年調査--------------  -----------2006年調査------
都市名       家賃除く    家賃含む     都市名      家賃除く  家賃含む
======================================================================
Oslo          144.2       112.3        Oslo       121.5        94.6
Copenhagen    129.8       102.6        London     110.6       105.5
London        125.9       120.2        Copenhagen 109.2        86.3
Dublin        122.7       105.2        Zurich     107.4        87.3
Zurich        120.2        97.7        Tokyo      106.8        93.4
Stockholm     117.6        90.8        Geneva     102.9        85.8
Helsinki      116.5        92.8        New York   100.0       100.0
Geneva        115.2        96.0        Dublin      98.3        84.3
Paris         113.6        92.8        Stockholm   98.1        75.8
Vienna        113.3        88.3        Helsinki    97.0        77.3
Luxembourg    112.0        91.9        Paris       95.6        78.1
Tokyo         108.0        94.4        Vienna      95.0        74.0
Brussels      105.5        81.7        Luxembourg  93.3        76.6
Munich        105.4        84.9        Chicago     92.2        82.2
Lyon          103.7        78.5        Los Angeles 91.6        80.6
Amsterdam     103.6        86.2        Toronto     88.5        71.4
Frankfurt     103.2        82.4        Brussels    88.4        68.5
New York      100.0       100.0        Munich      88.4        71.2
Toronto        99.7        80.4        Amsterdam   87.7        73.0
Barcelona      99.3        79.9        Montreal    87.5        71.2
Milan          98.5        81.2        Lyon        87.2        66.0
Montreal       98.3        80.0        Miami       87.0        70.5
Berlin         97.6        76.4        Frankfurt   86.9        69.3
Madrid         97.5        80.7        Seoul       85.8        73.9
Rome           96.9        80.5        Milan       83.1        68.5
Sydney         95.8        82.2        Berlin      82.3        64.4
Istanbul       94.9        76.6        Hong Kong   82.1        73.0
Los Angeles    91.7        80.8        Barcelona   81.5        65.6
Chicago        91.7        81.8        Rome        81.3        67.6
Nicosia        89.4        79.2        Sydney      80.4        69.0
Athens         89.1        70.0        Madrid      80.0        66.2
Miami          88.5        73.1        Singapore   76.6        62.9
Seoul          88.2        76.0        Istanbul    76.3        61.6
Auckland       88.2        71.8        Nicosia     74.7        66.2
Lisbon         86.9        74.6        Auckland    74.4        60.6
Singapore      85.9        70.5        Dubai       74.0        66.1
Caracas        82.3        68.6        Athens      73.0        57.4
Moscow         82.2        71.2        Lisbon      72.3        62.1
Warsaw         81.7        63.5        Tel Aviv    69.2        55.2
Dubai          81.5        72.8        Taipei      68.9        57.2
Hong Kong      81.3        72.3        Moscow      65.6        56.8
Tel Aviv       81.0        64.6        Sao Paulo   65.1        53.6
Tallinn        80.3        63.0     Rio de Janeiro 64.8        55.1
Ljubljana      79.6        60.2        Ljubljana   64.4        48.7
Sao Paolo      78.9        64.9        Manama      64.0        54.8
Rio de Janeiro 78.1        66.5        Warsaw      63.7        49.5
Budapest       77.9        62.0        Caracas     63.4        52.8
Riga           71.9        54.8        Santiago    63.1        54.3
Prague         70.5        55.9        Tallinn     62.0        48.6
Santiago       69.3        59.7        Mexico City 60.7        49.2
Bratislava     68.1        53.5       Johannesburg 59.7        47.2
Taipei         67.9        56.4        Budapest    58.6        46.7
Bogota         66.5        49.4        Bogota      56.9        42.3
Sofia          66.3        52.8        Bangkok     55.3        41.0
Manama         64.1        54.8        Prague      53.8        42.6
Bucharest      64.0        53.7        Riga        52.7        40.2
Bangkok        63.6        47.2        Jakarta     51.8        44.4
Vilnius        63.3        48.3        Bucharest   51.6        43.3
Mexico City    60.6        49.1        Bratislava  50.4        39.6
Johannesburg   57.6        45.5        Shanghai    50.3        39.3
Manila         57.5        43.3        Sofia       50.1        40.0
Kiev           56.5        48.0        Beijing     49.6        39.6
Nairobi        56.5        46.3        Vilnius     49.4        37.7
Shanghai       55.2        43.2        Lima        49.1        35.9
Beijing        54.5        43.4        Nairobi     48.4        39.7
Lima           53.8        39.3        Kiev        47.8        40.6
Jakarta        52.4        45.9        Manila      46.7        35.2
Delhi          51.2        41.4        Delhi       42.8        34.6
Mumbai         46.0        49.6       Buenos Aires 41.9        32.1
Buenos Aires   44.9        34.4        Mumbai      38.5        41.5
Kuala Lumpur   40.5        31.0       Kuala Lumpur 36.8        28.2
======================================================================

出典:UBS

原題:Oslo Is Most Expensive City Ahead of Copenhagen, London (Table)(抜粋)


一族家における投資教育 ~最終章エクイティ・デリバティブ

日経ノックイン債
1year 75% Knock-In Coupon=5.x%程度のありがちなストラクチャー
16,000円台で初めて、Knock-In 12,000円で、ギリでKnock-Inをかわしました。
日経ダイナミックラチェットファンド
日経リンクで6ヶ月で10%以上やられることは無いというファンドデリバティブです。
日経に6Month 90%のPutロールがついていると思えば良いわけです。
手数料込みで10%程度やられて損切り。99年7月売り出しですが、買った時点で負け確定でしたね。
なんと売り出してから一回も10,300円を付けたことが無いという泥棒ファンド。
手数料込みで考えると、このファンドを買って儲けた人は一人もいないと言うことです。
もちろん、幻の一兆円ファンド、戦略株ファンドには負けますがねぇ。
これも買っちゃったよ。大ヤラレだったですけど。
ファンドは買ってはならぬ。ファンドが増えてきたら株を売れ。
これ実体験上、正しいですね。
ファンドが増えてくる=素人参加者が増えている=高値圏
高配当ファンドとか小型株ファンドが、もてはやされていた2005年頃、一生懸命株売ったものですよ。
ちょっと早すぎて、18000円のピーク時には、あまり売るものがなくなってましたが。
このレベルになってくると、投資教育と言う観点から、学んだものは殆ど無いのでこれで最後にしようと思いますが、
振り返ってみると長い。
全10編に及ぶ実に長い歴史です。一通りやったかなって感じです。
でも、ここからは自力の時代、さらに発展させていこうと思っています。


一族家における投資教育 ~CDO

アンサンブル2 劣後債 円建 3年もの
これ、要はCDOで、当初はどういう商品なのか全く分かっていませんでした。
私なりに解説すると、CDSを集めて、優先劣後構造を入れたものとなりますが、
以下、日銀のレポートを解説のお手本としてリンクしておきます。
http://www.imes.boj.or.jp/japanese/kinyu/2003/kk22-b2-3.pdf
我々の理解は、含まれている会社がつぶれたらやられる。リスクの度合いは、3段階で、それに応じてクーポンが決まる。
「劣後債は、さすがにやばいのではないか?」
「いや、メザニンと劣後のクーポンの差を考えれば、劣後のリスクは取れる。つぶれるかつぶれないかだろ?」
というような議論の末、劣後にしました。
この名前で検索すると、我々だけでなく、事業会社にも、はまっていることが分かりました。
光通信 2億(平成11年 有価証券報告書)
日信工業 2.5億 (平成14年 有価証券報告書)
日本電話施設 3億 (平成13年 有価証券報告書)
ざっと見ただけで3社。満期保有債券で、時価評価して無かったですよ。どこの会社も。
このアンサンブル2が、そうであったかはわかりませんが、最劣後のCDOは、CDSのCorrelationを低く見積もりすぎた
ミスプライスが散見されたらしいです。
事業会社だけでなく、専門家たちも苦労しているようです。
理解はしてなかったとはいえ、結果として、我々は、モデルに基づくミスプライスをついて、勝たせてもらったわけです。
私は専門家ではないのでわかりませんが、CDSがそもそも難しい気がしています。
サブプライム危機で起きている様に、Creditのプロテクションの売り手もまたCreditを持っている。
Cash Bondの買い手の調達金利にもCreditがのっている。
意味不明で挫折しましたが、ゲーデルの不完全性定理によくある、髭剃り屋の髭は誰が剃る?的な感じがし、
クレジットデリバティブは、存在そのものが、自己矛盾に陥っている気がします。
ともあれ、今回の教訓は、モデルによるプライスを過信する無かれ。
これは自己投資よりは、日々の業務に活きていますかな。


今日は改めて、当ブログにお付き合い頂きありがとうございます

最近、非デリバティブ業務従事者の読者もいらっしゃるという報告を数件いただきました。
私と直接良く話している人は、同じことを書いているだけなので理解できると思いますが、相当解説を
省いていることもあり、わかりにくい内容にもかかわらず、当ブログをお読み頂きありがとうございます。
これには、私の能力的な問題が一つ(参照インテリジェンスをかもし出すモノ言い)と
言葉が多少わからなくても気合で伝わる(参照初めて会った時から好きだった)
と思っていることが挙げられます。
急に丁寧な文体になったのは、昔から世話になっていた先輩とか結構年上の人もご覧になっている
ということがわかったので今日は、妙にかしこまっています。
多分3日で元に戻りますけどね。
コメントくださいよー。マジで。
先輩方が読んでるなら書き方変わりますから、ホントに。
もーう、インターネット上の男色擬似恋愛騒動なんてバカなこと書くんじゃなかったよ~。
非デリバティブ業務従事者の方の質問も歓迎なのです。経験上、なんてことなくても盲点を突くような質問が
来ることが多く、私自身も勉強になることが多いので是非よろしくお願いします。
いつも天狗な感じで話をしているせいか、気付くとブログの文体まで、随分偉そうに言ってるなと
自分でも思うことがあり、「北尾のフリみて、我フリ直せ」と今回は良い反省材料になりました。
先輩方、これからもよろしくご指導お願いいたします。


国境 ~統治権の狭間

香港からKCRで深圳に向かう。
最近、羅湖の駅でイミグレを越える瞬間、エクスタシーを感じる今日この頃です。
一歩歩くたびに、深圳の雑踏に体が溶けていき、闇に全てを隠せる…そんな錯覚に襲われます。
狭く天井の低い通路と橋を渡り、イミグレを抜けるとパァーッと広がる風景が余計にそう感じさせるのかもしれません。
こんな感じの所を延々歩き…
inlowu.jpg
ドーンと広がる羅湖駅前(中国は広い)
sinsenlohu.jpg
一番臨場感のある写真をhttp://sceneway.exblog.jp/より参照しました。
誰も私を知らない。何者も私に触れられない。誰も私を捕まえることができない。
(実際には、知り合いもいるし、通行人と肩が当たることもあるし、悪いことをすれば捕まるんですけどね)
法律・税制・通貨・物価・言葉が変わり、パスポートがないと超えることができず、様々な持ち込み制限があります。
その変化を噛締めながら、世界最強の日本パスポートで、すぅーっと、国境を越える瞬間、
開放感と優越感に浸ってしまうのは私だけでしょうか?
国境、そして国家、よく考えるととても不思議です。特に陸続きで、香港・中国のように簡単に国をまたげる場合。
(香港は国ではないとツッコミが来そうですが)
今日はその不思議な国家という概念をWikiより引用してみました。

国家とは、一定の領域と人民に排他的な統治権を有する政治団体もしくは政治的共同体のこと。
統治権とは、国際法や国内法で有する国土や国民など国家を治める権利のことである。主権や国権ともいう。
主権という概念の内容については、きわめて不明確であり、統一的な定義を下すことは困難である。
対外主権(最高独立性)
国家は互いに平等であり、その上に存在する権威はないため、「最高独立性」といわれることもある。近代国家である以上、対外的に独立していなければならず、逆に、対外的に独立していない場合は、それは国家ではない(国際法上の国家の要件が欠缺している)ということになる。
対内主権(統治権)
近代国家においては、国家は、自らの領土において、いかなる反対の意思を表示する個人・団体に対しても、最終的には、物理的実力(physische Gewalt)を用いて、自己の意思を貫徹することができる。
最高決定力(最高決定権)
第三に、「ある国家のうちで、実際に至高の存在は誰なのか? 即ち、実際に最終的に決定する力を持っているのは誰なのか?」というの問題も、「主権」の問題として語られることがある。

キーは、排他的な統治権と対外主権にあります。
国というのはあまりにも大きく、とらえどころが無いせいか、国の方向性や決定は合理的で、賢明だと思っていました。
最近は、国権は、上記の定義通り、一定の領域での利己的な主張に過ぎない。
その主張は必ずしも合理的なものではなく、非合理性が生み出す歪は、国境を越えながら、捉えることができる
ものだと思っています。
国境を越えるたびに、ある統治権から逃れ、別の統治権との出会いがあります。
最も自分にとって都合の良い主張をしている統治権に身を委ねたい。
そんな感覚がエクスタシーの根源なのでしょうか?


女として生きるということ in Online Game

今まであまり触れてきませんでしたが、私は結構ゲーム好きです。
ディープな方が多い中で、自称ゲームオタクというと怒られてしまいそうなのでゲーム好きくらいが身分相応かと。
数年前にインターネットゲームにハマっておりました。
1人だとゲーム内でのアピアランスはあまり気にならないのですが、他のプレイヤーの目にさらされる環境下だと
私の”女心”に火がついてしまい、思いっきりコケティッシュに金髪ロングの黄色のミニフレアスカート、
アクセサリにカチューシャとフウセン持っちゃったりしてよ。
ったく、現実世界では、苦い顔して煙草吸いながらブオトコがプレイしてるとも知らず「バカ供が」と思いながら。
結構、おいしい思いをしましたよ。「あの服が欲しいんだけど高くて買えないなー。」
と通りすがりの男にボヤいたら、彼は黙って私に服を渡し去っていきました。
その時、買ってもらったのが、黄色のミニフレア。結局、最後まで愛用しちゃいました。
女は得だなー。ネットの世界ではずっと女で生きていたいと心に誓ったものです。
でも私も努力しなかったわけではありません。
設定は、親と同居のちょっとインテリ風OL(27歳)です。
ちょっと実世界でとらぶってゲームを中断する時は、必ず”お母さん”を登場させ、セクシャルな話は避ける。
親と同居という設定だと”お母さん”は、かなり使いやすい言い訳。
あまりにわざとらしい女言葉だとネカマ疑惑が発生しそうだったので中性的な言葉で話すよう心がけておりました。
同一画面内にレベルが上がった人が居たら、”Congratulations!”と言って颯爽と歩く。
インターナショナルにあこがれる、英語好き女といった演出です。
さらに、我ながら良い女だったと自負しているのは、聞き上手。男の話を聞く。
「すごーい」、「うんうん」といった居ガチな女の相槌ではなく、私はあなたの話を理解してますということを示唆する相槌。
ゲーム内に彼氏が居たのですが、大学での専攻が流体力学で、その関連の仕事をなさっている方でした。
彼の話を聞いた私の相槌は、
「私も大学の教養課程で受けたことあるような気がします。あんまり詳しく覚えていないんだけど
確かホースの中を通る水の運動とかって感じだったけ?」
とトボケ、質問形式で会話を終わらせると彼は得意になってその話をします。
ここで「じゃあ、Navier-Stokesとか解いちゃってたわけ?」
とか言うとオタクすぎてネカマ確定なのでそこまで言わないで、若干の教養を醸し出しながらも、
少しバカっぽくするのがポイントです。
なかなか良い彼氏でしてね、私は魔法使い、彼は戦士だったんだけど、彼はいつも身を挺して私を守りました。
私のわがままもよく聞いてくれて、マニアックな場所へのお宝ハンティングにも二人だけで出かけたものです。
二人のラブラブ最高潮は、私が彼に黙って作ったセカンドキャラで、
職業 武道家 黒髪、ハイレグレオタード&網タイ という格好で街を闊歩していたら彼とすれ違いました。
彼は振り返り、私を見つめているのがわかりました。
私が無視してすれ違ったので彼は言葉を発しませんでしたが、声をかけようとしているのが画面を通じてわかりました。
ファーストキャラとの名前の関連性もなかったので、彼は、その通りすがりの黒髪武道家女が私だとわかるはずも
ないのですが、彼は私に気付いていたのですよ。
プラトニックな関係だったけど、この瞬間が一番女心的にグラッと来たな~♪
ギルドの中でも、我々が結婚するのは確定的という雰囲気でした。
しかし、現実世界が色々忙しくて、参加頻度が減っていく中、レベルが私より下だった彼が私より上になりました。
最強の杖を彼は贈ってくれましたが、その頃から二人の間に若干の隙間が出来たような気がします。
そしてある日、プレイヤーサイトを見ていたら、彼のゲーム内結婚式の様子が載せられていました。
その時の俺の気持ちわかるか?
怒りで煙草のフィルター、噛み切りそうになったぞ。
ショックでなぁー。引退確定だったな。
彼の結婚後、最初で最後だったけど、彼に逢った時、
「最近あんまり参加できなくてごめんね。忙しくなっちゃって、辞めるかもしれないから
私が集めてきたアイテムとお金、ギルドのみんなで有効に使って。」
彼は何も言わなかった。私もそれ以上、何も言わなかった。
この時、彼は、画面越しに俺の目に浮かぶ涙を想像できただろうか?


一族家における投資教育 ~他社株転換債

ITバブルも頂点の頃、某証券会社で、SONYの他社株転換債が売り出されました。
SONY株のチョコマカした現物株売買(下がったところで買って、ちょっと上がったら売る)で小さな利益を手にし、
いい気になっていた我々は、強気に勝負し、結果は言わずもがな、惨敗でした。
行使価格は記憶の限りで、10,000円程度。償還したときは8,900円。
クーポンは、10000円×100株に対して、17800円。
2.23%=17800/(10000×100)/80%=クーポン受取額/払い込み総額/税引き後
チャートで見る限り、かなりなボラティリティがありそうですが、6M ATMのオプションプレミアムとしては、
「あん?」という感じです。もしかしたらATMでなかったのかもしれません。
今思えば、株のチョコマカ売買は、当時のハイボラ環境下ではかなりな収益性だったので、このプット売り
があまりおいしくないことに気づくべきでした。
6758ITBgpc.GIF
相場を読み違ったとして結果・値段は別に気にしていません。
問題なのは、償還がPhysical Settleで、振って来た株の税法上の買値です。
行使価格10,000円なのだから、実質の買値は10,000円なのですが、税法上は償還時の価格の8,900円とされました。
損しているにもかかわらず、キャピタルゲイン課税される。こんな不合理があるでしょうか?
これでは日本のエクイティ・デリバティブの発展は程遠い。
加えて言うとオプション・ワラントの損益は現在の日本の税制では株と通算不可能。
これでは、税金を申告しなくて大きな問題にならない小額投資家以外はデリバティブに参加しない。
大証が、個別株オプションのマーケットがどうのとか言っています。
目新しさは、外国人投資家を呼込む点にあるらしいですが、私の意見では外国人はメインプレーヤー
になるのは難しいと思います。
きっと盛り上がらずに誰に気付かれることも無く、いつの間にか消えていることでしょう。
税制は国家戦略そのもの。
日本にはエクイティ・デリバティブの発展、ひいては貯蓄から投資へという言葉を実現するような
税制を期待しています。


バリカン死亡事件

数週間前に自分で切った髪を微調整しようと思い、ふとバリカンを手に取りました。
サイドの調整なので、前回の9mmよりは短く、3mmの刃を選びました。
快調に切れて、鏡を見たら、横の髪の毛がなくなってました…。
なんか落ちてる髪の量が多いなとは思っていたのですが。
慌ててもう一度調整しようと、連続性を出すために6mmの刃を選びました。
そこそこ、切ったところで、バリカンが動かなくなりました。
不幸中の不幸だよ。
会社の同期がくれた長年愛用のバリカン君(床屋コスト削減に貢献)が死んでしまうとは。
全くよー。
うーん、我ながら中途半端感が否めネーな。パイナップルみてーだし。
こんな夜中にやってる床屋は髪を切る床屋じゃなさそうだし、あきらめるしかなさそうだ。
自意識過剰は良くないから、明日このまま会社に行ってみよう。
誰も気付かなければ放置。
複数人に「変だろ?」と突っ込まれたら床屋へgo。


一族家における投資教育 ~ITバブル本場Nasdaq

クアルコム QCOM QUALCOMM Inc.
QCOM.png
チェックポイント CHKP Check Point Software Technologies Ltd. (CHKP)
CHKP.png
後は、マイクロソフト、ソニー、ノキア、ドイツテレコムと…。
買えばなんでも上がる時代。
買値を思い出しながら、チャートを見ると、バブルの頂点(私は「針」と呼んでいますが)と買ったタイミングは、非常に近かったです。
今からチャートで振り返ると、長期のチャートで目が粗いことに加え、針の近辺は動きが早いので、ほぼ同時に見えます。
QCOMとCHKPは、比較的長期で、頂点の値段の50%程度で取得し、QCOMは頂点手前、
CHKPは頂点後で売りましたので、両方とも約2倍。
マイクロソフトとソニーは、ノリで買って、10-20%程度で即売りし、それが運良く頂点でした。
残り二つは針の近くで掴んでいるので、数年塩漬けて、あきらめて半値くらいで売りました。
インフレ無き経済成長。
IT技術により在庫管理が進み、在庫調整、景気循環が無くなるなどというニューエコノミー論。
シリコンバレー、ブロードバンド、ストックオプションという言葉も毎日連呼されていました。
日本では、Docomoの立川さんやソ○トバンク・光○信が、新しい時代の経営者として、もてはやされ、
株式市場では、ソニー、富士通が大体売買代金トップで、「今をときめく”ドットコム企業”」と呼ばれていました。
思い起こせば、ITバブルの頂点で、私は、もう働いていたのです。
最強の”ドットコム企業”で。
1年で4倍くらいになってましたから、自分の会社の株価、一体どうなってるんだ??ってみんな言ってました。
まさかその後、20分の1になるとは思わなかったです。もう辞めてるから関係ないのですけど。
今回の教訓
どんな値段をつけても、現値は正当化される。


一族家における投資教育 ~通貨は違えどやっぱり割債

ストリップス
STRIPS(Separate Trading of Registered Interest and Principal of Securities)
解説書には、利付き部分と元本部分をわけることができる債券というわかりにくい説明をしていますが、要は割引債です。
日本の割引金融債の経験が下手にあったゆえに、割債の買値は90円台というのが我々の常識でした。
日本とUSの絶対的な金利水準の違いと超長期ということもあり、30で買って満期まで持てば100になると説明され
本当かよ?3倍??という感覚でした。(実現は20年後なんですけどね)
30という買値はとにかく衝撃でした。
初めて買った債券のわりに、いきなり20年超のDurationとは知らぬが仏。
幸いにも、これは、サブプライム危機の後、去年の年末に利食わせてもらっています。
98年に30.34で買って、去年55.3で売ったから約10年間で、6.6%の利回りと苦しゅうない。
日本の税制が関係ない今、割債にこだわる必要は無いのですが、今でもやっぱり、好きです。
年限の長さがダイレクトに価格のVolatilityに効いてくるのでRiskをenjoyできる。
複利で回るから投資効率が良い。
期中のキャッシュフローが無いから損益計算が楽。
南アフリカ国債 SOAF 9.125
これは割債では無いのですが、おいしかったです。
99年だったと思いますが、新発100で買って、利ぐったのが2004年118。
今流行りのランド建では無く、ドル建てで、当時は南アのCreditが高かったのでしょう。Initialで9%越。
南アの格付けが、買った後に運良く上がって、ジワジワと値段も上がっていったのでバシッと売りました。
DDB(Deep Discount Bond) アジ銀 AUD 1% 2013年償還
日本の税制が関係ないと、DDBにあまり用事は無いのですが、AUD建の割引債って探すのが難しいのです。
だから、今でもAUDの債券投資だとついついDDBを買いたくなる。
これはあんまりうまくいっていません。
最初のコミッションと利上げにやられて、実際リターンは為替分だけですのでMMFの方が良かった。
償還まで持ちきっちゃっても良いんですけどね。
債券投資が好きな理由がもう一つあります。それは負けたことが無いから。
Default Eventに当たったことが無いことも一つですが、国債が主なのでCreditはあまり関係ありません。
Yieldは以下の通りで、Yield右肩下がりのチャートでBond Holderは負けるわけありません。
近似直線から上に出たところで買って、下で売るといったTradeで金利のVolatilityもしっかり取れます。
時間を逆走させたチャートだと死亡ですがね。そんな時代が来ることもあるでしょう。
USD 10Years SWAP Rateの推移(国債のカーブも似たようなものです)
usswap10gpcm.GIF