米新発社債のスプレッド拡大

Sep 21 2011 米新発社債のスプレッド拡大、投資家が譲歩引き出す-クレジット市場
【記者:Shannon D. Harrington 、 Sapna Maheshwari】
9月21日(ブルームバーグ):景気減速や欧州の債務危機を受けて安全資産以外の資産の需要が抑制される中、新発社債を購入する投資家は企業から過去約1年で最大の譲歩を引き出しており、企業の資金調達コストを押し上げている。
  バークレイズ・キャピタルのデータによれば、ヒューレット・パッカード(HP)やオライリー・オートモーティブなどの企業が先週発行した計268億ドル(約2兆円)相当の投資適格債の相対利回り(スプレッド)は、同様の年限の既発債のスプレッドを平均で31ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回った。過去8カ月の平均は8.4bpだった。年間の利回りコスト換算では約8300万ドル相当の支出増となる。
  運用担当者が債券購入を手控えている背景には、国際通貨基金(IMF)による世界経済見通しの下方修正や、欧州首脳が信認の危機の封じ込めで苦戦し、ギリシャやイタリアの借り入れコストが急上昇する状況がある。新発債のプレミアムで投資適格債の相対利回りは約2年ぶりの水準に拡大している。これらの社債の今月の発行額は昨年9月のペースを31%下回っている。
  レーモンド・ジェームズ・アンド・アソシエーツのニューヨーク在勤クレジットストラテジスト、マイク・マッティ氏は、「まだ極めて危険な状況だ」と述べ、先月付けた過去最低に近い水準の利回りは利用可能だが、「起債をやり遂げるには新発債がいかに割安かを示す必要がある」と指摘した。
  投資適格級社債の利回りが8月に一時3.45%に低下した上、米連邦準備制度理事会(FRB)が少なくとも2013年半ばまでは事実上のゼロ金利政策を維持すると約束していることから、投資家は資金調達を目指す企業よりも優位に立っている。ファースト・インベスターズ・マネジメントの運用担当者、ラジーブ・シャーマ氏は「投資マネーは模様眺めの状態にあり、譲歩がなければ、様子見姿勢を続けることになる」と指摘した。
原題:Bondholder Squeeze Drives Concessions Higher: Credit Markets(抜粋)

これ、苦しいのは運用担当者側なのではないかな?
資金調達する側にとってはCredit Spreadは関係ないでしょう。何%で金を借りることができるかだけであって、それが、SWAPや国債の金利から何%離れているかは関係ない。だからこそ金利政策で金利を下げて資金需要を喚起するという経済学上の政策が存在する。ただ、新発と既発の差が開くというのは確かに旺盛な投資ニーズが減っていることを示しているだろうが、それはソブリンを含め、グローバルにクレジットスプレッドは超高相関であるから、当然といえば当然の結果だろう。
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