固定相場制の中でも強いドルペッグであるカレンシーボード制を持つ香港。
1HKD=7.8と決められています。HKMAとその役割については下記を参照してください。
http://www.btm.com.hk/eato/Market%20Reports/HKD%20Weekly/2007/Oct%202007/appendix071022.pdf
金利は、中央銀行ではなく、市場原理で決まりますが、金本位ならぬドル本位で、為替レートがドルに固定されている以上、
理論的には、金利はUSDと等しくなるはずですが、また違いが出ています。
しかし、それはもはやアジアでは特別なことではないので、ここではその環境下における発券銀行のインセンティブを考えたいと思います。
民間銀行が発券銀行(HSBC、中国銀行、SC)を担う以上そこにはビジネスインセンティブがあるはずです。
発券銀行のインセンティブ=通貨発行差益は、通常金利です。
通貨を発行し、その通貨を銀行に貸し出し、その金利が発行費用以上あればPayするビジネスです。
通貨を発行して何かものを買うだけでは、買うたびに札を刷るので、札がだぶつくだけなので金利というショバ代を全員からせしめることになります。
カレンシーボード制では、どうなのでしょうか?
発行するHKDと等価なUSDを持たなければならないので、USDよりHKDの金利が低いとネガティブキャリーなのでは?
と大きなお世話を焼いてしまいましたが、実際は、USDの流動資産が金利を生むから、HKD金利が正ならばとりあえずOK。
ただ、実際は、長期債運用もあったりして結構リスクは取ってるらしい。
この市場原理で決まる金利を見てみましょう。
まずは、人間の作為を感じるUSDの1M LOBORの週足から。
週足チャートなんて単語をFixed Incomeの人の口から聞いたことが無いが、彼らも見るのかな??
1M HIBORの週足。多少形が違いますが、大きく見れば似たようなものです。
2つのRatioを月足で。
大体1で落ち着いているのですが、香港ドル投機の影響で最近は安定して1を下回っています。
アジア通貨危機の時、O/N 400%って聞いていますが、BBGで取れるのは1Mと似たようなものでした。20%でもすごいですが。
しかし、1Mがほぼ0に張り付いた2004年もエグい。HSBCの発行差益もぶっ飛んだでしょう。
日本の0金利とは意味が違います。中国様のご意見次第で、こんなんなっちゃいます。
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