日本には強い円信奉があり、日本銀行券の価値を疑う人間は誰も居ない。
一方、アジアの投資家(特に金持ち)は、自国の通貨の弱さを知っている。
ドルなり金(Gold)に資金を逃がすのが王道だが、日本ほど、金のショップが
街中に無い国は珍しい。(最も先進国は、少ない気がするが)
香港に来た時は札をよく見つめてみて欲しい。HSBC、Standard Chartered
Bank of Chinaと、どれも普通に株を買える民間金融機関。
香港の札は民間の銀行が発行する銀行券。
英語訳もBank Noteってホントそのまんま。この前買ったCiti Bank社債と同じよ。
札見てるだけでも、HKDって信用できねぇなって気になって来るでしょ?
最も日本的感覚で見直さなければならないのが、為替の損益計算。
全体で1億円持っていて、そのうち9000万円を円で、1000万円相当をドルで
持っているとする。円安ドル高に進むと、円建て見ると、ドル資産が増えて儲かった
ように見える。これ本当に儲かっているのか?
ドル建てでみるとどれだけやられていることか?
元日銀の速水総裁が「円高が悪者のような風潮があるが、今の日本の世界における
経済的な立場は円高がもたらしたことを忘れてはならない」
的なことを言っていたがその通りだと思う。
海外には出ないから関係ないという人が居るが、日本国内で生活するにしても
資源、食料が無い日本はどれだけ輸入に頼っているか考えると、円が弱くなれば、
物価がそのままで居られるはずが無いのは明らか。
日本は、一国だけではやっていけないことを忘れてはならない。