辞書によると物欲とは、金銭や品物に対する欲望 とあります。
金銭というのがわかりにくい説明だと思います。
欲しいものは何? と聞いているのに、手段と目的を混同し、お金と答えるのと同じです。
「あんた、あの紙きれ抱えてるだけで満足っつーなら、随分幸せもんだな」って感じですよね。
私が定義する物欲とは、金だけ持っていれば買える品物に対する欲望 とします。
金だけ持っていれば買える=私はこれを広義の消費と位置づけており、家や子供の教育費はそれに含まれます。
六本木の社長いわく
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10267215271.html
大体、月収100万超えると、物欲無くなるよ。カネなんでどーでも良くなる。カネのために働くなんてまっぴらごめんよ。
らしいのですが、ここでいうカネの意味は、いわゆる消費レベルの金には関心が無いと言っているのだと思います。
社長のおっしゃること、よくわかります。しかし、「月収100万超えると」は同意できません。
手取り1000万円あれば億万長者と変わらない生活ができるから幸せなどという考えが広くあるそうですが、
それは、月収100万超えていても、相も変わらず「物欲」しか無い人が広くいることのあらわれです。
それから社長自身が別の記事で、
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10203458505.html
子供が好きなら、子供の為に教育投資をするのはかまわないが、マイホームを買うために月2万のお小遣いで
家族の為に働くっていう感覚は未だに理解できない。。。まあ、それで満足しているのならいいけど、そうでなく
不満に思いながらも結婚生活を維持していくために努力するってのは、なんとなく本末転倒な気が。
これを社長のおっしゃるモデルを月収100万円の方に当てはめれば
とある一流サラリーマンの年間収支(損益計算書)
給与 12,000,000
税・社会保障費 -4,000,000
家のローン -2,000,000
公共料金・カード自動引落 -1,000,000
子供の学費 -1,000,000
奥さん -3,760,000
営業利益 240,000
少し大雑把すぎましたでしょうか? でも、
実質的には、家の頭金、子供の大学・留学費用、退職後の備え(わかりやすく言うと熟年離婚引当金)
として貯蓄されているとしても、これはキャッシュフロー計算書ではないので、費用は発生主義で計上するの
であれば、ありえない数値じゃないですよね?
私には、この損益計算書、物欲の塊にしか見えません。
人間とは不思議なもので、お金を持っていない人ほど、お金を使いたがる=いつまでもお金が無い。
逆に、十分なお金があり、いつでも買えると思うと、今買う必要がなくなる=お金を使わなくなる。
社長はこの傾向を言わんとしてるのだと思いますが、“十分なお金”というものに月収100万円という絶対水準
はなく、世の中一般に、その十分なお金の金額が小さい人のことを清貧といい、標準的な人をケチといい、
大きい人のことを野心家というだけのことと思います。
そして、収入の額に関わらず、「広義の消費」以外にお金の使い道を示せない人のことを、物欲が強い人と
私は呼んでいます。
【民の欲と国家】
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2009.05.07: 幸福感と欲の関係
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