これも昔話ですが、とある先輩からの質問
満期繰上特約付円定期預金、これすごい儲かりそうなんだけど裏教えてくれや~。
3年または5年満期の仕組預金、期間延長特約付 金利1.0%
とか書いてあるわけだな。
”とある先輩” 財務諸表レッスンの題材で、早とちりして、キャッシュリッチ会社発見!
といった人ですが、色々聞いてくるので、話をしていて、面白いんですよ。
答え
5年で年率1%台のリターンで満足なら日本国債でも買ったらいかがでしょう?
日本政府が元本保証してるし、預金保険機構よりも安全?
これが答えなのですが、さすがにウラの仕組の解説になっていないので。
先輩は自分で3年または5年が選べると思っていたようなのですが、違います。
銀行が選べるのです。通常の5年定期よりも若干高い金利は、その権利の値段です。
その価値は以下の例で簡単に説明できます。
5年定期が1%、特約条項付が1.2%とし、3年後に金利がまた0金利に下がった場合
特約条項付仕組預金は、3年で償還します。5年間で見たとしても2年間は0金利なので
 1.2%×3年+0%×2年=3.6% にしかなりません。
一方、5年定期にしておけば、その後、どのような金利になろうが
 1%×5年で5.0%はもらえるのです。
金利のVolatilityの売りなので、金利低下時には3年定期になってしまうことへの対価です。