上級華族のお嬢さんとしか結婚したくないんです
小佐野は1950年、結婚した。相手は旧伯爵家の堀田英子であった。「田舎の貧乏百姓のせがれのわたしは、華族のお
嬢さんとしか結婚したくないんです。その辺のお嬢さんでは、いやなんです。それも普通の華族ではなく、上級華族でなければ
嫌なんです。それでいて美人でなければいやなんです。」
華族にも上から、公、候、伯、子、男の5つの位があった。小佐野は伯爵以上の位のお嬢さんを望んだのである。堀田英子
はのちに「学習院戦後最高の美女」といわれるほど美しかった。英子は上野毛の小佐野邸に行ってみたいと言い出した。
自分が嫁いでいく家である。それに富豪の家はどんなものだろうという興味もあった。英子はいってみた。確かに立派な家だっ
た。玄関で声をかけた。小佐野がもっそり出てきた。その姿--英子は、内心で驚いた。<お金持ちだって言うのに・・・>
小佐野は木賃宿で着るようなよれよれの絣のような着物をいかにもだるそうに羽織っているのだった。英子は富豪ということと目
の前の小佐野の姿の落差にとまどっていた。小佐野はカネは儲けていても、趣味や生活ぶりについてはまったく無頓着であった。
「刺身なんて薄く切ってちょうどいい」
結婚してからさらに英子は驚いた。家には花瓶が一つもない。小佐野はパーティーなどで花束を持ち帰ってきても、バケツに投げ
込んでおくだけである。「花瓶を買っても良いかしら」と小佐野に言っても小佐野はとりあわぬ。「そんなもの買う必要はない」
仕方なく英子は実家から大きな花瓶を持ってきて玄関に置くしかなかった。小佐野としては、いかに家庭の中のことだといえ、い
や、かえってそれだけに、無駄なカネは使いたくなかった。英子は料理が得意だった。ある日、小佐野においしい刺身を食べさせ
ようと思い、食卓に盛って小佐野の帰りを待った。帰ってきた小佐野が食卓につくと刺身を見るなり英子に言った。
「どうしてこんなに分厚く切るんだ。刺身なんていうのは薄く切ってちょうどいい。こんなに分厚く切っちゃ、カネなんか貯まらないよ」
外においてケチというばかりでなく、家庭にあってもケチを通していた。猛烈な守銭奴である。小佐野は家計についてもいっさい英
子には任せず、自分で仕切った。英子には、小遣いをほとんど出さなかった。
ちょっと・・・これ・・・どこの家庭の話??
なんかかなり近い話を聞いたことがあるような気がする。
おさけん~♪ もし同い年だったら俺と仲良くなれそうだな。これを読む限りではよぉ。
引き裂かれた夫婦の信頼関係
小佐野は妻にカネを渡さないため、英子は小遣いに不自由をした。小佐野は英子にカネのないのを知っていて、夜寝る前にカネ
を抜かれないようにそっと自分の財布の中身を数えて寝ていたと言われる。
あっ、あれ? これも似たような話が・・・
2008.07.09: 妹が見た悪夢
彼女はカネのために結婚したのに、カネが使えないことで、夫を憎みはじめたとさえ言われている。なぜ英子と小佐野の間
がこのように冷え切ってしまったのか。それにはわけがあった。英子の弟、正治の引き起こした事件であった。ロッキード事件
の後。小佐野は上野毛の自宅にこもり、一歩も外に出なかった。ストレスもたまる。もともと猜疑心は強いのだがそれに輪をか
けて疑い深くなった。ねたみ嫉妬も異常なほどであった。そんな小佐野を尻目に英子の実弟である正治はとんでもないことを
吹いて回っていた。「小佐野が死んだら俺が社長になるんだ。死ねば財産の大半は姉が受け継ぐけれでもどうせ女だから俺
にその大半は回ってくる」そういっては小佐野の名を借りて銀行に金を駆りまくっていた。小佐野の禿頭からは湯気どころか
火が吹き出そうだったという。
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Mild Sevenの味にもだいぶ慣れてきました。
慣れたCherryを味わいに7月は日本に戻りますよ。
煙草だけは日本の税金は素晴らしい。存分に堪能します。
Tax Arbの味わいを。