月: 2017年4月

中国の寛容性と不寛容性~VPNが死んでて一切ネットができない

中国、海南の海口に今居るのだが、ホテルの部屋に禁煙・喫煙という概念がない。全部の部屋が喫煙可能で、安いホテルなのに広いので、タバコ臭も残らない。喫煙者に寛容な態度だ。

緊急告知的に、安否確認という意味で、私は今生きている。

計算外の事態でVPNがワークしてない。Facebook,Twitter,LINE,プライベートのE-mailもg-mailからのリダイレクトなので通じない。ネット上のコミュニケーションで今、完全に孤立していて、誰とも連絡が取れない状態だ。現在唯一使えるのはSkypeとこのブログのみ!しかもこのブログは禁止サイトではないのでアクセスできるが、準嫌がらせの対象になっているのか、アクセスが非常に遅い。なので、これが中国にいる間、最後の投稿になるだろう。香港に戻るのは5月6~8日のどこか。

Skype上のお友達ユーザーはそれほど多くないので、事実上、連絡手段が一切封じられている状態だ。

Google,Youtubeができないのは織り込み済みだったのだが、Bloomberg.comまでアクセスできないのには閉口した。Yahoo Finance.comのアジア通貨の為替の確からしさって大丈夫なの? そのレートで取引するわけじゃないから、ちょっと変でも、旅行期間中の一時的な評価損益に過ぎないから、良いんだけどさ。

取引はできる。真っ先に確認してるからそれは問題ない。4/21のSoQでコールのカレンダーが満期迎えて、片割れのコールのネイキッドのロングが処理できてないのよねー。これ自慢話よ?わかるかな? トラディショナル(マンスリー)のS&P500のオプションはAMセトル(寄付き)なので、満期迎えた後、欲張って、残ったネイキッドのコールのロングを高めの指値にしてたら入らなかったの。それを今日、売っちゃうよ。全体でThetaもプラスだし、欲張って全部売らずにちょこっと売るかな、ハハハ。


抵抗勢力、イノベーションを拒む人々

「価値はゼロではないが、明らかに手間暇に見合ってない仕事」は、ひとつひとつは小さくても、積み重なるとグループ内の1割から2割の業務量に達することもあります。恒常的に皆が残業しているような部署で、「ゼロよりマシ」なレベルの仕事を行い続けるのは、明らかに不合理なのです。1年に一度、仕事の閑散期に「部門内の仕事の洗い出しと、不要な仕事の廃止」を行うことを慣習化すれば、他にも多くのメリットが得られます。

ただし、突発的に「どの仕事を廃止しようか?」という話を始めると、自分が担当しているすべての仕事に価値があると言い張る人が出てくるので注意が必要です。こういう人は、「自分の仕事がなくなり、自分自身が不要になること」を恐れています
伊賀泰代.生産性

ハハハ。こういう人が出てきますじゃなくて、過半数どころか8割くらいそれだろw

2013-03-07女帝 ドキュメンテーションのプロ

ドキュメンテーション&リーガル部門の彼らは数学的表記やxmlが理解できないんじゃないの。効率化されて自分の仕事がなくなるんじゃないか?という不安で、俺に抵抗してたんだよ。だから、テクノロジーを受け入れる気がないわけ。フィンテック?AI? この「効率化されて自分の仕事がなくなるんじゃないか?」って恐れてる連中を説き伏せてからやらなきゃいけないのが、日本が後進国よりテクノロジー採用が遅れる理由だよ。単純平均とみなし額面なんて計算してる日経平均先物ラージにまだ最高の流動性があるのも、あるいはDMA・個人投資家がAPIでプログラミング売買している時代に電話で発注してるセールストレーディングなんて部門が存在してるのも同様だ。

東証が一場制(前場・後場ではなくぶっ通しで行う)に移行しようとした時だって、大変な抵抗勢力があったんだ。「昼休みが無くなる!」「昼間のバスケットのクロス取引はどうするんだ!」とか言って。「あ~ん?知らねぇ。アメリカにはそんなのねぇよ」で終わりだと思うんだけど、もう超必死で怒りまくってる人続出なわけ。もしこれ読んでたら是非、昼休みの取引の重要性について書き込んでくれたまえ。二場制の取引所はかなりなマイノリティーで、それは必要ない! んだが、そうやって自分の仕事が少しでも減るのを恐れて、烈火の如く怒る奴を相手にしなきゃいけない東証もご苦労なこった。

「あの人にしかできない仕事」は、当人の高い評価につながっていることも多いのですが、一方でその人は、「自分の仕事を伝達可能な形に要素分解し、他の人でもできるようにすることで、組織の生産性を高めるという貢献ができていない人」ともいえ、組織としては、その人の急な病気や退職、休暇取得の際の多くなリスクを抱えてしまいます。

一子相伝の職人の世界とは異なり、そういった仕事やスキルの抱え込みは、組織の生産性向上より自己保身や職場における自身の心地よさと優先する身勝手な働き方であり、高く評価されるべき働き方ではないのです
伊賀泰代.生産性

うぉーーー、耳が痛い。思いっきり俺だ。馬鹿でもデリバティブのプライシングモデルを作れるようにすべきだった。「微分方程式くらいは高校でやりましたよね?」、「『線形代数って何?』って人は、まぁ気にすんな。」 この発言が悔やまれる。イトーのレンマを知らなくても、フィナンシャルエンジニアリングに何が書いてあるのかも全く理解できないような奴でも、プライシングモデルを構築できるようにするような環境を作るのが俺の仕事であるべきだった。

2014-06-10 自分のアタマで考えよう 1/4 ~新興国から先進国への思考の還流 

「台湾ドル(TWD)NDFが絡むエクイティ・デリバティブのプライシングをどうすればいいか?」とトレーダーに問われた際に、私が即座に答えた。「TWDNDFを実際取引しているトレーダーとも既に話をしていて、TWDNDFのボラティリティ・流動性・取引コストがどの程度か?オンショア・オフショアスプレッドを確定するための取引手法。それを反映したうえでプライシングとヘッジ行動はどうすべきか?ブルームバーグやロイターでどうやってTWDNDFのレートを見るのか?、当時、アジア通貨のオフショア金利はマイナス金利となっていることもあったのだが、ディスカウントファクターが1以上=マイナス金利を許容できないブッキング・プライシングシステム上でどう対応するのか?」 といったトレーディングとプライシングに必要なことを、事細かに説明したら、同チームのトレーダー連中全員が、薄笑いを浮かべていた。なぜかというと、本来は「TWDNDFのディールがありそうだから、どうプライシングするのか検討してみてくれないか?」と言われてから調査するのが、通常だ。だが、頼まれてもいないTWDNDFについて゛個人的な趣味゛で何か月もの時間を使って水面下で「勝手」に調査していて、それを全員の前でプライシングポリシーとして一気にプレゼンテーションしてのけた俺に対して、ここまで公然と業務外行動=サボりを明らかにしたことに、全員薄笑いをしたのだ。怒らなかったのは、良いように解釈すれば「ビジネスの先を読んで言われる前に調査していた」とも、解釈できたからだ。

批判されたことは無かったが、

組織の生産性向上より自己保身や職場における自身の心地よさと優先する身勝手な働き方

なのは間違いない。俺がどうしてもTWDNDFのディールが欲しかったという完全なるわがままだ。もしディールの気配が一ミリでも表れたら、即座にディールできるように香港から、ロンドンや東京にまで手をまわして、極めて自分勝手な理由で準備をしていたのだ。当時としては熱意をもって業務に取り組んでいたつもりだったが、今思えば完全に越権行為だ。俺がトレーディング・ヘッドだったなら正当化されるのだが、末端のくせに自分の意思でトレーティングの方向性を決めるのは、まともじゃないと反省している。


有意義な研修、トップの資質

社内講演会に一流アスリートや有名な評論家を招く企業は非常に多いのですが、トップパフォーマーの育成のためには
・20代で一定規模の組織を率いる若い起業家
・30代でグローバル企業の日本支社で一部門を率いるアジア人プロフェッショナル
・40代でアジア部門統轄を務める外資系企業の日本人ダイレクター
など、他業界の若手トップパフォーマーを公演に呼ぶほうが(たとえ彼らがメディア的には無名であっても)大きなインパクトを与えられます。自分と同じ世代で圧倒的に高いレベルの人を目にすれば、「若くしてここまで大きな仕事をしている人がいる」「自分と同世代なのに、これだけのリーダーシップを発揮している人がいる」と目を開かされます
伊賀泰代.生産性

そうだねー。俺がすぐ思いつく最も簡単に実行できる研修は「CourseraのAndrew Ng氏のMachine Learning」のオープンキャンパス。忙しいトップパフォーマーを呼ぶ必要もなく、休日や仕事終わりに自宅でできてしまうという。機械学習の勉強にもなるのだが、リーダーシップ研修として使えると思う。こういう人が米国企業のAI開発トップやってんだってのを見れば、日本で取り組んでるAIエイエイオーでは意味がないってのはすぐわかる

ビジネス上チーフなりトップとしての働き方、この意味でトップパフォーマーは見ることを薦めたのだが、それ以外にもAIのトップレベルの技術者であり、また大学のあり方も問う。チーフ・トップとしての働き方だけに興味がある者は、コース内のプログラミング実習は飛ばせ。例えば、講義に必要な線形代数の基礎知識について、わずか40分で説明する辺りは、線形代数を理解している者はビジネス上のシンプルな説明の仕方として有用だ。「線形代数って何?」って人は、まぁ気にすんな。それでも理解できるように説明してくれてるから。

Andrew Ng氏の講義の概説 行列とベクトルの掛け算

行列とベクトルの掛け算だが、x(i,1)*v1+x(i,2)*v2+…..+x(i,n)*vnがi=1~nまでn個あるんですが、X・vと書けます。数学的な理解が追い付いていない人、心配しなくていい。x(i,1)*v1+x(i,2)*v2+…..+x(i,n)*vnがX・vと表記できるってだけです。

行列とベクトルの掛け算は、表記の問題らしいです。さらに…

Andrew Ng氏の講義の概説 逆行列の計算

逆行列の計算だが、Xの逆行列はpinv(X)です。inv(X)でも良いのですが、たまに計算できないのでpinv(X)がお勧めだね。

えっ? 逆行列の計算の説明20秒くらいで終わっちゃったw たまに計算できないってのがお洒落でしょ、行列式がどうのとか言わないからw ”Don’t worry”をかなり繰り返してるんだよねぇ、「マシンラーニングは数学」ってのが一般常識らしく、数学に対する苦手意識が多い人が世の中に多いことから、かなりアンドリュー氏が気を付けて話しているのがわかる。

対する俺の説明は、営業部門からデリバティブ・トレーディングに研修に来た先輩に対して、「微分方程式は、高校でやりましたよね?」と突き放したという…。あんまり教える気がないし、知ってて当然って態度だね。ほら、数行前の俺の文章見返してみな。『「線形代数って何?」って人は、まぁ気にすんな。』って書いてるでしょ。ちょっとオツムの弱い人と話してると「中央銀行の役割は小学校の教科書に載っている」とか言っちゃうもんな。これがリーダーとしてのアンドリュー氏と俺の「資質の違い」だ。

さて、生産性の本に戻って、

5章人材をあきらめない組織へ、

というタイトルで、選抜に漏れた中高年グループの育成問題について書かれているのだが、5章まるごと、ブックマークなし。俺はその問題に対して興味がないということだ。じゃ、次。

企業の研修とは仕事の生産性を上げるための投資です。研修を受けたことで参加者の生産性がどれほど上がるか、上がったか、ということは、研修自体の生産性として常に意識される必要があります。ところが中には、「勉強にはなったけれど、仕事の生産性にはあまり影響がない」という毒にも薬にもならないレベルの研修がたくさんあります。
伊賀泰代.生産性

確かに。でも1社目の会社は、かなり専門的な研修があった。必須研修は無いのだが、自由な選択式で、何個かは受けなければならない制度で、ちょっと興味があったネットワーク構築(LANとWAN)みたいのを受講したら、1か月後くらいに
課長「ネットワーク設計しといて」
俺「えっ?、研修受けたばかりでなんの経験もないですよ」
課長「でも研修受けたんでしょ?じゃ、早速業務に活かして。それに経験がないからできませんと言って、いつまでも同じ業務では困ります。」

感覚として研修は「お勉強」と思い込んでいたんだが、この会社では研修=業務直結ってのが驚いた瞬間だったな。


出世街道 2/2 ~役員候補生以外にもある優遇枠

私は役員候補生になったことがないので役員コースについて具体的に書けないが、優遇されていたほうだと思うのでそれについて書こう。前回述べたように優遇のポイントは3つ。

新人・もしくは2年目程度で、仕事の実績がない・もしくはほとんどない にもかかわらず、私に与えられた特権は

1.言えば何でも買ってもらえる。
2.部門横断的な仕事が多い。
3.頭越し外交、2階級上からの指示で働いている。

の3点にすぎない。給料が高いとか、役職が早く上がるなどは無かった。

これについて具体的に解説していこう。

1.買ってもらえるのは、当然仕事に使うもの。自分専用のパソコン(普通は1台だとしたら僕は2台など)・専用サーバー・自分だけが使っているソフトウェアなど。一番わがままで買ってもらったのは、「香港への片道切符」

「香港に勤めるかどうか会社と交渉してる」と当時の奥さんに話したら、「株で儲けすぎて税金払いたくないから香港行きたいなんて個人的なわがままを、あんなデカい会社が認めるわけない!英語も話せないくせに!」と言われてしまった。なぜ彼女がそう発言したかというと、私が読んでいた本が、「租税条約、タックスヘイブン、オフショア」などの言葉が並ぶ本ばかりだったからだ。もちろん、会社が許可してくれた理由は、当時アジア勃興の時代だったので、私のわがままとアジアシフトという会社の方向性が一致しているということである。

2.社内外の専門家と会わせてもらえた。同じ部門の同期や先輩方は、席について仕事をしているのが普通だが、私だけ席を長時間、外している状況が公然と認められていた。そのため席が複数あり、1社目は3つ、2社目は2つあった。聞くところによると、上司に箸の上げ下げまで指示され、監視されながら働いているような人も居たようだが、私はその逆で、目が届かない他の部門に行くことは当たり前だった。

3.入社したてのヒラなので、課長-主任-ヒラ(新人)のようになり、主任の小さなチームの一員として働くのが一般的で、主任(先輩社員)の指導を仰ぐ。しかし私が勤めた2社とも、なぜか最初から「課長特命要員」。若いけど仕事ができるからそうなったのではない。最初からだ。特に一社目は組織が大きく、課の規模も大きかったのだが、不思議なことに課長から直接指示が来た。今思えば、後ろで部長が動いていたな。

2015-02-02 サラリーマンは面白い、サラリーマンはもっと自信を持て

数か月の新人研修が終わり、配属された事務所に行くと名刺ができていたので、喜んで部長に「名刺ができました。部長に顔を覚えてもらおうと思って」と渡そうとしたところ、
「この名刺は1枚4円かかっている。うちの会社の半導体部門は1個何十銭の利益を産むために頑張っている人たちもいる。お客さんに配るのは問題ないが、社内で顔を覚えてもらうために配るモノでは無い。自分の部門の部下の名前くらいきちんと覚えていますよ、エキゾ君。」
と優しく諭されてしまった。どの会社も日本企業なら同じような構造だと思うが、部長、課長、主任、ヒラとなっているので3階級も違い、部長となれば部下は何百人もいるのに、たかが一人の新人の名前をよく覚えていたな、と感心した。でも次の会社の部長も、顔と名前だけでなく学歴、しかも最終学歴だけでなく、高校まで覚えていたので、そういう記憶力に優れた人でないと部長になれないのかもしれないw

部長は俺がどこに住んでいるかも、多分、覚えていたのだろう。当時、横浜の実家在住だったのだが、研修先幕張、事務所大井町、配属先桜木町と、どんどん実家に近づいてきて、通勤時間30分くらいだったんじゃないかな。それはおそらく部長が俺の住所を知ったうえで、近くて通いやすいところに配属してくれたのだろうと思っている。

でもね、会議の風景とか変なのよ。(課長会議)おじさんの中で、俺一人で若い
1社目課長「新しいネットワークの設計と構成について、詳細はエキゾから」
2社目課長「この商品のセカンダリーの値動きについて、詳細はエキゾから」
みたいな感じで、相手は全員おじさん(課長)。

課長特命だから、課を飛び越える仕事になるので、2の部門横断は必須になる。仕事の期間も長期的で日々具体的に何をするというのはない。実績ゼロの新人からそういう仕事ってのが、「俺、優遇されてる?」とは思ってました。ちなみに東大特権は関係ありません。他にも東大はいっぱいいるんで。銀行の行内運動会にて、東大だけ集められて、会議室から運動場を見下ろしながら「見たまえ、あれが諸君らの将来の部下たちだ」なんて訓示があったとかなかったとかジョークがあるが、さすがにそれは経験したことがないぞw

2015-02-03サラリーマンは面白い、SEのお仕事

役員候補生が特別待遇を受けていたのを思い出したのだが、俺も役員候補ほどではないものの、優遇されてるほうだったと思いかえし、上の「サラリーマンは面白い」って言い方はちょっと嘘かもなw 今後気を付けよう。

一言で言うと「新人時代から自由に仕事させてもらった」。私は日本で勤めた2社、両社ともに感謝している。役員候補生ではなかったことは辞めた理由ではない。むしろ最も優秀な奴がきっちり役員候補生に選ばれていたので、その点に関しては健全だとポジティブに評価している。俺みたいな狂犬が大会社の役員ってちょっとおかしいだろ。俺は金さえ、もらえれば、役職は要らない。ただ金が欲しいというより、俺だけ特別な給料だと確かに金は満たせるんだが、

多くは日常的に「自分よりできない人」とばかり働いています。

という状態になり、それが気に入らない。相関1とは言わないが高い相関で高給取りは、優秀な人多いから、職場として働きやすいし楽しい。会話が通じないことがない。こっちの言うことはすぐに理解してくれるし、理解できるように合理的に端的に説明してくれる。グーグルのマネジメントボードレベルは、さすがに身分不相応だけど、イノベーションエイエイオーでフィンテックとか言ってる連中は相手にしたくないなw

ちなみに、高額所得者が多い職場が、環境として良いというのと同じ理由で、今、香港やシンガポールを中心に生活している。生活コストのことだけを考えるなら、もっと物価の安い国はある。ただ、生活費の安い国に住んでいる外国人(日本人も含む)の質が悪い。例えば、香港やシンガポールで働くビジネスマン相手なら、会話の中で「デリバティブ」という言葉を説明なく使用できるが、フィリピンやタイでは非常に難しいだろう。


出世街道 1/2 ~役員への道

トップパフォーマーとは、卓越したパフォーマンスを示すごく一部の社員のことで、特定のポジションについている人のことではありません。

「トップパフォーマーなら放っておいても勝手に成長する」と考える人もいます。トップパフォーマーの潜在力を引き出すためには、同じレベルにある仲間との切磋琢磨が不可欠ですが、彼らの多くは日常的に「自分よりできない人」とばかり働いています。国内では高い評価を受けていても、世界に出ると自分の未熟さを痛感させられる機会が多いアスリートと異なり、彼らは組織や業界を超えて、もしくは国を超えて「自分より圧倒的にできる社員」と出会う機会がほとんどありません。このため本人は「自分には、さらに高い場所を目指す必要がある」という意識さえもないままになってしまうのです。
伊賀泰代.生産性

俺は残念ながらトップパフォーマーではないんだが、思い当たる奴がいるわ。

多くは日常的に「自分よりできない人」とばかり働いています。
国を超えて「自分より圧倒的にできる社員」と出会う機会がほとんどありません。

この状況は、まさにソイツが置かれてる状況で、お気の毒にって感じだな。

年功序列型の組織においても、経営者レースが本格化するタイミングではトップパフォーマーの選抜と育成が始まります。将来の役員候補と認められた部長クラスのトップパフォーマーが、子会社や海外支社、新規事業や今まで経験のなかった部門の責任者を任され、その結果に応じて抜擢されたり、レースから脱落したりと選別されることはよく知られています。一方、若手のトップパフォーマーに対しては、昇格など外から見える形での選抜は入社10年後くらいから、遅い業界では入社以降20年近く行われない場合もあります。なぜ多くの企業は経営者レースが始まるまでトップパフォーマーの意識的な育成に乗り出さないのでしょう?なぜもっと若いうちに彼らの実力を引き出す工夫を始めないのでしょうか?一つは「あまり若いうちから実力差をあからさまにしたくない」からでしょう。選抜に漏れた人がそのまま「あきらめられた人」となってしまう組織では、選抜タイミングが早ければ早いほど、選抜に漏れてモチベーションを下げてしまう人の発生が早く、かつ多くなってしまいます。

もうひとつ、日本的な組織において早期のトップパフォーマー選抜が行われない理由は人事評価の主眼が人材育成ではなく、昇格や評価(ボーナス査定など)にあるからだと思われます。どこの企業でも上に行けば行くほど役職に就ける人の数は減ります。このため前者の選抜は「部長になれない人を落とす」プロセスですが、後者では「役員になれない人を落とす」プロセスではなく、「役員になれる可能性がある人だけを選ぶ」プロセスとなります。
伊賀泰代.生産性

トップパフォーマー、私の言葉で言えば役員候補生だが、役員選抜は部長になってから? もっと早いんじゃないの?日本で2社しか働いことないから、俺の経験ですべてを語ることはできないが、面白い事例を紹介しよう。

新役員就任当日、「バカ殿様のおな~り~!」と見たこともない新役員が各部門を回るのだが、新役員が私の部署に来た時、「おう、WXYZ(仮名)、ここで働いてたのか」と言って帰っていきました。

WXYZって僕と同期のヒラ社員です。しかしWXYZは、なぜかいきなり役員と知り合い。役員としては「トレーディング部門か…、俺セールス出身だし、よくわからんな」くらいのノリだったでしょう。「課長は誰なの?」と聞くこともなく、「WXYZの部署ね」って認識で帰っちゃった。

入社から4~5年目くらいの出来事だったかなー、忘れたけど。でもその時、俺は初めて「WXYZは役員候補生として会社に扱われている」ってことを知った。WXYZは5分話せばわかるくらい同期の中でも圧倒的に優秀だったので、4~5年目で役員候補生だったんだ、なんて言ってる俺は出世競争厳しい会社員に向いてない。どうしてWXYZが役員といきなり知り合いだったかというと、役員候補生は社内の研修が多くて、現職の役員や役員候補生たちとそこで会うの。=俺は、「役員候補生・限定研修」には呼ばれたことないので聞いた話だw 官僚組織とかもキャリアは出世のスピード違うし、部長になってから役員選抜ってのは一般的なのかなー?

図は、正しいが部長の中から選ぶのではなく、ほぼ新人の状態から選ばれている組織もあるだろう。なぜそう思うかというと、私自身は日本の会社で2社ほど働いたことがあるのだが、いずれの場合も、「役員候補生」とまではいかないが「優遇社員」ではあった。ちきりんの言葉で言う「ハイパフォーマー」。だが優遇社員という言葉を使っているのはハイパフォーマーとは若干意味が違うからだ。何かというと

新人・もしくは2年目程度で、仕事の実績がない・もしくはほとんどない にもかかわらず、私に与えられた特権

1.言えば何でも買ってもらえる。
2.部門横断的な仕事が多い。
3.頭越し外交、2階級上からの指示で働いている。

の3点にすぎない。給料が高いとか、役職が早く上がるなどは無かった。


技術が重要なんだけど、技術だけではない現状

ビジネス分野において、なんの問題意識も持たないまま「何か画期的なアイデアを考え、イノベーションを起こせ!」と命じられたらどうなるでしょう。そういうときに起こる現象を、私は「イノベーション エイエイオー方式」と呼んでいます。みんなで拳を振り上げ、エイエイオー!と叫んで気炎を上げる精神論的な手法を揶揄したネーミングですが、そんなやり方でイノベーションが起こることはありえません。ところが現実には「アイデア出しのミーティング」とか「ブレーンストーミング」といった名称を使い、イノベーション エイエイオー方式」の会議がどこでも頻繁に開かれています
伊賀泰代.生産性

イノベーション エイエイオー方式ワロタ。ただ、これイノベーション要らないね。全部そうだよ。フィンテックエイエイオー、AIエイエイオーw なぜそうなるかというと新テクノロジーに取り組んでますって言いたいだけなんだよ。あるいはAIは一切やってないと言いたくない。だから手段と目的の取違が起こって、AIを導入することが目的になり、何をしてるんだかよくわからないことになる。私が取り組んだ商品開発で唯一失敗したw事例を紹介しよう。

上司「面白い新商品作ってくれよ」
俺「面白いとは?」
上司「儲かるやつ」
俺「客がですか?デスクがですか?」
上司「両方」
俺「無理っすね」

解説しようw 金融商品は、結果的に客が儲かったり損したりすることがあるだけで、客が儲かる商品は作れない。デスクが儲けようと思えば、抜き幅を大きくして客から取るということになる。我々にできることは、「儲かりそうに見えるがオプション価値が大して高くないもの」を考えることだけだ。ただ、これは日本を含むアジアでは受けず、実際に売れる商品は「損しなさそうに見えるがオプション価値が高いもの」だけである。早期償還ノックインというのは、長い期間のノックインの場合、ノックインとバニラの価格の相違が小さい。そして高いクーポンは、株が上がると早期償還条項でノックアウトする効果があるので大して価値がない。そして、客があまり意味がないノックインレベルとクーポンだけ気にするように設計されているある意味完璧な商品なのである。

半導体メーカーのインテルが行った「インテル入ってる(Intel Inside)」の広告は衝撃的でした。これによりインテルは「インテルのCPUさえ入っていれば、どのパソコンでも性能は同じである」と消費者に伝えることに成功しました。これによりその後の消費者は「インテルの部品さえ入っていれば、高価なIBMやNECのパソコンを買わなくても台湾製のパソコンで十分だ」と考え始めたのです。この広告でインテルは「パソコンの部品メーカー」から「事実上のパソコンメーカー」に昇格しました。一方「パソコンの組み立て作業はコモディティビジネスにすぎない」と印象付けられたIBMやNECは、その後いずれもパソコン事業を売却しています。「パラノイアしか生き残れない」といわれ、圧倒的な性能を誇る商品を他社に先駆けて次々と開発してきたインテルは、超一流の技術系企業です。それでもこの画期的な広告戦略がなければ、部品メーカーとパソコンメーカーの地位逆転など起こりえなかったでしょう。
伊賀泰代.生産性

インテルねぇ、懐かしい名前だな。2000年以降はほとんど成長してないと言っていいかもしれないが、この環境下で時価総額170bilを維持しているのはすごい。

アップルの成功物語にもさまざまなビジネスイノベーションがてんこ盛りです。ライバルのウィンドウズやアンドロイド商品が売られる店舗に比べ、圧倒的に洗練されたアップルストアの店舗デザインや、極めてシンプルで洗練されたパッケージングなど、顧客コミュニケーションに並々ならぬ投資をしてアップル商品に高いロイヤリティを持つ顧客を育て上げたのも、マーケティング上のイノベーションです。今では、街でアップルストアを見てもだれも驚かなくなってしまいましたが、私たちはそれを目にするまで、あれほど洗練されたデザインの店で売られる情報機器など、見たことがなかったはずです
伊賀泰代.生産性

アップルストアの衝撃か。ちきりん俺より年上なのに若いな。アップルの広告といえば…こっちだ。

これ「アップルはコンピューターを民に開放する」という有名な広告
https://www.youtube.com/watch?v=2zfqw8nhUwA

古すぎ?wイノベーション全く関係ないんだけど好きな広告と言えばPepsi vs Coke adかなんかでYoutubeで無限に出てくるの面白いよね。私が子供のころ、日本でも一瞬放送された…はず。ただその後のバージョンで、モザイクがかけられたりとか、今は放送されたないと思うけど。ライバル企業の製品を出してしまうという衝撃の広告でした。そしてその後、私は大人になってから、ライバル企業の名前が、事業リスクのところにバンバン出てくるアメリカ企業の10-K(有価証券報告書)にも衝撃を受けた。

海外からの皮肉じみたジョークには、「日本人は会議の開始時刻には厳密だが、終了時刻には極めてルーズだ。しかも誰もそのことを悪いと思っていない。開始時刻にルーズなイタリア人と、終了時刻にルーズな日本人には何の違いもない」
伊賀泰代.生産性

ハハハ、海外あるある。会議を仕事に置き換えて、残業問題とかよく聞くね。


非製造業の企画や開発部門における非技術的なイノベーション

各都市から目的都市に直接それぞれ5個の荷物を送ろうとすれば全体では10路線必要になります。しかもそれぞれの飛行機に乗っている荷物は5個だけです。一方、シカゴをハブ空港として設定すれば、飛行機を飛ばすのは4路線のみとなり、1機の飛行機にはそれぞれ20個の荷物を載せられるので、1個当たりの輸送コストは大幅に下がります。(ただし旅客の場合は荷物と異なり乗り換えのストレスなども生じるので、別の最適化も必要)。現在では当たり前のように使われているハブシステムですが、これも最初に考え出され導入された時点では明らかに改善ではなく革新=イノベーションと呼べるの生産性の向上策でした。
伊賀泰代.生産性

確かに。こんなもんは技術革新ではまったくない革新の一例だが、ハブシステムが革新だって意識は日本はほとんどないだろうな。

【ニコ生】ひろゆき ベーシックインカムを実現するには④「中国が素直になった」

で言及されてるコンテナ革命もまた面白い。骨子は、コンテナがあればコンテナを開けることができないというセキュリティが保証され、物流業者に対する信用が不要になって誰でも輸送ができるようになった、というものだ。ただ、タイトルの「中国が素直になった」は、騙すよりまともにやった方が利益率は下がるが規模で言えば儲かる額が多い、ということだ。だから俺が言った「資本主義と法治国家としてまともじゃない方向性が日本の強み」は、間違ってはいないし選択の余地はないが、一流にはなれないことが確実な道でもある。コンテナの事例はブロックチェーン技術というテクノロジーによって信用が担保されれば、金融機関の資本力による信用の必然性が揺らぐということも暗示している。

付加価値が上がったか下がったかを判断するのは、企業ではなく消費者だということです。たとえ「今までよりはるかに良い商品になった!」と供給者が考えても、それだけの価値を消費者が感じなければ、価格を上げることはできません。日本企業は「付加価値を上げる=新たな機能を追加すること」、もしくは、「付加価値を上げる=高機能化すること」と考えているかのようにみえますが、欧米の家電メーカーなどは、「機能を絞る」ことで付加価値を上げる手法も多用しています
伊賀泰代.生産性

伊賀さんのご指摘ごもっともだが、あえて日本をフォローすると、日本にも「機能を絞る=わび・さび」の概念がある。

2011-11-30 利休にたずねよ3/4 ~茶の湯の極意

わび・さび出してる時点で、現在の日本での好事例を探すのに俺も苦労していることの証拠でもあるんだが。戦国時代の経済成長によって、金銀両本位制からの脱却のために用意したのが、一国の徴税権ほどの価値がある茶器が登場したとか、面白い話が満載なので、「利休にたずねよ」は今一度読み返す価値がある本だと思う。

日本では、製造現場における改善運動から生産性という概念が普及したため、「生産性を上げる手段=改善的な手法によるコスト削減」という感覚が定着してしまっています。このため企画部門や開発部門など「自由に発想することが重要な仕事に従事している」(と自負している)人たちは、生産性の向上が自分たちの仕事にも極めて重要であると、長らく認識できないままになってしまっていました。

商品開発、サービス開発から、物流や在庫管理、顧客対応、研究開発や人事、経理、法務などの管理部門も含め、すべての部署で不断に生産性の向上を目指すことが必要なのであり、「うちは製造業じゃないから無関係」「開発や企画だけをやっていて、オペレーション部門を持たないから無関係」という話ではないのです。

非技術的なイノベーション、たとえば「貨幣制度の確立」とか「取引所の確立」といった経済的なイノベーション、「戸籍・住民票制度」や「裁判制度」といった社会制度上のイノベーション、「株式会社=有限責任制度」という法律上、ビジネス上のイノベーションは、すべて非技術的なイノベーションです。
伊賀泰代.生産性

では、私の方からも、「非技術的イノベーション」の事例を。

1987年1月パリ、OECDのある会議でフランスの大蔵大臣が「フランスは、メートル法と共に付加価値税で世界を征服した」と、大見得を切ったのである。

わかるかね? メートル法とVATはイノベーションだ、と言っているのだよ。貨幣制度が生産性の向上ってのは、ほとんどの人に通じないんじゃないかなー?


環境汚染と戦場を輸出し、貧困と格差を輸入する

10人の社員で10億円の利益を上げる企業のひとり当たりの利益は1億円。同額の利益を5人で達成する会社があれば、ひとり当たりの利益は2億円となり、後者の労働生産性は2倍となります。計算式の分子には売上げにや付加価値額、分母には資金や時間、労働者数など、様々な数字が入りますが、いずれの場合も生産性は「成果」÷「投入資源」という割り算で計算されます。

「アメリカのテクノロジー企業は収益は産んだけど雇用は産まなかった」 まー、よく聞く台詞だが、大体がそもそもアップルやグーグルの従業員数も知らずに言っている下らん批判だ。ただ、確かにGMより従業員数は少ない。ただ、ここではかなりわかりやすく伊賀さんが例示してくれているが、先進国企業=給料が高い、そのためには? 

企業名 従業員数 時価総額
AAPL 116,000人、756B
GM 225,000人、53B

という状態だとしたら、GMの社員に高い給料出せるわけねーじゃん。トランプさんが製造業に圧力かけて「雇用をアメリカに取り戻す」と言ってるじゃないか! という論調もよく聞くが、ラストベルトの票に対する気遣いにすぎず、アメリカ経済にとっての重要性は薄い。製造業が雇用が多い? 雇用という観点だけで言うならば、アメリカで一番従業員数が多いのはウォールマート。何人いると思うね? 230万人。GMの10倍です。新興企業でありながら実質上の物流でもあるアマゾンだって34万人。認めたくないかもしれないけど、アメリカで起きたことは数十年遅れで日本で起きるのよ? 将来の自分、あるいは自分の子供は、イオンかセブンイレブンで働くことを覚悟したほうが良いぞw

「では(生産性を上げるためには)投入資源を減らせばいいのだな」という話になるのが2番目の問題です。そこで採用される方法の大半が、昼休みにオフィスの電気を消すとか、コピーの枚数を制限するといったコスト削減策だからです。

それって生産性の向上? と思わず目が点になってしまうような事例ですね。私が出す事例は生産性の向上ではなく、震災後の4月に日本に行った時に、ほとんどすべてのオフィスで電気を消している自粛ムード。新人歓迎会は不謹慎! なんか意味あんの? と首をかしげてしまいました。

一方、海外に目を転じると、非製造業分野でも多くの事例が見つかります。たとえば、米国のクレジットカード会社や消費者ローンを提供する企業は、賃金の安いインドに特別な語学学校を作り、インド訛りのない英語を話すインド人を大量に育成しました。そして彼らを雇用することで、コールセンターをインドに移管してしまったのです。米国在住の消費者は、催促の電話がまさかインドかからかかってきてるとは思ってもみないし、その英語が、インド訛りの矯正スクールで習得されたものだとも想像していないでしょう。

この事例は知らなかったが伊賀さんらしい無難な事例と言い方だ。俺は関係ないのでもっと過激な発言をするがw、製造業が後進国に工場を作るのは、安い土地と従業員だけではなく、公害の輸出(環境規制が緩い国は対策しなくていいからコストが安い)という面もある。米国企業がやってることはそんなレベルだけではなく、例えば、戦場の輸出と軍事の民営化。あまりにもアコギなのでしょっちゅう名前が変わっているが民間軍事企業ブラックウォーター、
ブラックウォーターUSA

詳細については 「戦争請負会社 P.W. シンガー」に詳しい。

戦争請負会社 戦争請負会社
P.W. シンガー Peter Warren Singer

NHK出版 2004-12-22
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2017/12/02 追記

P・W・シンガーの戦争請負会社は、今読んでいる本で、MPRI(LLL傘下)やBRI(ハリバートン傘下)について書かれているが、ブラックウォーターについては書かれていない。参考文献を間違えてた。正しくは、

ブラックウォーター――世界最強の傭兵企業 ブラックウォーター――世界最強の傭兵企業
ジェレミー・スケイヒル 益岡 賢

作品社 2014-08-02
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だ。どちらの本も面白いので読んで損はないだろう。

追記、終わり。

その歴史的背景と必然性については、リンカーン暗殺と反ピンカートン法などもググってみれば、また面白い。

ピンカートン探偵社

アイゼンハワーの「軍産複合体の脅威」演説の前からずっと潜在的にアメリカに存在している問題の一つだな。マイケル・ムーアの映画ボウリングフォーコロンバインなども「アメリカの戦争と暴力の歴史」に触れていて、娯楽として見ても面白いと思う。

ボウリング・フォー・コロンバイン

このように日本語で本は出てるわ、Wikiでの解説もあるわ、映画まであるほどだ。

インドの語学学校まで作るグローバルアービトラージによるコスト削減の例として俺があげたいのは、「収益は、差が生み出す」。その究極のコスト削減、貧困と格差の輸入ともいえる事例は、ブラッドダイヤモンドについてWikiもあるし

ブラッド・ダイヤモンド

本もあるし、「テロ・マネー アルカイダの資金ネットワークを追って ダグラス・ファラー」

https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532164818/globalcollabo-22/

ディカプリオ主演の同タイトルの映画まである。(それは見たことがない)

また別に

喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日 トム・バージェス

喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日 喰い尽くされるアフリカ 欧米の資源略奪システムを中国が乗っ取る日
トム・バージェス 山田 美明

集英社 2016-07-26
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武器と資源のバーター取引、武器輸出規制がある日本企業ではここまでできないので、徹底的な生産性の向上wに関してはどうしても米国企業が例に上がってしまうのだが、多くが日本語ソースで、Wiki、本、映画などで簡単にアクセスできてしまう。また別に、生産性の向上ってよりも究極の節税対策なのだが、皆さんもご存知の米国一流企業はまともに法人税も払ってない。これは株主利益最大化の企業努力であり、その言い訳としての代表格が「知財」。端的に言ってしまうと、スターバックスとしては「うちはコーヒー豆を輸入してるのではなく、「知財」を輸入していて原価が高いんでイギリスでは利益が上がっておらず法人税は払えません!」 というものだw ハンバーガーを売っているのではなく、マクドナルドを売っているのだ! というのと同じ発想。

徹底した「生産性の向上」、本来、俺の言葉で言うと合理化なのだが、それを日本企業がまともに米国企業と競争するのは不可能だ。ブーン・ピケンズが指摘した、トヨタと小糸製作所の明確な資本関係もないのに不透明な「系列企業」という関係により、トヨタが不当に小糸製作所の利益を収奪している! という主張を退けた過去の歴史があるが、こういった「資本主義と法治国家としてまともじゃない方向性が日本の強み」として活かしていくしかない。ファイアーウォールソフトのチェックポイントというイスラエル企業が米国では軍事機密として輸出規制をしていた暗号化技術を輸出することでグローバルスタンダードを勝ち得たという事例を見習うことが重要だ。

これを下品な話ととらえないでほしいのだが、中国がポルノ規制をしているのだから、ポルノ規制がほとんどない日本は、ポルノを中国に輸出してしまえばいいんだ。アダルトビデオの不法コピーとインターネット配信は、あえて目をつぶって、AV女優と会えるイベントなどを、AKB48のような握手券方式を拡張させ、金額に上限なしでオークションすればそれなりのビジネス規模になることは間違いない。俺がやってるオンラインゲームで世界ランキング上位に行くためには月額数百万円単位の課金が必要で、ランキング上位者は、中東のオイルマネーと中国だぜ。ゲームに月額数百万円課金するバカが中国に居るんだから、ポルノでそれを取りに行けばいいんだよ。


シェアリングエコノミー、インターネットで支払います

深圳の自転車シェアリングを見てきたので、早速、中国の密偵に質問だ! しかし我ながら情けねぇなー。時代遅れすぎて泣けてくるわ。

エキゾ: 質問、今日深圳に行ってきたんだけど、自転車のシェアリングが普通に行われている。
エキゾ: 湖南省でもありますか?自転車じゃなくて、自動車のシェアリングは聞いたことありますか?

エキゾ: 以上2つ。
中国のマネキ猫: 湖南省で、自転車シェアニングあります、自動車シェアニングがありません
エキゾ: なるほど。
エキゾ: 中国のマネキ猫ちゃんは自転車シェアを使ったことがあるかな?
中国のマネキ猫: そうです
エキゾ: どうやってやるかわかる?QRコード?
中国のマネキ猫: ありません、私は普通バスを使います
中国のマネキ猫: スマホでシェアニングします
エキゾ: そうか…QRコードがあったんだよなー。スマホのアプリかなーと勝手に思ってるんだけど。
エキゾ: やっぱりそうか。
エキゾ: その自転車シェアリングやっている会社ごとに、アプリがあるのかな?
中国のマネキ猫: aqqをタンロードします
エキゾ: やっぱりそうか。
エキゾ: しかし、金はどうやって払う?
エキゾ: アリペイ?
中国のマネキ猫: インターネットで支払います
エキゾ: インターネットで支払うとは?
エキゾ: クレジットカード?
エキゾ: 支付宝(アリペイ)?
エキゾ: デビットカード「銀聯」?

エキゾ: 俺は全然分かってない変な質問してるのかな?
中国のマネキ猫: 支付宝(アリペイ)です
エキゾ: Good
エキゾ: アリペイのアカウント、中国のマネキ猫ちゃんは持っているのかな?
中国のマネキ猫: 先生が中国へ行ったら、やってみようか
中国のマネキ猫: あります
エキゾ: いいねぇ、俺アリペイないから、現金で中国のマネキ猫ちゃんに渡して、アリペイで自転車シェア。行動範囲がぐっと広がる。

クレジットカードや銀通(デビット)は、インターネット支払い以前から存在した概念で、それをインターネットを使って決済してるだけにすぎねぇんだよ! インターネットで支払うっつったら、普通アリペイだろうが、このボケがぁ!

と自分で自分にツッコミ悲しくなっています。