イトマン事件については既に当ブログで取り上げているのでこちら↓
2011.01.11 http://www.ichizoku.net/2011/01/kaiga.html”>イトマン・住銀事件 ~イトマンをめぐる様々な疑惑
2011.01.06 イトマン・住銀事件 ~主役のお二人
磯田一郎
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イトマンがのめり込んでいたのは不動産だけではない。数々の美術品を買い込んでいた。モディリアーニの絵画を16億円で購入しているほか、加山又造や平山郁夫、佐伯祐三など巨匠の絵を気前よく億単位で何点も買っていた。関西の闇の紳士、許永中氏の関連会社3社から絵画・骨董品を総額676億円も買い取ったことが後に判明している。私はこのとき常務企画部長の任に就いていたが、だんだんわかってきた事態の中でも特に困ったことだと思ったのは、こうした絵画取引に磯田さんの長女である磯田園子さんが勤務していたセゾングループの宝飾販売会社でピサという会社が間に入っていたことだ。今まで私を含めて誰も住友銀行関係者は語ってこなかったことがある。この機会にあえて申し上げよう。イトマン事件は磯田さんが長女の園子さんをことのほか可愛がったために泥沼化したのだと私は思う。磯田さんの溺愛ぶりを示すこんなことを耳にしたことがあった。後に結婚することになるアパレル会社社長の黒川洋氏と磯田園子さんがロサンゼルスに駆け落ちした。それを認めるわけにいかず困っていた磯田さんは、秘書を派遣して2人を連れ戻させたのだ。磯田さんの秘書は園子さんに振り回されて本当に苦労したようだ。そういう磯田さんに父親として娘の事業を後押ししたい気持ちが無かったわけがない。磯田さんが溺愛していることを知って、イトマンの川村社長も伊藤常務も彼女の面倒をよく見ていたようだ。人間としてあるいはバンカーとしての磯田さんは素晴らしいと思う。しかし長女の存在が磯田さんの判断を決定的に狂わせた。平和相銀を手に入れるときに大活躍した河村社長に引導を渡し自分の手でクビを切ることができなかった。河村社長が伊藤寿永光氏を追放するどころか常務にすることを阻止しなかった。住友銀行の誰もが河村社長を辞任させないとイトマン問題は解決しないと思っていたし、伊藤氏や許氏が闇世界とつながりがあることはこの時点では分かっていたはずにもかかわらず。だから私はこの問題の始末をつけるには磯田会長の退任が不可欠だと考えた。
> あちゃー、結局、頭取のご家族問題で3000億円溶かしちゃったか