割安ねぇ・・・相対的にIVが低いと言った方が良いね。日本のVolatilityは歴史的には欧米諸国より若干高い傾向にあったわけだが、今はそれが低いという意味では珍しい局面である。しかし、これは去年のギリシア・ショックの時などにも、欧米高・アジア(日本含む)安という構造は発生していたことであり、今になって急に出てきたことではない。
HVを比較してみれば、8月-9月の1Month~2monthのHVは日経平均は20%前後、一方SPXは30%超の水準となっており、ここ最近のIVの差は両市場で”Realize”されていると言え、日経でIVを買っておけば儲かったということではない。
一方、最近、不審に思っていることではあるが、特にこの1-2ヶ月の米国市場の動きは、引け値操作でもしているのかと思えるほどに最後の数時間で動く日が多いように思っているのは私だけだろうか? Night Sessionで日経先物・オプションで遊んでいるプレイヤーはなぜ3:00に終わるんだ!と怒り心頭であろう。
Sep 30 2011 日本のオプションは最も割安な水準-日経平均は安全な逃避先との見方
【記者:Cecile Vannucci、Jeff Kearns】
9月30日(ブルームバーグ):日本のオプションは米国に比べてこれまでで最も割安な水準にある。世界の株価が下落する状況にあって、主要国の中で金融株の構成比率が最も低い日経平均株価が資金の安全な逃避先だとトレーダーはみている。
日本株の上場投資信託(ETF)「iシェアーズMSCIジャパン・インデックス・ファンド」の3カ月物オプションのインプライドボラティリティ(IV、予想変動率)は、米国のSPDR・S&P500ETFトラストのIVを5.69ポイント下回っている。ブルームバーグのデータによると、この差は8月29日の1.02ポイントから拡大。今月22日には過去最大の6.24ポイントに達した。
日経平均株価は大震災を受けて安値を付けた3月15日以降に1.1%上昇しており、日本株はリスクがより小さいとトレーダーはみている。欧州の債務危機が世界の経済成長を圧迫している状況にあって、S&P500種株価指数は同期間に9.5%下落した。4月に年初来高値を付けてからS&P500種の下げの中心だった金融株は、S&P500種の構成比率が13%強だが、日経平均株価は6.4%にとどまる。
グレンミード・トラストのオプション戦略を担当するシーン・ヘロン氏は29日の電話インタビューで、「日本などは潜在的な問題を抱える国とは見なされていないようだ」とした上で、「米国は自国の問題による難局から脱していないが、日本が抱える問題は震災関連であり、ずっと続くものではない。米国が落ち着くか、あるいはアジアで別の大きな問題が起きるまでは市場の見方に変化はないだろう」と語った。
原題:Japan Puts Cheapest Ever as Traders Seek Banking Haven:Options(抜粋)
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