AsiaReit.png
REIT Indexのドル建てPerformanceを測定してみた。
表は日付から現在までのPerformanceを意味し、一番右の09 Perfだけは09年のReturnを示している。
確かに、新聞に書いてあるように、09年Returnはシンガポールが87%、中国が92%も上昇した中、日本は若干のマイナス
であったようである。イギリスやオーストラリアの地価下落は09年に入っても日本以上に弱含んでいるのも見逃せない。ただし今年
の年初来、すなわち右から二番目の紫、2009/12/25であるが、中国の不動産の下落が始まっている様子が見てとれる
また緑の2007/12/28はバブル頂点付近であり、台湾を除く殆ど全ての国において、バブル価格頂点まではまだ回復してい
ない
ことがわかる。一番左の2006/03/10は、白人社会、いわゆる欧米(ユーロ圏とイギリス)の不動産価格下落とアジア
地域(中国、インドネシア)の高騰が対比的に現れていて面白い。
WorldReitPerf.png
アジア・マネーの日本流入を期待しているようではあるが、こっちに住んでいるとそんな余裕があるようには思えない。
第一に、今年の年初来を見ると、マレーシア・インドネシアなどのイスラム圏は堅調なものの、中国、シンガポール、香港の地価上
昇は完全に止まっており、下落リスクに恐れ戦いている
のが現状ではないだろうか。
この前、シンガポールの外国人居住用の高級コンドミニアムの見学に行ったが、利回りベースで3.5~4.0%という話であった。
4%の物件は、目の前に工事が始まりそうな予感がする空き地があり、工事開始後は騒音で家賃は下げざるをえないことを織り込
んでいるようにも思えた。あまりに低いので、参加者全員がCapital Gain狙いの転売目的とは、不動産バブルの末期症
状にも見える。不動産ローンは2%で、外国人には3割程度の金を入れれば貸してくれるということは、レバレッジ込みで7%のリター
ン。価格下落でぶん投げリスク、空室リスク、修繕費、家賃下落リスク、取りたくねーな。
俺が不動産嫌いというのを差し引いて考えても、シンガポールの不動産高いような気がするんだが、読者諸君は買いたいかい?
【不動産関連記事】
2010.02.15: 通信隊 それは陸のOff-Shore
2010.01.14: 転がる香港に苔は生えない
2009.10.05: 働く女性は美しい 勤務地のステータス
2009.05.29: TAXI やめました
2009.04.03: Singaporeの住宅の種類
2009.04.02: Singaporeの住宅と地理
2009.04.01: 賃貸にみるOptionality
2009.03.31: 新社会人の平均家賃額
2008.10.03: 土地信奉と不動産業
2008.09.15: 華やかなるSingapore女性