重鎮級ネーさんが現地人男性を相手にしない理由
1:3ハーレムライフと言いつつも実際の行動は2:3です。ドライバーさんがインドネシア人の男性だからです。しかし、ジャカ1をはじめとする東南アジアの重鎮級ネーさんが現地人男性(インドネシアに限らずアジア中どこでも)を「バカ、金無い、いいかげん」と斬って捨て、まったく相手にしていない理由を垣間見たような気がしました。ジャカ1「飯食う? ドライバー呼んでやる?」と聞いてきたので、食が細い私と女3人よりは、たくさん食べそうなドライバーさんがいた方が種類が多くなって良いと思い、呼んでもらうことにしました。ジャカ1が「ドライバーが『恥ずかしい』と言っているな」と言う(多分正確な日本語では遠慮している)ので、「来れば良い、みんなで食べよう」とプッシュしたほどです。
中国は男女平等で、カネさえあれば女が男を買ってしまうような世界である
2008.02.05 ダンスホールに見る中国の恐ろしき男女平等
と書きましたが、中国だけでなく、男尊女卑が激しい東南アジアのタイ、イスラーム圏であるインドネシアであっても、カネは力なりw 私たちにカネで雇われているドライバーさんの地位は低く、経済的階級制度が存在しています。メイドさんは、家族と同伴で食事に出かけても席を同じくせず、という具合で、何も言っていないのに、ドライバーさんは私たちの隣の机の座りました。ジャカ1「おい、こっちでかまわんぞ」と言われて、初めてこちらのテーブルに来ました。そして各自ライスが乗っている皿を持ち、みんなでシェアしながらお食事をしているのですが、ドライバーさんは自分で食べ物を取りません。ジャカ1が「これ残ってるから、お前が食え」とジャカ1によって取り分けられたものだけを食べています。
カネで雇われたドライバーの基本的人権は尊重されない
この様子を見ていて、なんか一族家の風景を思い出してしまいました。女系家族・一族家では、外様の私の父は、基本的人権は尊重されていたものの、一族家における参政権と議決権がありませんでした。一族家の法事に父方の親戚が参加しようとしたら、母が「生前面識があったならまだしも、会ったことも無いだろ? 関係ねーヤツは帰れよ」と追い返してしまったほどです。議決権=一族家の経済的決定権、車程度のものまでは別して、不動産や投資関係の大きな金額が動く決断は、父には断りもなく決定されるものでした。生活費という”はした金”を運んでくるだけの役割だった私の父の地位はドライバーさんの如く低いものだったのです。幸いにも私の父の基本的人権は尊重されていて、父は好きなように飯を食う権利はありましたがねw ただ、家畜同様とも思える酷い扱いは、一族家の血を引かない父は、一族家の集会においてメインテーブルに座る権利はありません。まるで当たり前のように私たちの隣のテーブルに座ったドライバーさんのようですね。
一度も行使されなかった議決権の無い優先株式の配当受給権
私の父は退職していて家にいるのですが、母はその父の様子を「日がな一日、ずっと部屋でテレビの前に座っている。何が楽しいか意味が分からない。不気味だと思わないか? 趣味の一つでも無いものなのか?」と嘲笑するので、「今の父上がどうしてこうなったのか? その原因を作ったのは我々で、我々がその責任を取らなければならない!」と私が憤慨したほどです。私の父はいわば、一族家の議決権の無い優先株式のホルダーでしたので、「お小遣いw」という配当受給権は得ていました。しかし、一族家の普通株ホルダーであって私たちは、無配、食事も自由にお腹一杯食べることは許されていないという厳しい環境下にあったことを理由に、父が保有していた一族家の優先株式の配当も40年間無配。会社と家の往復、食事は社員食堂のみ。40年だぞ! 40年にも及んで、趣味にかかる費用の源泉である小遣いを一銭も与えられない労働者としての状態を続けさせられ、この場に及んで、「一つの趣味も持たない不気味なヤツ」だと? 母の意見としては「あんな頑固爺を追い出さずにこの家に置いてやってることこそが、私の慈悲と労働に対するねぎらいである」ということらしい。
ジャカ1とその友達、そしてその妹、という3人の女たちのドライバーさんに対する態度は、私の父を思い出させるほどに厳しく冷酷な扱いでした。私たちはホテルの宿泊客なので温泉プールや朝食をしゃなりしゃなりといただきましたが、ドライバーさんは非宿泊客なので、ホテルの敷地内には入れず、車で寝て朝食は抜きだったようです。ジャカ1にとって、駐車場や交差点で交通整理をしているおじさん、KOSTや店の前にいるガードマン、そして電話一本でアッシーを務めるこのドライバーさんも、「なけなしの2000IDR(20円)をくれてやるよ」という施しをしてやるほどの憐れむべく下賤の者であり、自分より階級が下と見なしてしまうのは、経済的格差がある以上、必然的なことなのかもしれないと改めて思いました。私は努めてドライバーさんには謙虚に低姿勢に振舞いましたが、ドライバーさんの卑屈な”Thank you”に、何も言うことはできませんでした。
ホテルの部屋でFBを見ていたら、インドネシアに詳しい私の友人が、インドネシアのバリに遊びに来ているようで「KOPI LUWAK、ジャコウネコのウ○コのコーヒーが50,000IDRだった」とコメントしていました。コーヒー豆ではなく動物の糞なのですが、なぜかとても高級品で、私のホテルでも一杯65,000IDRで売られていました。ただ、彼が”ジャコウネコの糞”と書いていたので、注文する勇気が持てず、その味を知ることはありませんでした。単に「高級コーヒーKOPI LUWAKがうまい!」とコメントしてくれれば、飲んだと思うのですが、味覚にコンサバな私はその一歩が踏み出せんでした。反省。
Subangからジャカルタに戻ります。途中でガソリンを入れましたが驚くべきことにレギュラーは1リットル6500IDR(65円)です。以前に言及したインドネシアのガソリン補助税(還付金)制度で、不当なまでにグローバル標準より安い値段でガソリンが売られており、インドネシア政府の財政を圧迫しています。ハイオクは約倍、ディーゼルは8~9掛けくらいの値段だったように思います。私のKOSTに寄って、荷物を置き、着替えをして、今度はジャカ1のKOSTへ。そこでドライバーさんはようやくお役御免。ガソリン代、高速代、車代、ドライバー代(36時間拘束チップ含めて)、1,500,000IDRでした。
ジャカ1のKOSTから、ジャカ1の運転でジャカ1の車でジャカ1の店に移動です。車を所有するジャカ1はインドネシアの中産階級。8割が中産階級である日本の中産階級と立場が違うんですよ! 8割が貧困層で2割が中産階級、1%が資本家階級というのが、グローバルな常識ですから、インドネシアにおけるジャカ1は、かなり強い立場にあるのです。
【一族家のお家騒動】
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