クラーク・アンヘルスは駐在米軍の空軍基地があった場所で、米軍撤退に伴い衰退しているが、まだその残党が残っている歓楽街である。なので、日本人向けのカラオケはほとんど無く、白人ウケのよいゴーゴーが中心となっている。マニラから車で4時間ほど、アンヘルスに空港はあるが、マニラから、マニラへの便はなぜか無い。シンガポールからダイレクトに来ることは可能だ。街としてはマニラに比べるとやはり小さいので、ごく短期滞在なら良いだろうが、アンヘルスで2週間は少し厳しい印象だ。
タイにおけるバンコクに対するパタヤの位置づけと、フィリピンにおけるマニラに対するアンヘルスが同等であろうが、タイとフィリピンの国力の差の分は、思いっきり違うことを考慮して、イメージすると良いだろう。エマージングにありがちな独特な暗さ、街に照明が十分に配備されていないので、夕方～夜にかけては、街全体がなんとなく暗いのである。その薄暗い街、公園(地図中央)やバス停(地図中央左)などに、多くの人が犇いているのが、一種独特だが、タイよりもインドネシアに近い荒廃感がある。
日本食もわずかだがあるが、マニラとは比較しないほうが良い。フィリピンは現地の料理は期待できず、日本食は安く質も悪くないので、長期滞在者は、日本食は知っておいたほうがいいだろう。
Yu-Fu-IN　ゆふいん　(焼肉と居酒屋)
2/F First St./ Balibago, Angeles City
日本人も多く、日本国外であることと、値段を考慮すれば味も悪くない。ゴーゴーのある通りから少し離れているが、歩ける距離である。それから無駄に従業員が可愛いく、サービスも良いｗ

全部で数十軒程度だと思うが、ゴーゴーバー・ストリートがあるが、おさえておくべきは、最大手
DOLL HOUSE　のみで十分だろう。注：DOLLに行ってから他の店を軽く見学するくらいのノリが一番だ。
私が行った日は、ちょうどイベント開催日だったので、女の子は2種類でモデルと一般、人数は各々40～50人はいるので、合計100人の超大型店である。一応、ウエイトレスの女性もいるが女の子ではない。ビールが大体120PHP(300円)くらいするので、若干高めだが、可愛いもので、レディースドリンクも300PHP(750円)程度である。客席は2階建てで、ステージは1階にのみ。水着・下着着用である。客席の鏡には、日付と名前が書いてあるが、それはその日のナンバーワンの太客の名前である。この形式はバンコクやパタヤのゴーゴーには見られないが、フィリピンではそれなりにあるので、バーッと豪遊したい人は、ベル鳴らしとピンポン玉争奪戦でもバンバンやって、名前を書いてもらえば良いだろう。目安はわからないが10,000～20,000PHP(数万円)あれば狙えそうな雰囲気である。
イベント　Miss DOLL HOUSE　21：00～　なので、ステージ正面の席は、1階2階供に予約制になっている。コンペティションに参加する38人の嬢たちの名前が書いた紙が配られる。5人ずつステージに上がり、名前と出身地を元気良く言い、1分弱のアピールタイム(とはいえ歩いたり、軽く踊ったりするだけで、脱がない)。フィリピン人の腰の動きは、さすが、アジアのお遊び国トップだけあってみんなすごい。ただ、コンペティションに参加している嬢は、歩き方や表情の作り方が、モデルとしての訓練を受けたことがある連中ばかり(おそらくフィリピンのビューティーコンペティション経験者の集合)なので、普通の嬢ではない。「ビーズオーン」のDJの掛け声と供に、客がビーズ(最低100PHP～5000PHPまで)を投げ、その金額合計が彼女らの評価となる。38人中、ビーズの合計金額トップ10が明日の決勝への切符を手にすることができる。太客が付いていれば、決勝勝ち残りはできそうだが、決勝勝ち残りならば5000PHPの底上げがあれば大分安心だろう。10000PHPあればほぼ確実にいけると思われる。
ビーズの数が少なかった子の表情の引きつり方や落胆の度合いを見る限り、これはやらせなしの真剣勝負である。最後に全員でステージに上がり、再度、ビーズオンタイムがあるのだが、ステージに上がる前の女の子達の表情は戦々恐々、マジで。客にとっては単なるイベント・お遊びだが、彼女らにとっては、おふざけじゃねぇよ。これは女の戦いだ。化粧したり短いスカート履いたりと娘さんが色気づいてお困りのお父さん!　娘さんをここに連れてきなさい。「女で勝負するってことがどれだけ厳しいのか、教えてやろう。1分でビーズの数という数値で評価が下る。お前、ここに立つ勇気があるか? 毎年湧いて出てくるコイツらと勝負するくらいなら、嫌いな算数の勉強のほうが楽だってことを体で覚えて日本に帰れ。」と父の愛を伝えてあげてくださいｗ
「ブスが化粧をしたり、スカートを履く権利があるのは日本と香港とシンガポールくらい」と言ったことがあるが、こういうものが街中に普通にあると、その圧倒的な美貌の差は、ブスを絶望させ、化粧とかスカート止めて、工場で働こうという発想になるのである。政治制度として民主主義の優れた点は、民に希望を与え、積極的に社会参加させることにある。絶対に覆せない階級制度は、民から気力と向上心を奪い、絶望させてしまうのである。日本の女の子は、中学生時代に一度アジア(美貌による階級社会がはっきりしているという意味ではフィリピンより中国がお勧めだがｗ、タイでもインドネシアでも同じだ)に出て、夜の街を経験すると良いだろう。昼間、単に街を歩いていると、化粧もスカートも履いていないブスばかりだから、勝ったという優越感を一時味わうが良い。はかない優越感は夜になれば一瞬でかき消される。ブスが美容に時間とカネをかけない理由、美貌の階級社会、すなわちブスの絶望がそこにあるのである。日本のぬるい社会であっても表面化していないだけで、日本も綺麗な人が多い。そこで勝負をするのはとても厳しいことなのだから、中学生くらいで、そこは早々に諦め、机に向ったほうが期待値は高いということを学ぶべきである。
さて、アンヘルスに話を戻すが、DOLL周囲にもゴーゴーはたくさんある。だが規模はDOLLより小さく10～50人級の店がほとんどだ。ただDOLLもイベントでモデル連中が集まっていたと思われるので、普段はおそらく半分の50人程度と推測される。
Subic (海軍基地でもあります)
アンヘルスからさらに車で1時間ばかり走ったところにある港町で、山と海に囲まれた工業地帯である。そしてこんなところにも日本企業の工場が進出している。人、土地、良港があれば、そこには必ず日本企業がいると言っても過言では無いくらいだ。日本の低俗なメディアは日本から富裕層や優秀な人材が逃げ出している、と言いたくてしょうがないようだが、日本から逃げ出しているのは企業と単純労働の雇用である。しかし、「グローバル化によって雇用が奪われ、日本の若者は詰み」という論調もネットではよく見られるが、
総務省統計局　労働調査
日本の失業率は低く、有職率はとても高い水準で、国内の雇用の喪失より、海外における拡大と雇用の創出というのが正しい解釈であろう。
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