FXいわゆる為替というのは比率であり、常にペアで、単体では意味をなさない概念で、
Asset Classでは無いと考えています。
一方の狭義の通貨は、CashというAsset Classで、単体でも存在しうる概念です。
為替というと日々の何ポイント、何bipsの動きを追うイメージになりましょう。
ゆっくりと為替を見ると、それはあくまで為替ですが
さまざまな国または地域下にある資産の価値を特定通貨で統一して見るための係数
という感覚で見えてきます。伝わりにくいでしょうか?私の気持ち。
この感覚を説明するために、世界の通貨、今年初めからの動きと1年の動きを振り返ってみましょう。
う~ん、エグ過ぎる。たかが為替、されど為替。怖すぎですね。為替はとても重要です。
株だろうが、現金だろうが、国債だろうが、地雷通貨で持ったらアウトって感じ。
worldccyMAR09.JPG
*注 ReturnはLog Return
この1年(右側の%表示)で、ドルに対して勝った通貨は、JPY、CNY、HKDのみ。
見てくださいよ、その他の通貨の下落! 
NZDを筆頭に、KRW、AUD、GBP・・・エマも・・・ほとんど全滅です。
ホント酷い。20%以上の下落なんてざら。
この世の殆どが踏んだらアウトの地雷通貨な中、不思議なことがあるのです。
私の個人PortfolioのCurrency Exposureは、JPYとCNYとUSDで90%占めています。
と自慢話は、そこそこにして自虐話に展開させましょう。
一方、年初来からの動きを見ると、流れが完全に変わっています。
最強通貨JPYで2009年は惨敗しています。(読者諸君もだろ?)
円高に、ハッテいた筆者としては、欲張りすぎて完全にJPYを「利食い」損ねてしまったようです。
おっと!給料がSGDだった。
資産一覧に載ってないから、忘れたわ。これ、でけぇわ。
大まかな投資通貨比率の見通しを、後で参考にするために書いておきましょう。
為替の大きな取引は、しばらくしない。 と思う。
取引しない=SGD Exposureが増え、他が相対的に減る。
CNYは満期とともにHKD->USDへ転換を意味する。
【関連記事】
2008.06.30: World Currency Performance
2008.08.21: 東南アジア横断 ~総括 アジア覇者への道

2009-03-09 00:59:46 アジアの中銀は通貨防衛策を断念-輸出減少に対応し通貨安容認
【記者:Ye Xie、 Bob Chen】
3月9日(ブルームバーグ):アジア各国の中央銀行は6カ月にわたる自国通貨の防衛策を断念し、
輸出の10年ぶりの大幅減少に対応して輸出価格を低下させる方向に政策転換している。
韓国のウォンは今年、米ドルに対して19%下落したが、韓国当局はこれを容認して自国企業の
競争力を高めた。これを受け、インドやマレーシア、台湾の政策当局者も自国・地域の通貨下落を
放置している。ブルームバーグ・データによれば、韓国とインドネシア、台湾、マレーシアの1月の輸出
は17%減の790億ドルと、アジア金融危機で域内経済が3割余り縮小した1998年4月に比べ
て2倍の落ち込みを記録した。
ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのストラテジスト、ドワイフォー・エバンス氏(香港在勤)
は「ライバルの韓国ウォンの下落に対抗するため、輸出市場が通貨安を誘導せざるを得ない状況
だ」と指摘した。
モルガン・スタンレーの通貨ストラテジスト、スティーブン・ジェン氏によると、ウォンとインド・ルピー、
台湾ドルは米ドルに対し6月末までにそれぞれ、12%、13%、6%下落する見通し。ゴールド
マン・サックス・グループはシンガポール・ドルが4月までに3%値下がりするとみる。カリヨンは
マレーシア・リンギットが9月末までに5%下落すると予測する。
通貨政策の根本的変化
韓国企業からの攻勢で苦戦している輸出業者にとって通貨安は命綱になる。オッペンハイマー
が先月顧客に配布した調査リポートによると、台湾の友達光電はテレビやパソコン向け液晶表示
装置(LCD)の世界市場でシェアが今年は15%と、昨年の16.8%から縮小する見通しだ。
一方、ライバルの韓国サムスン電子とLGディスプレーのシェアは合計で44.9%(昨年41.9%)
から拡大する見込み。
モルガン・スタンレーのジェン氏は3月2日付リポートで「日本を除くアジアの通貨下落を阻止す
る意味ある介入はもはやないだろう」と述べ、「多くのアジア諸国の通貨政策が根本から変化した。
貿易黒字の急激な縮小がこれらの国でのドルの相対的需給に影響していることは明らかだ」と
指摘した。
マレーシア中央銀行はリンギット買いを実施し、昨年12月に対米ドル相場を4.5%上昇さ
せたが、今月5日にはリンギット相場が「安定」し、「自力で機能している」との見解を表明した。
ただ、リンギットは年初以降6.7%下落し、6日現在1米ドル=3.7175リンギットと、05年
に廃止した1ドル=3.80リンギットでの固定相場制の水準に接近しつつある。
フィリピン中央銀行のギニグンド副総裁は4日、ペソが昨年12月5日以来の安値に接近した
ものの、通貨てこ入れのために介入する考えはないと言明している。
原題:Currency Defense Drops for Rupee, Ringgit, Won as Exports Fall(抜粋)