米、台湾へ武器輸出発表 5800億円相当
【ワシントン=嶋田昭浩】米政府は29日、台湾に対して総額64億ドル(約5800億円)相当の武器を新たに輸出
する方針を決め、米議会に正式に通告したと発表した。ブッシュ前政権の路線を継承した形だが、オバマ政権とし
ての供与決定は初めて。品目は 中国のミサイルに対する迎撃を想定した地対空誘導弾パトリオット(PAC3)114
基や軍用ヘリコプター「ブラックホーク」60機など。中国は武器売却の停止を強く求めており、米中関係のいっそう
の悪化が避けられない情勢だ。
クローリー米国務次官補は同日の記者会見で「台湾が必要な防衛のための兵器を供与するという米国の責任を
明確に示すものだ。中国とは事前に協議をしていないが(同日朝)通知した」と強調。一方、ジョーンズ大統領補佐
官(国家安全保障問題担当)は同日のワシントンでの講演で、中国を「友人」と呼びつつ「目に見える透明な形で
協議を行うつもりだ」と述べた。
輸出品目には、ほかに対艦ミサイル「ハープーン」やオスプレー級機雷掃海艇が盛り込まれたが、 台湾が供与を
強く求めているF16戦闘機は見送られた。
米国防総省は2008年、PAC3や対艦ミサイルなど計約65億ドルの売却を議会に通告。反発した中国が軍事
交流を中断した経緯がある。だが、米国は、中国の軍事力増強への警戒感から、台湾の「自衛力維持」に必要な
武器供与を続ける姿勢を崩していない。
パトリオットはレイセオン製。ルンル~ン~♪
ブラックホークはシコルスキー・エアクラフト製(ユナイテッド・テクノロジー傘下)。
ハープーンはマクドネル・ダグラス製(現在ボーイングに吸収合併)。
F16戦闘機はロッキード製。残念~ シンガポールには売ってるのに、台湾はダメ。
台湾で新ビジネス~♪ガンガン買ってちょーと思っていたら・・・中国様がおかんむり。
台湾への武器売却、やめなければ関与した米企業に制裁=中国
[北京 2日 ロイター] 中国外務省の報道官は2日の記者会見で、米国による台湾への武器売却について、中
国の国益を損なうものであり、取りやめなければ関与した米企業への制裁を実施すると述べた。 米政府は先週
末、台湾への64億ドルの武器売却を発表。これを受けて中国は、武器売却に関与した米企業は制裁に直面する
、としていた。
対象になる可能性があるのは、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX.N: 株価, 企業情報, レポート)傘下のシコルス
キー・エアクラフト、ロッキード・マーチン(LMT.N: 株価, 企業情報, レポート)、レイセオン(RTN.N: 株価, 企業情報,
レポート)、ボーイング(BA.N: 株価, 企業情報, レポート)傘下のマクドネル・ダグラスなど。
中国、台湾への武器売却に抗議 米企業の事業環境厳しく
中国外務省は同月30日、米国のハンツマン駐中国大使に抗議するとともに、次官級の戦略安全対話の開催見送
りと、武器売却に関連した米企業への制裁実施を発表。中国の楊潔●外相は同月31日、「内政への粗暴な干渉で、
中国の安全保障と統一を損なう」と米政府の決定を厳しく批判した。
武器売却は、米政府に台湾への防衛力供与を義務づける米国内法「台湾関係法」に基づくもの。急速に軍備近
代化を進める中国人民解放軍と均衡を図るために必要な措置といえる。
最近緊張が高まっていた米中関係は、台湾への武器売却問題でさらに悪化している。中国は、イランへの制裁
など国際的な課題で一段と非協力的態度をとり、米企業の中国での事業環境も厳しくなるだろう。(オックスフォー
ド・アナリティカ)
●=簾の广を厂に、兼を虎に
中国、軍の近代化加速 10年版ミリタリー・バランス
【ロンドン=岐部秀光】英国際戦略研究所(IISS)は3日、世界の軍事情勢についてまとめた年次報告書「ミリタリ
ー・バランス2010」を発表した。報告は中国が軍の近代化に自信を深め、国際安全保障の舞台でより大きな役割
を果たそうとしていると分析。中国の実際の国防関連支出が公式予算のおよそ1.4倍に膨らんでいるとの試算を明
らかにした。 チップマン所長は「中国軍が増大する経済やエネルギー利権の保護など非伝統的分野に活動を広
げている」と指摘した。報告は、国外での兵器購入や研究開発費を加えた中国の国防関連支出の合計が08年で
831億ドルと、同年の予算(601億ドル)を大幅に上回り国内総生産(GDP)の1.88%に達したとの試算を公表。
09年の国防予算は703億ドルという。(07:00)
中国様にいっぱい買ってもらわないとねぇ。国防費って戦闘機代だけじゃなくて人件費もあるだろうから単純に国際比較
してもあまり意味ないです。
ミリタリー・バランス タリバン勢力拡大 30→160 2010年2月4日(木)8時0分配信 産経新聞
【ロンドン=木村正人】英国の国際戦略研究所(IISS)は3日、世界の軍事力を分析した年次報告書「ミリタリー
・バランス2010」を発表。アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバンが影響力をふるう地方が2003年から
08年末までに30から160に拡大し、全体(364地方)の44%を占めるようになったと指摘した。日英が主導する
タリバンの「再統合(社会復帰)」についても「31年に及んだ内戦が複雑な影を落としている」と悲観的な見通しを
示した。
報告書は、アフガンと、パキスタン辺境でタリバンと系列2勢力、国際テロ組織アルカーイダと系列6勢力、その
他7つの反政府勢力の計17勢力が活動していると分析。08年10月から昨年4月にかけ攻撃は6割も増えた。
路肩爆弾による攻撃はアフガン大統領選前の昨年7月には前年同月比で倍増し828回。自爆テロも都市部で政
府機関を攻撃する際の主要戦術になり、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の犠牲者は急増した。
タリバンなどの資金源について、米中央情報局(CIA)は「複数のイスラム組織からの資金提供が麻薬による収
入を上回っている」と警告している。
ロンドンで開かれたアフガン国際会議では日英両国が主導して、投降したタリバン下級兵士に金銭や仕事を提
供して社会復帰を促す「再統合」のための基金設立が決まった。計画の初年度分として各国が計1億4千万ドル
(約126億円)の拠出を表明した。
報告書は、1978年のクーデターで共産主義の人民民主党政権が発足し、特に92年に同政権が崩壊して以降、
タリバンと反タリバンの北部同盟の内戦が続いていると指摘。現在のカルザイ政権に人民民主党の生き残りが多
数参加する一方で、ソ連のアフガン侵攻の際、西側が支援したムジャヒディン(イスラム戦士)がタリバン側につく
などの合従連衡が「再統合の見通しを複雑にしている」との見方を示している。
一方、中国の軍事力について報告書は、陸軍に比べ海空軍の近代化が進んでいると指摘。2004年には艦艇
の7%しか近代化されていなかったが、08年には25%に達し、潜水艦でも近代化率は10%以下から46%に、
多様な任務がこなせる第4世代戦闘機の普及率も10%から20%に増えた。
08年以降、作戦や訓練で中国は(1)資源や通商の輸送ルート確保(2)テロ対策(3)ソマリア沖での海賊対策
-など「多角的な任務」に優先的に取り組んでいると、報告書は分析している。
【軍事・軍隊・国防】
2010.02.05: ロシアの軍需産業 -軍事大国はどこへ行くか-
2009.12.21: 君は日本国憲法を読んだことがあるのかね
2009.11.05: 核拡散 ~新時代の核兵器のあり方
2009.05.19: 俺の欲しい車
2009.03.27: 私の株式営業 ~Fiat Moneyの裏打ち
2008.12.09: アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図2
英国際戦略研の『ミリタリーバランス2010年度版』も中国の脅威とサイバースペース防衛の重要性を強調
英国際戦略研究所(IISS)が2月3日に2010年度版の国際軍事年鑑『ミリタリー・バランス』を公表し、その中で、中国の脅威とサイバースペース防衛の不備を…