クリスマス、関係ないぞ、株は動いとる。
小型株は割安か?という話をしているとき水面下では私は具体的な銘柄を出していました。
とある先輩より
投資一族銘柄にしては売上高ー利益率が低いのと、今期PERが高いのと四季報のコメ
ントが気になりました。あと財務諸表を見たら、売掛金が結構あるイメージでしたが、やはり
キャッシュリッチという見方なのでしょうか。
私の答え
事業内容(鮮魚販売と養殖用飼料販売) と単調減少の売上(350億円)と
利益(1.7億円、一株当たり12.3円)を見たらこの会社は買えないでしょう。
私が注目しているのは、手持ちの金とキャッシュフローです。
売掛金はキャッシュではありません。単にPBRが安いという理由で計算している場合、
資産全体を見なければならないので売掛金の信用性をチェックする必要があります。
私の場合は、全体ではなく、評価できる部分だけを見る方法をとります。
実際に有価証券報告書より財務諸表の資産査定をして見ましょう。
1.現金及び預金 100億ちょい
現金は当座、普通、定期預金などが中心のピュア預金。
2.流動資産の有価証券 6億
日本国債(231回、234回)
3.固定資産の投資有価証券 10億
伊予銀行を中心とした四国関連上場株式とグロソブ。
ジャフコV1-B号ってのはわけがわからんので0円評価としても合計5億は固い。
4.負債合計 50億弱
よって、時価が計算できる資産が合計で111億。負債を引いた解散価値は現金と有価証券
以外のアセットは全て0だとしても、65-70億以上は残る。
そして発行済み株式数が1156万株だから、一株辺り余剰資金が65億÷1156万で562円
この株が600円で取引されているとしたら約94%は余剰資金で出来ているわけです。
今回の投資理由のまとめ
1)50-60億のNet Cash(有価証券除く現金)を貯めるだけの実力は”過去は”あった会社である。
2)この手のキャッシュリッチカンパニーは、余剰資金を抱え込んでいるので、みために資本効率
が悪い。しかし、余剰資金を全て株主還元したと仮定すると違うものが見えてくる。
PERを計算するときは、株価は600円とすれば、600円のうち562円が余剰資金なのでそれを
控除して考えると来期の一株辺り純利益(会社予想ベース)が12-3円だとしたらPER3-4倍と
いうのが私の計算です。
8 Responses to 9955 安いな、出動じゃ
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3766システムズデザイン
上記の銘柄は有利子負債0で、時価総額が持っている現金等よりかなり低いのですが、エキゾさんはどう思われますか?特に3766は現金が時価総額の倍くらいあります。しかも受取手形や売掛金を入れるともっとあるのですが、なんでこんなに安いのでしょう?流動性がないというやつでしょうか?
金下建設、見てたことありますねぇ。嬉しく思います。
私の考えで、いわゆる資産株=お金貯めこみ銘柄を見る際は、現金と時価総額を比較することにあまり意味はないと考えています。これだけで比較すると、商品先物会社などは現金と時価総額の比率が異様なことがあります。なぜかというと、お客様の証拠金を資産計上しており、その分は負債が増えているだけのことなのです。
金下建設の場合は証拠金ではありませんが、建設中の未払い金などを計上しており、共通して言えるのは、(現金ー総負債)/時価総額で見た方が変なデータを取り除くことができると思います。
現金-総負債を私はネットキャッシュと呼んでおり、それでみても時価総額に対してかなり高い銘柄もあります。
負債部分(必ずしも有利子負債とは限らない)に普通じゃないものがありませんか?
返信ありがとうございます。
>負債部分(必ずしも有利子負債とは限らない)に普通じゃないものがありませんか?
なるほど・・。確かに負債のところに有利子負債以外のもので金額の大きいものがありますね。それを考えると時価総額も納得ができますね。
>ネットキャッシュ
財務諸表の読み方や経済の勉強を始めたばかりなので勉強になります。財務諸表を一度見直してみようと思います。
どうもありがとうございました。
割安指標の定義(例えば現金÷時価総額)して、スクリーニングでTopの銘柄の詳細を有価証券報告書で確認する。
きっとやっぱり買いたくないなって理由が見つかるw
割安指標の再定義…、スクリーニングして…
と繰り返すと良いと思います。ちなみに日本銘柄で割安さを追求していくとどういうのが残るかというと
どう考えてもビジネスに将来性が感じられない。
株主構成に問題があり、ガバナンスリスクが高そう。
となることでしょう。
うーむ、そういうものですか。よく調べておられるエキゾさんがそうおっしゃるのならそういうことなのでしょうね。。。
もう少しいろいろ見てみたあとは割安株ではなくて成長株を探してみることにします。どうもありがとうございます。
どう考えてもビジネスに将来性が感じられない銘柄は、上がらないとか、買うべきではないとは、言ってないのですよ。
良く言えば、割安な資産株は、ビジネスリスクは少ないとも言えます。(リスクは我々の世界ではブレという意味で使っておりますので、ビジネス=企業収益は、上も下もない。若干下降傾向気味なのが多いと思いますが。)
株メール Q1.企業業績以外で株価が上がる理由
http://www.ichizoku.net/2010/08/kabu-mail.html
から株メールシリーズでも何度か言及してますが、ビジネスの将来性だけを考えるのは教科書的だと思います。
>どう考えてもビジネスに将来性が感じられない銘柄は、上がらないとか、買うべきではないとは、言ってないのですよ。
あぁ、そういうことでしたか。買いたくない理由は・・割安株に限らず他の株でも見つかってしまいますね。成長株なんかは指標だけ見ているとどうも割高に思えてしまいますし・・。
>ビジネスの将来性だけを考えるのは教科書的だと思います。
ピーターリンチの著作にも「10倍株は無成長もしくは低成長産業で見つかる。超人気産業の株は株価も割高なことが多い」ということが書いてありました。
直近の4年で20倍になっている2157コシダカもメインはカラオケ産業なので、「最後は会社によるのだなぁ」と思いながら株価を眺めております。
株の銘柄選びは難しいですね。
> 成長株なんかは指標だけ見ているとどうも割高に思えてしまいますし・・。
ですね。だから成長期待をしている時点で、現状の分析がかなり軽いものになるでしょう。
FBで投資を取り戻すまで1世紀以上かかる、PER100倍以上だから割高という人がいますが、利益成長を想定しているなら現状のPERなんて何の意味もないという感じで。
>10倍株
テン・バガーっすね。懐かしい。