1.営業日問題
2つのペア、例えばトヨタとホンダなら、上場している市場が同じなので、特に問題はありません。
yokokenさんのWebのようにGoogleとトヨタの場合はどうでしょうか?
流石に彼はその問題をわかっているせいか、Toyota(ADR)を使っているので、同じニューヨーク
市場なので営業日計算の煩雑さを考える必要がありません。
ただ、東京に上場しているトヨタとGoogleを比べた場合、2つは、営業日が違います。
Date Stock A Stock B
12/24 100 100
12/25 101 X’masで休場
12/26 100 102
この場合、2つの方法が存在します。
Stock Bの25日の株価を100として計算。
25日はサンプルとして扱わず、26日のStock AのReturnを26日株価/24日株価で計算。
トレーディング感覚にあうのは後者です。なぜならばStock Bは25日に100でトレードできないから
です。またCorrelationは、ペアに対して存在するので、2つの株価が同時に存在しない25日は
サンプルから外すことに違和感がありません。
2.影響度合(主導権)問題
個別企業同士のCorrelationは、影響を見るのは難しいかもしれませんが、Indexの場合状況が
変わります。例えば、日経とS&P500の相関を計算するケースを考えましょう。
上記のように営業日を考慮しながら計算したとしてももう一つ考える必要があるのです。
日本における朝の行動を思い出しましょう。
ニューヨークダウがいくら上がったのか?って気にしていませんか?
一日は、東京から始まって、アメリカで終わるのです。
アメリカが上がったら日本も上がるというのは、正確には
昨日のアメリカが上がったら、今日の日本も上がるということになります。
それを反映させるためには、同じ日のログリターンの変わりに、アメリカの株価の列を一日ずらし
て計算すると面白いほど相関が変わります。
この違いはアメリカには日本は全く影響を与えていないと言う悲しい事実を示すものですが�
(ご参考)
3.Correlation(相関)の計算の仕方
(1)統計学上の定義
http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~ohwaki/fluctequation/correlcoef/correlcoef-1.html#correlcoef
(2)株式市場における計算方法
株式の相関を計算するときには、通常、株のログリターンln(S(i+1)/S(i))をペアで入力します。
株の観測という点で、トレードする頻度や期間に応じて以下の2つを決定しなければなりません。
周期 Daily、Weekly、Monthly と 期間 20Days,250Days、52Weeks
ちなみにWeekly計算は、簡単に上記の営業日問題を回避することが出来ます。
Weeklyの株価の定義ってのは人によって違うかもしれないので注意が必要です。
Weeklyって何曜日の株価ですか?
採用した曜日、例えば金曜が休みだったときは、いつの株価を入れるか?(木曜or月曜?)
4 Responses to Global Basket Correlation
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クオントのときとかも相関係数をどうするかは悩ましいですね。
私は、取引所が違うアセットの相関係数を計算するときは、基本的に Weekly 派です。理由は、
1. 上の問題を回避することが容易
2. 将来的にGlobal Basket で上海A株とかを入れることになった場合、10月の第1週とか気持ち悪すぎ
3. 多資産(10資産とか)の場合、1ペアの相関係数を上のように計算したとして、全体の相関係数行列で見たときに、コレスキー分解可能って保証されていないと思うがこれもちょっと気持ち悪い
といったところです。
Daily の相関係数を計算するときに引け値を使っている人なら、Weekly の相関係数を計算するときに金曜日の引け値を使うのが普通だと思うのですが、それ以外の流儀はあるんでしょうか?
引越しマニアさん、こんにちは。文面からなかなかのハードパンチャーぶりが伺えますが、お手柔らかに。為替については遠い将来触れるつもりです。引値(ロンドン引が標準かもしれませんがアジア株とのCorrelationをみたいなら不適)や前日比の定義すら不明確なので、かなり厄介な代物です。
金曜引値が無かった場合、木曜を使うのが私の中では標準的なWeeklyだと思いますが、それは、はたしてトレーディングタクティクスに合うか?月曜にずらす方が…とか言う人もいるかもしれません。
3資産以上のコレスキー分解可能性については、営業日問題や上場日数問題、そして実務的に最も重要なBuffer問題が絡みます。あるCorrelation Matrix基に、[-1,1]分布であることを踏まえながら、高Correlationあるいは低Correlation(かなり難しいと思うが)を作りたい場合、どのように作れば、コレスキー分解ができるか?というのは疑問です。
そもそもな話、想定どおりの Correlation が実現するとして、それをデリバティブの評価に使う、というのはどの程度正しいものなんでしょうね。
Vol の場合だと、
実現 Vol (実現 Var)に対応するのは Variance Swap とかのはずで、
・今後1ヶ月の実現 Vol が20%と予想した。
・ATM Call のオプションを Vol 20%で評価した。
・実際に満期を迎えたときにオプション期間の実現Volが20%だった。
→ Daily で Delta ニュートラルにしていったときのオプションのブックの損益は?
これは0にはならないですよね。オプションホルダーだったとして、事後的に Vol20% だったとしても、Gamma が小さいところで変動が大きくても儲からないわけで。
Correlation の場合でも、実現 Correlation に対応するのは Correlation Swap であって、デリバティブの評価に使うのは何らかの調整が必要なのではないか、と。
まあ、難しい話である、ということだけはわかります。
Volatilityに関しては、私の言葉では、プロセスの違いということで終わります。
>Gamma が小さいところで変動が大きくても儲からない
は言い換えれば、株にJumpがある、もしくはVolatilityに変動があるともとらえることができるので、幾何ブラウンとかけ離れた動きをすれば、プライスは違って当然かなと。
既にネタを仕込み済みなので、今夜公開します。
Correlationに関しては、
σp^2=(Wa*σa)^2+(Wb*σb)^2+2Wa*Wb*σa*σb*ρab
二つ株の和のVar-SWAPが取引可能な場合、株価が幾何ブラウンに近ければ、かなり近いレベルで実現可能なのでは?理論上は正確に再現は出来ないのかね?