プーチンではないのですが、よく聞いておいた方が良い台詞ですね。
スルコフ大統領府副長官
現在の中央と地方の関係ほど難しいものはありません。抵抗があります。われわれができることはその抵抗に抵抗すること
です。今の状態のままではいけません。われわれは国を結束させることができると思います。彼らに身の程をわきまえさせる
ことができます。以前、われわれはそれができませんでした。しかし、今、愛国主義者である指導者がいます。意思があり、
非常に大きな信頼があります。今やらないと、あとではできなくなるのです。
大統領就任後のプーチンの主だった功績をまとめてみました。
エリツィン前大統領から引き継いだ膨大な負の遺産、とりわけ金融危機で深刻な危機に陥った経済を立て直すことだった。
莫大な対外債務 1500億ドル=1000億ドルが旧ソ連時代+500億ドルがロシア時代政府予算の歳出の4分の1が債務の返
済に当てられている。石油の輸出などで得た外貨収入の一部を対外債務の償還にあて、対外債務を4分の1に減らすことに
成功した。
税金を広く徴収するため、所得税をヨーロッパで最も低い一律13%に引き下げた。
土地改革、共産党時代から土地が国有化されているが、市場経済化を進めるため革命以来初めて土地の私有化を認めた。
2000年GDP8.3%成長、2001年にも5%成長を維持したが国民の生活実態には必ずしも反映されなかった。
エリツィン派(前大統領)とサンクトペテルブルグ派(プーチン地元)の勢力争い大統領に対する影響力、プーチンの権力基盤
である大統領府の長官のポスト。資金源の確保、つまり世界最大の天然ガス会社ガスプロスなど巨大企業の経営権をめぐ
って激しく争った。2001年エリツィン派のレム・ビャヒレフ社長が解任され、後任はサンクトペテルブルグ出身で、エネルギー
省次官の無名のアレクセイ・ミーレルが任命された。
軍事戦略
老朽化したミサイルを大幅に削減し、新世代型のミサイルに集中することSS18などの大型ミサイルは10発の核弾頭を搭載
し、広島型原爆600発分の破壊力を持つ世界最大の戦略核ミサイルである。一方SS27トーポリMは広島型原爆40発分を持
つ一発の核弾頭を搭載し、1997年に実戦配備された新世代の戦略核ミサイルである。速度が格段に速く、低い軌道を飛ぶ
ため、アメリカのミサイル防衛網に対抗するものとして開発された。こうした戦略核が事実上使えない最終兵器であるのに
対して、戦術核は限定的な核攻撃も可能な実際に使える兵器として今回役割が見直されたのである。
資源外交
CPCカスピ・パイプライン・コンソーシアム、通称ロシアルートと呼ばれ、カスピ海沿岸のカザフスタンのテンギス油田からチェ
チェンを経由して、ロシアの黒海沿岸のノボロシースク港に至る全長1500kmの石油パイプラインのことである。
アゼルバイジャンはカスピ海の原油をロシアを通さずにトルコに運ぶ新しいパイプラインを建設する方針を打ち出すなど、ロ
シアとの関係が急速に冷え込んでいた。ソ連崩壊後、初めてロシアの大統領としてアゼルバイジャンを訪問し、経済と安全
保障の両面で協力関係を強化していくとともに、カスピ海油田について両国が双方の国益を尊重していくことを確認した。
天然ガス
ソ連時代に建設された天然ガスパイプラインが網の目のように張り巡らされ、総延長13万kmにも及んでいる。中央アジア諸
国が独立するまでこのエネルギー資源はソ連が握っていたが、連邦崩壊によって、ロシアの中央アジアへの影響力が弱まり、
代わってアメリカが進出してきた。2000年、プーチンは就任直後にトルクメニスタンを訪問し、1997年以来パイプラインの使用
量をめぐって中断していた取引を再会させた。
ブルーストリーム計画
ロシアや中央アジアの天然ガスを黒海の海底パイプライン(390km2002年開通)を通じてトルコに送る計画で、将来、中央アジ
アからコーカサス、トルコを中継点としてヨーロッパを結ぶエネルギーの大動脈を作り上げる狙いがある。
読み応えのある長い本でした。実はまだ書ききれて居ないのですが後は対米関係で、
9.11同時多発テロ以降とイラク戦争などがメインです。
とりあえず、どうやって出てきたのか知りたかったので、今回はこれにて終了します。
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2009.06.19: プーチンのロシア