新株予約権付社債=旧称・転換社債=英訳・Convertible(以降CB)ですが、CBの行使価格は2017年満期ソニーの新株予約権付社債の場合(以降はソニーの場合)、957円で株に転換できる社債ですから、株価が十分に上がった場合は、株と同じ経済効果になります。逆に株が下がった場合は行使できないので、単なる社債(ソニーの場合ゼロクーポン債なので、満期に元本が返ってくる割引債)と同じ経済効果なります。CBは一つの商品で、株(配当、貸し株)、オプション性(Volatility)、債券(金利、クレジット)など、全ての要素を持ったハイブリッド商品なのです。
投資主体によっては、CBのハイブリッド性を嫌い、オプション部分のみが欲しい(ヘッジファンド)、あるいは債券部分だけが欲しい(三井住友銀行)というニーズがあります。CBの債券部分は、株に転換できるという性質上、負債の中で最もエクイティに近い劣後部分となるので、通常のCredit Spreadよりも高くなる傾向があります。逆に言うと、オプション部分だけが欲しい投資主体は、これを標準的な(シニア債もしくは劣後債の)CDSでヘッジすることはできません。発行量があまりにも多い場合は、CB専用のCDS(CBのCreditを引き受けてくれるCDS)が出てくる場合もあります。
そうした複数の投資家と発行体のニーズを満たすためのリパッケージですが、
新株予約権付社債のリパッケージとは(SONYソニー、2017年満期、転換価格957円)
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