本当に競馬で勝つとやっぱりニュースになっちゃいますよね。でも「競馬で家を建てた奴はいない」という格言を否定するくらい勝った人もいるニュースとして取り上げましょう。このニュースによれば、勝った金額以上に課税されて、結局、格言は真実なのですが、ちょっと気の毒ですね。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121129-OYT1T00868.htm
競馬の収支は、競馬収支内の総合課税でなく、勝ち馬投票券毎の源泉分離課税w ということで課税されたことになります。こりゃさすがに可哀そうだな。すごいねぇ3年間で30億円近い馬券購入ということは、土日開催全部賭けていたとして、年間100日とすれば、各開催日1000万円、全レースで勝負したと仮定しても各レース100万円を全力投球し続けたことになる。
普通の流しやBox買いだと広範に買ったとしても総合オッズ2-3倍のポートフォリオとなり、その倍率で1日1回勝負として300開催日回すには総資金1億円は少なくともないと無理であろう。年収高々800万円の39歳にはちと無理がある資金力となる。ということは倍率がかなり低いポートフォリオ総合オッズ1.5倍未満(いや1.1~1.2倍の線が濃厚か?)で回したか、1日11-12レースのほぼ全てのレースに参戦したかのどちらかであることがわかる。
しかし全レース参加となると3年×100回開催×10レースで3000回の期待値75%の試行を繰り返してトータルで勝つとは相当な奇跡。関東・関西開催・地方も含めれば3倍以上の9000回の試行となる。この分散投資で勝つことは、統計学上不可能であろうと推測される。
28.7億かけて30.1億を回収しているこのオッズから察するに、なんらかのアービトラージ戦略であると推測する。枠連・馬連アーブ、つまり枠連のオッズと馬連のオッズが限りなく近い時、理想的には枠連オッズ>馬連オッズであるが、その場合に、馬連で枠連の排反事象総買いすれば絶対当たる馬券ポートフォリオができ、その総合オッズが1.0倍より高いとか。
さすがに7億の課税は気の毒だと思うが、仮にそうだとしてもこの会社員の男性は競馬で食っていけるし、日本で最大の信頼度を誇る国税局お墨付きの競馬予想師として、テレビ・新聞・雑誌などで出演・講演・出版すれば、副業として十分な収益をあげられるであろう。どうせなら名前出して報道してもらった方が利がありそうだ。
当たり馬券配当30億円、外れは経費?…裁判
競馬の馬券配当で得た所得を申告せず、2009年までの3年間に約5億7000万円を脱税したとして、所得税法違反に問われた会社員男性(39)が大阪地裁の公判で無罪を訴えている。
配当を得るための「必要経費」には膨大な外れ馬券の購入額も含めるべきで、当たり馬券だけから算定したのは不当と主張。国税関係者は「競馬の必要経費が法廷で争われるのは例がない」と審理の成り行きを注視している。
国税当局は、必要経費について「収入の発生に直接要した金額」と定めた同法を根拠に、競馬の場合は当たり馬券の購入額のみと判断。配当額から必要経費を差し引いた所得を「一時所得」とし、一般的には給与以外の所得が年20万円を超えれば確定申告が必要になるという。
男性の弁護人らによると、男性は07~09年の3年間に計約28億7000万円分の馬券を購入。計約30億1000万円の配当を得ており、利益は約1億4000万円だった。
大阪国税局は税務調査の結果、配当額から当たり馬券の購入額を差し引いた約29億円を一時所得と認定したとみられ、無申告加算税を含む約6億9000万円を追徴課税し、大阪地検に告発。地検が在宅起訴した。
今月19日にあった初公判で、検察側は「男性は確定申告が必要と認識していた」と違法性を主張。男性は「多額な所得を得た事実はない」とし、弁護側は「外れ馬券も含めた購入総額こそが必要経費。一生かかっても払えない過大な課税は違法性があり、無効だ」と反論した。
男性は、課税を不服として大阪国税不服審判所に審査請求している。
◇
男性の弁護人らによると、男性は会社員としての年収が約800万円。04年頃、競馬専用の口座を開設して約100万円を入金し、競馬予想ソフトを使って、過去の戦績などから勝つ確率の高い馬を選ぶ方法を独自に開発した。馬券の購入にはインターネットを利用し、仕事のない土日に全国の中央競馬のほぼ全レースで馬券を買い、配当収支の黒字が続いていた。
その配当金は自転車操業的に次の購入資金に充てており、口座には週明けに馬券の購入総額と配当総額の差額が入金。このため残高が数十億円単位になることはなかったという。
(2012年11月29日14時45分 読売新聞)
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