エカテリーナ二世 夫から帝位を奪い権力と肉体の快楽を追い求めた女帝
ちょっと前まで、女性の実業家とか政治家と言うのは見るからに男勝りというような人が多かった。それは彼女たちがう
まれつき男っぽかったわけではなく、外見も言動も”男”真似なければ、男社会の中へ入っていけなかった、という時代
背景のせいだと思う。見るからに女らしい女が男のフィールドに足を踏み入れると、男達からは対等に扱ってもらえず、
女たちからは反発された。政治家の中には元女優という人もいる。そういう方達は当然ながら美人なのだが、どこか
“お飾り”の観をまぬがれなかった。彼女たちの実力は別として、政治家としてはちゃんと評価されていなかったので
はないだろうか。女実業家も同様だ。女としての魅力があればあるほど、仕事内容よりもスキャンダラスな面ばかり
詮索されるのがおちだった。実力だけでやっていこうという女たちは、痛くもない腹をさぐられないためにも、必要以上
に”男っぽさ”を強調しなければならなかったのだ。しかし幸いなことに、世の中は急速に変わってきた。女であること
を堂々と主張しながら、政界、実業界を初めとしてこれまで男のフィールドとされていた場所で活躍する女性が増えて
きた。強い意志、経済力、女の魅力、と三拍子揃った女たちがこれからもどんどん増えるとなると、恋や結婚のあり方
も当然変わってくるに違いない。
>ねぇ・・・本当に変わってるの? そうなったら俺はもう少し生きやすいぞ・・・
でも女はほんとうにそんな人生を望むのかなあ、たった一人の男を愛し抜くことこそ、女の幸せなんじゃないの、と男
達は言うかもしれない。なんのなんの-。それは古き悪しき時代に生きた女のたてまえにすぎない。本音を言うと女
だって富と権力が欲しいのだ。それに複数のいい男達も。
>そうあって欲しいな。俺が非干渉協定を申し入れたら、
>「『何をしてもかまわない、あなたは自由だ』って、それはあなたの願望でしょ? 私はそうは考えない」
>って返ってきちゃうんだけど・・・俺の少ない、いくつかの経験ではな・・・
エカテリーナ二世、ゾフィー・フリデリーケ・アウグスタ 1729年ドイツの貴族、クリスチアン・アウグスト公の長女として
生まれた。ロシア皇妃となったもの、夫は不能ピョートル、エリザベータ女帝からのいびりに8年耐えたあげく、セルゲ
イ・サルトゥイコフと不倫。悪巧みにたけたセルゲイは、一計を案じた。ピョートルを説得して性器の手術を受けさせ、
エカテリーナとベッドを共にさせたのである。これでエカテリーナは晴れて女帝に妊娠を報告することができた。だが
エカテリーナは子供を流産し、世継ぎ誕生を熱望する女帝をがっかりさせただけに終わってしまった。遊び人のセル
ゲイは、もうこの頃エカテリーナにすっかり飽きていた。だがとにかく世継ぎをと望む女帝やその側近の意思で種馬
の役割を割り当てられた。真面目に恋をしていたのはエカテリーナのほうだけだった。
1761年12月25日、ロシアに君臨した女帝エリザベータがついにこの世を去った。王座についたピョートルは名ばかり
の妻を排除して愛人のエリザベータ・ヴォロンツォーヴァを皇后の座につけようと考えていた。このままでは命すら危
ないとさとったエカテリーナは勇敢にもクーデターを決意した。ピョートルの前後を考えない気紛れな政策には人々の
不安と反感を煽っている。さらにはこちらには近衛連隊を率いるオルロフ兄弟がついている。次男のグリゴリー・オル
ロフはエカテリーナの愛人だった。その前の愛人であるポニャトフスキ伯はただただやさしい男だったが、グリゴリー
は勇猛果敢な軍人だ。持ち駒として充分役に立つ。この時エカテリーナはグリゴリーの子供を身篭っていた。彼女は
ピョートルに気づかれないよう出産を済ませてから本格的なクーデターの準備に入った。
>気づかれないように出産って・・・さらっと書いてるけどすげーことだ。どうやって隠したんだろう。
>妊娠はさすがに鈍感で無関心な俺でも気づくような気がするが・・・
その折も折、ピョートルから、ひとりでオラエンバウムにあるモン・プレジール館へ来いという命令が来た。罠だという
ことはすぐにわかった。エカテリーナを側近達から切り離し捕らえてしまうつもりに違いない。だが皇帝の命令とあら
ば拒否することはできなかった。館に閉じ込められ厳重に見張られているエカテリーナのもとにグリゴリーの弟、ア
レクセイが忍んできた。彼から同志が逮捕されたことを聞いたエカテリーナは大急ぎで館を脱出し、ついに反乱のの
ろしを上げた。エカテリーナは凛々しい男装で民衆の前に現れ、自ら軍を指揮した。その指導力と決断力は十二分に
男達の目を見張らせた。
クーデターは見事な成功を収めた。1762年、皇帝であり夫でもあるピョートルを逮捕したエカテリーナ、民衆の歓呼の
声に迎えられ、エカテリーナ二世としてロシアの女帝の座についたのである。その後。女帝エリザベータによって幽閉
されていた元皇帝イヴァン6世も夫であったピョートルも、生かしておいては危ないと判断するやいなや、冷酷にあの世
へ送った。男に関しては、セルゲイを失った時の誓いを厳しく守った。グリゴリーにも他の愛人にも惜しみなく位を与え
はしたが、政治に口を出すことは許さなかった。肉体の快楽と自分の仕事を決して混同しなかったのである。ただ一人、
政治家としても男として惚れこんだのが軍人ポチョムキンである。彼は男性的魅力においても政治的手腕においても
エカテリーナを魅了した。また実に頭の切れる男で、自分が旅に出る時は、若い美貌の青年を彼女にあてがうという
ことまでした。さらにその青年が自分の地位を脅かしそうになると、こっそり毒殺することも辞さなかった。しかし、懸命
なポチョムキンも、最後にはプラトン・ズーボフという野心家の美少年に寵臣の座を奪われることになった。この時エカ
テリーナは60歳、22歳のズーボフは、その若さと美しさで、女帝の身も心もとりこにしてしまったのである。
ルー・サロメ 奔放な愛で天才達の魂を奪いつくした情熱の作家
ルーは贅沢品に囲まれて育ったが、宝石にも華美なドレスにも興味を示さなかった。学校の勉強も程度が低すぎてつ
まらなかった。彼女が心惹かれたのは愛するロシアの革命であり、神に対する興味と疑惑である。思春期になると同
じ年頃の少女たちはお洒落に身をやつし、夜会で青年将校たちの気をひくことに熱中し始めた。ルーも母親に言われ
て渋々夜会にでることがあったが、お洒落も恋の駆け引きも時間の無駄にしか思えなかった。それよりも農夫や労働
者たちと語り合い読書や思索に没頭するほうを好んだ。大好きな父親が、晩年ロシア人民のことを愛を込めて語って
いたことも、ルーの思想に大きな影響を与えたようだ。
>理想的な父と娘の関係。父親冥利に尽きますな。こんな娘が欲しいものです。
偉大なる思想家として知られるフリードリヒ・ニイチェは、25歳でバーゼル大学に教授として招かれた天才である。しか
し神経過敏だった上に体も弱かったので、プロポーズした女性にはことごとく断られていた。パウルの手紙でローマに
出てきた時、かれはすでに38歳。ルーは21歳だった。ニイチェは天才であると同時に独善的で衝動的な、一般でいう
ところの変人だった。彼はルーに会うなり恋をし、性急にプロポーズした。パウルはあわてて彼女に結婚する気などな
い。三人で共同生活をしたいといってるだけだとニイチェをさとした。が、ニイチェは引きさがらない。なんとかしてルーを
パウルから引き離し、自分が独占しようとした。二人の男の葛藤が始まった。ルーはそれを知っていたが、あくまで自
分のしたいようにふるまった。ニイチェを狂喜させるような”秘密の時間”を持ったかと思うとパウルの家でひと夏を過ご
しもした。代表作「ツァラトゥストラはかく語りき」を書き、その後は精神を病んで廃人となった。
アンドレアス、ベルリンの東洋語学研究所の語学教授と結婚した。だがセックスはしない、他の男とは自由に付き合う、
仕事の邪魔もされたくないというのがルーの出した結婚の条件だった。ルーは30歳の頃まで男性と性関係を持たなか
った。したくないことは絶対にしない。それが彼女の主義だった。そして1897年、ミュンヘンで新進詩人ライナー・マリ
ア・リルケと出会った。リルケは当時22歳、ルーは36歳だった。リルケはまだ有名ではなく、病気がちで弱々しい青年
だった。この頃のルーは、すでに夫以外の男性とセックスを経験しており、その快楽も十分に知っていた。だからリルケ
との恋もセックスを伴った官能的なものだった。
50代に入ってから、ルーはフロイトに出会い、彼の弟子となって精神分析を学んだ。1937年亡くなるまで自由に人を愛
し、知識の探求につとめた。
(゚∀゚ノノ゙パチパチパチパチ
おおおおーーー、良い女来たね。ロシアっ子か。この男の遍歴はすげぇ。ニーチェとフロイトって…。悪女です!!
ルーの結婚条件の意味はわかるなぁ。でも実際これ言うと、世の中に怒られるんだよねー。
ルーは、ニーチェじゃなくて、俺のところに来るべきだった。
「俺はお前から一切の権利と自由を奪わない。自己責任という重い義務の基でな。」
【この世の良い女・ヤンデレ特集】
2011.03.11: 永田洋子追悼記念 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程
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2010.09.06: エエブイ女優年鑑作りました
2010.06.30: のだめカンタービレで思い出すM男のBehavior
2010.03.18: 海外のヤンデレ ヤンデレの研究
2009.12.07: 一度は言われてみたい口説き文句ランキング
2009.10.28: 女の好みも時と共に成長する
2009.08.31: Madoff’s Other Secret 愛、金、バーニー そして わ・た・し
2009.07.06: 職業Investment Banker? 男と女のM&Aで100mil
2009.05.08: 私はカネ目当てじゃない ~怒りの代償
2009.04.27: 最近オケが楽しい
2008.09.29: 一族の覇権
2008.09.08: いい女発見!
2008.08.20: 久しぶりに小説を
2008.05.12: 夢をアツク語る女
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歴史を騒がせた悪女たち5/7 ~ロシアより愛を込めて
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