華麗なる一族〈上〉 (新潮文庫)
新潮社 1970-05 |
一族で検索するとこの小説に関する記事がたくさん引っかかるというくらい知名度の高い小説のようで。
この本を小脇に抱えていると外国人(ただし漢字が読める中国系)の方々からも「ドラマ見た」
という反応が多かったです。ドラマは、本よりGlobalに知名度があるようです。
DVDも見てみましょうかね・・・。
随分と長い小説でしたが、お気に入りの一節はこれです。
人生に何の疑問も持たない人間の軽薄さが、喋れば喋るほど露わになる。
うーん、実に同感だ・・・。同じことを思うことしばしばあり。実生活での使用頻度高そうです。
しかし小説家って怖いですね。私の言葉で言うと
「アイツ、あっぷぅだろ?一言話しただけでそれが伝わってくる。」
となるわけですが、それを
「人生に何の疑問も持たない人間の軽薄さが、喋れば喋るほど露わになる。」
と言われたら、ちょっと傷ついちゃいますよね・・・。
私は、中でも銀平君がお気に入りなのでいくつかご紹介いたします。
銀平の結婚観
披露宴をやるなどまっぴらですよ、だいたい最近の財界の派手な結婚式を見ていると、両家があらん
限りの力を振りしぼって、まるで果し合いでもしているようで、馬鹿馬鹿しい限りですよ。
結婚式の打ち合わせの時に、親族の皆様の前で、華麗なる一族を朗読してみてはいかがかな?
銀平の素行調査結果
バー遊びを好み、ホステスとの肉体交渉なきにしもあらずであるが、いずれもその場限りの金銭的な関係
で特定の相手無し。33歳の独身男性であれば当然のことであり、ホステスとの交渉がない方が逆に疑
惑を持たねばならぬことであった。
33歳の独身男性であれば当然のこと。
トヨっちんさすが大物。男わかってるね。ここも朗読しないといかんなぁ。
銀平の奥さん、お嬢様万樹子に対する評価
人生に何の疑問も持たない人間の軽薄さが、喋れば喋るほど露わになる。
せっかく眼と肉感的な唇が目立つ容貌を持ちながら贅沢すぎるアクセサリーが、かえって軽薄な感じを
与えていた。
トヨっちん容赦無し。ドラマではこれ朗読されていたのだろうか?
キチンとお伝えいただきたいトヨっちんの名台詞です。
銀平の元彼女、小森章子を評して、
どんな場合でも相手を侵さず、自分も侵されない心の距離を保てる女性。
トヨっちん、俺と付き合うか?
ドラマはあたかも鉄平が主人公のように描かれていたと聞いておりますが、私が脚本家なら銀平主人公で
再構成します。相当原作と視点が変わりそうですが。銀平君が一番共感できますなぁ。
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