孫子の兵法―ライバルに勝つ知恵と戦略 (知的生きかた文庫) | |
守屋 洋
おすすめ平均 |
2500年前、中国の孫武によって書かれた兵法書であり、紀元前200年に182種に及ぶ兵法書
があったが、それらのほとんどは今日伝わっていない。孫子は当時の兵法書のなかで今日まで
生き残った数少ないものの一つである。
なかなか良かったです。さすが中国4000年の歴史。
私なりに、共鳴した部分をまとめてしまうと
1.勝って得るものが無ければ、戦う意味が無い。
百戦百勝は、善の善なるものにあらず。戦わずして勝つ。
相手を痛めつけず、無傷のまま味方にひきいれて、天下に覇をとなえる。
長期戦で、莫大な費用をかけ、国力を消耗してしまっては国の滅亡を招きかねない。
ホントですよね。私も挑発に乗りやすく、ムキになりやすいタイプなので敵を倒すことに
集中しがちですが、目標はあくまでも戦利品と。おっしゃるとおりです。
2.勝算なき戦いはするな。
勝てないと思うなら逃げる。
勝算として有名な「彼を知り、己を知れば、百選してあやうからず」がある。
軍の統率「勢に求めて人に求めず」や諜報戦略の重要性(間者)を説いている。
この勝算というのが、容易くない計算だと思うのですけどね。
自分自身をよく見つめ、謙虚に無理なく日々暮らすことを心がけてみましょうかね。
3.基本、現地調達。
智将は敵に食む。
装備は自国でまかなうが、食料はすべて敵地で調達する。戦争で国力が疲弊するのは
軍需物資を遠方まで輸送しなければならないからである。物価の騰貴、税負担の増加
により国民は窮乏のどん底につきおとされる。
広大な中国大陸の制覇において輸送が、いかに大変だったか、わかるような気がします。
確かに、一般生活において、日本食は高い。だからローカル食を食べることにしています。
そして、それは日本から来る口に入れない食べものをプライシングするときも、
Arbitrage Freeを想定するならば、キャリーの分だけ、その価値は低いのかもしれませんねぇ。