久しぶりにオーケストラの練習に行ったら、曲がまた変更されていて
中央アジアの草原にて から 歌劇 イーゴリ公よりダッタン人の踊り
に戻ったようです。
うーん、いい曲だわー。ボロディン�天才じゃー。
1楽章の導入(私が好きな部分)を、オケの練習に身を置いて聞くと、CDや客席で聞くのとは
また違う楽しみがあります。
チェロからコントラバスへ伴奏がシフトしていく時に、音が聞こえてくる位置までシフト
していくので、なんだかとってもお洒落です。
でも~、あの恥ずかしいメロディーを吹くハメに�。
1楽章は不可避だけど、4楽章の2回目のメロディーは1stと2ndにくれてやろう。
おいしい2楽章の伸ばしは3rdのもの。譲ってあげないよー。
作曲家のボロディン自身は1833-1887年の人
歌劇の背景となるイーゴリ軍記は、1185年のノヴゴロド=セーヴェルスキー公イーゴリの
ポロヴェツ人遠征を題材にした中世ロシアの叙事詩。
主人公のイーゴリ・スヴァトスラーヴィチ公は、ルーシ・キエフ地方(現在のウクライナ、
どうでもいいけどティモシェンコ首相は相当可愛い。検索してみることを薦める。)の領主。
相手方のポロヴェツ人は、その東方、現在のカザフスタン辺りからの侵略者として描かれている。
この曲の英語名はPolovetsian Dancesで、日本語名のダッタン人とは、
Tatarの中国訛である韃靼(ダッタン)から来ており、誤訳という説もあるが
以下の地図のように、カザフとウクライナ。
RussianMap(Japanese).GIF
その間にタタールスタンは存在し、古い地図を見ると、オレンジのパートになる。
OldRussian.GIF
タタールの定義自体が広義なので、キエフから見ればなんだか東のほうから攻めてきている
という地理的観点では、タタールとポロヴェツに大差ないように思われる。
一方、英語名とは極端に「音」が違うので、現地音再現派の日本人としては、
ポロベチアンダンスくらいの方が適切か。
ダッタン人の踊りに対し、中央アジアの地理的アプローチをしてみました。読書のおかげだろうか。
カザフとかウクライナと言われて、全く何もわからなかった1年前より進歩している気がする・・・。