飲みの席でのことだ�
私の周りに座ったのは、3人の女性。ここまでは悪く無い展開なのだが、
こともあろうに話題は文学方面に激しく振れた。
三島由紀夫の本の話で盛り上がる3人。
三島由紀夫くらいは、全部読んで、内容もある程度覚えているという前提のハイソな席。
厳しい状況ではあったが、うつむいて酒を飲み、時が過ぎるのを待っていた。
そこに地獄の質問�
「ところで�、エキゾさんは、どんな本をお読みになるの?」
どーーーーーーーっ!
聞くなよー。もーぅ。
俺「最近読んだのは、タックスヘイブンや国際税制の関連とか・・・
あとは~、コモディティ・デリバティブです。実務的なものを期待したのですが、意外にも理論的で�」
「それって、ビジネス書? 小説とかはお読みにならないのかしら?」
と厳しい追撃が。
俺「読みます。金融小説ですけども、プライベートバンクやマネーローンダリングを題材にした・・・」
シーン�
しらけた空気が漂い、その瞬間、私に一般教養の無い恥ずかしい男という暗黙のレッテルが貼られた。
ワタクシ、こういう小説をお読みになります。なにか??
国税査察官 立石 勝規 講談社 2004-07 |