決算発表などのニュースによる株価の動きを比較することで、各マーケットの市場効率性を考察したいと思います。
私が思うに、効率性の高い市場では、株価がニュースを織り込む際に、ニュース(新しい情報)を基に、
即座にバリュエーションされ、マーケットコンセンサスが一瞬で出来上がり、そこに株価が修正されます。
これがJumpとなって現れます。
一方、エマージングでは、市場参加者が少なく、レベルも低いので、株価自身に迷いがあり、一瞬でJumpして
そこに落ち着くという動きは見られず、コンセンサスが出来上がるまでフラフラと数日かかります。
2006年になっても、Holderの株数を全部足すと、発行済み株式数の10倍とか言ってる
会社が存在してしまう巨大エマージング日本マーケットは、当然、このような動きは弱い。
2003年-2004年の各主要マーケットの代表的なIT系で動きを見てみます。
一つは日足チャート、もう一つはVolatility Chartです。
ノキア 最も顕著なJump Diffusionで、株価チャートを見ているだけでJumpを感じます。
すごくないですか?4半期の決算発表ごとにJumpしてるという�。
Historical Volatility Chartで、白が20日(1ヶ月)、赤が60日(3ヶ月)です。
Jumpが入ると、一時的にVolatilityが興隆している様が見てとれます。
マイクロソフト 普段のVolatilityに埋もれる感はありますが、若干Jumpを感じます。
Volatilityで見ると3M(赤)の動きあたりがJumpっぽい。6M(黄)でもJumpは観測可能。
ソニー 1点見られるJumpはソニーショックと言われた点です。
上がる時も下がる時も、途中で値がつきながら動く。株価が一意に定まってない様子がわかります。
Volatilityはより顕著。3M(赤)の滑らかさを見て下さい。ソニーショックを除くとJumpはありません。
チャイナモバイル イントラデイ(日中)で5-10%動いてしまうエグエグマーケット。
3M(赤)は滑らか、6M(黄色)に至っては、ほぼ連続関数。
ちなみに、香港も東京も世の認識としてはエマージングではありません。(念のため)
Jump Diffusionと市場効率性
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