社内講演会に一流アスリートや有名な評論家を招く企業は非常に多いのですが、トップパフォーマーの育成のためには
・20代で一定規模の組織を率いる若い起業家
・30代でグローバル企業の日本支社で一部門を率いるアジア人プロフェッショナル
・40代でアジア部門統轄を務める外資系企業の日本人ダイレクター
など、他業界の若手トップパフォーマーを公演に呼ぶほうが(たとえ彼らがメディア的には無名であっても)大きなインパクトを与えられます。自分と同じ世代で圧倒的に高いレベルの人を目にすれば、「若くしてここまで大きな仕事をしている人がいる」「自分と同世代なのに、これだけのリーダーシップを発揮している人がいる」と目を開かされます。
伊賀泰代.生産性
そうだねー。俺がすぐ思いつく最も簡単に実行できる研修は「CourseraのAndrew Ng氏のMachine Learning」のオープンキャンパス。忙しいトップパフォーマーを呼ぶ必要もなく、休日や仕事終わりに自宅でできてしまうという。機械学習の勉強にもなるのだが、リーダーシップ研修として使えると思う。こういう人が米国企業のAI開発トップやってんだってのを見れば、日本で取り組んでるAIエイエイオーでは意味がないってのはすぐわかる。
ビジネス上チーフなりトップとしての働き方、この意味でトップパフォーマーは見ることを薦めたのだが、それ以外にもAIのトップレベルの技術者であり、また大学のあり方も問う。チーフ・トップとしての働き方だけに興味がある者は、コース内のプログラミング実習は飛ばせ。例えば、講義に必要な線形代数の基礎知識について、わずか40分で説明する辺りは、線形代数を理解している者はビジネス上のシンプルな説明の仕方として有用だ。「線形代数って何?」って人は、まぁ気にすんな。それでも理解できるように説明してくれてるから。
Andrew Ng氏の講義の概説 行列とベクトルの掛け算
行列とベクトルの掛け算だが、x(i,1)*v1+x(i,2)*v2+…..+x(i,n)*vnがi=1~nまでn個あるんですが、X・vと書けます。数学的な理解が追い付いていない人、心配しなくていい。x(i,1)*v1+x(i,2)*v2+…..+x(i,n)*vnがX・vと表記できるってだけです。
行列とベクトルの掛け算は、表記の問題らしいです。さらに…
Andrew Ng氏の講義の概説 逆行列の計算
逆行列の計算だが、Xの逆行列はpinv(X)です。inv(X)でも良いのですが、たまに計算できないのでpinv(X)がお勧めだね。
えっ? 逆行列の計算の説明20秒くらいで終わっちゃったw たまに計算できないってのがお洒落でしょ、行列式がどうのとか言わないからw ”Don’t worry”をかなり繰り返してるんだよねぇ、「マシンラーニングは数学」ってのが一般常識らしく、数学に対する苦手意識が多い人が世の中に多いことから、かなりアンドリュー氏が気を付けて話しているのがわかる。
対する俺の説明は、営業部門からデリバティブ・トレーディングに研修に来た先輩に対して、「微分方程式は、高校でやりましたよね?」と突き放したという…。あんまり教える気がないし、知ってて当然って態度だね。ほら、数行前の俺の文章見返してみな。『「線形代数って何?」って人は、まぁ気にすんな。』って書いてるでしょ。ちょっとオツムの弱い人と話してると「中央銀行の役割は小学校の教科書に載っている」とか言っちゃうもんな。これがリーダーとしてのアンドリュー氏と俺の「資質の違い」だ。
さて、生産性の本に戻って、
5章人材をあきらめない組織へ、
というタイトルで、選抜に漏れた中高年グループの育成問題について書かれているのだが、5章まるごと、ブックマークなし。俺はその問題に対して興味がないということだ。じゃ、次。
企業の研修とは仕事の生産性を上げるための投資です。研修を受けたことで参加者の生産性がどれほど上がるか、上がったか、ということは、研修自体の生産性として常に意識される必要があります。ところが中には、「勉強にはなったけれど、仕事の生産性にはあまり影響がない」という毒にも薬にもならないレベルの研修がたくさんあります。
伊賀泰代.生産性
確かに。でも1社目の会社は、かなり専門的な研修があった。必須研修は無いのだが、自由な選択式で、何個かは受けなければならない制度で、ちょっと興味があったネットワーク構築(LANとWAN)みたいのを受講したら、1か月後くらいに
課長「ネットワーク設計しといて」
俺「えっ?、研修受けたばかりでなんの経験もないですよ」
課長「でも研修受けたんでしょ?じゃ、早速業務に活かして。それに経験がないからできませんと言って、いつまでも同じ業務では困ります。」
感覚として研修は「お勉強」と思い込んでいたんだが、この会社では研修=業務直結ってのが驚いた瞬間だったな。