2006年の日本への外国人訪問者数は、世界で30位(約733万人)
アジア諸国・地域の中では、中国、マレーシア、香港、タイ、マカオ、シンガポールより下回った。
(JNTO)より
http://www.jnto.go.jp/jpn/tourism_data/global_tourism_trends.html
中国はさておき、香港15.8百万人、マカオ10.7百万人、シンガポール7.6百万人に負けるとは!!
日本には魅力的な観光資源が無いのか? 私はそうではないと思う。だってシンガポールよりあるだろ?
理由は島だから。
移動に時間がかかる。それに尽きる

だから観光局がいくら努力しても、集計方法や定義を変えない限り、数値を上げることは難しい。
香港に住んでいる人が、マカオ、中国に泊りがけで遊びに行く。各々年4回ずつ行ったとしても不思議は無い。
一方、日本から香港に年4回も観光で行く人は、非常に珍しい。
http://www.jnto.go.jp/jpn/downloads/080128monthly.pdf
を見てもわかるように距離が近いからというのが、訪日外客数、出国日本人数の両面から見ても明らかだ。
比較的地理的条件、移動時間が似ている地域だけで比較すると観光資源の重要性がわかる。
ドイツへの出国日本人数は、イギリス含むヨーロッパで最大である。だが、ドイツに観光と言う話はあまり聞いたことが無い。
なぜか? 
理由は、データが到着者数で、東欧などへの乗継便はドイツとしてカウントされる
例えばUAEがN.A.になっている。日本からは、香港かインド経由しかなく直行便が無いからだ。
すなわち国際ハブ空港としての利便性が高まれば、この数値は上がる。実際に、ドイツの地を踏むことがなくとも。
同様の理由で、訪日外客数上位の韓国、香港も成田経由のアメリカ行きに乗っていることが多いと推測でき、
彼らが、日本に観光に来たとは限らない。
ドイツの数値を見ていると、2003年から2006年まで単調に増加を続け、ドイツワールドカップ特需も、
たいした効果が無いことが分かる。
出国日本人数のハワイ1,500,000人はすごい。これは本物だと思われる。
理由の説明として、フライトが多いから、とあるがこれは鶏と卵で、私としては納得できない。
「芸能人は、正月はハワイ」という宣伝効果かなと。
日本がまだ貧しく、誰もが旅行にいける状態ではなかった頃、一部のハイソサエティがハワイで余暇をエンジョイ
している様子をテレビ放映し、憧れの海外余暇を植えつけたからだ。
ということで結論
誘致戦略その1
 発展途上の国かつ人口が多い国(例えばインドネシア)のハイソサエティに対し、自国での全国ネットテレビ
 放映を条件に、ラグジュアリー旅行をプレゼント誘致する。
誘致戦略その2
国外=海外ではなく、On-Shore国外旅行を実現する。
そのためには2つの選択肢がある。国家の分断か領地の拡大である。