私が始めて株式を見たのは高校生の時だった。
そして、その時の衝撃的な株価の振る舞いを、私は今も忘れていない。
中部電力の株式が、ばーちゃんから降って来た。
無償増資があったような古い時代から持っていたせいか端株が含まれていたように記憶している。
今まで説明してきたように時価があるような商品はそれまで経験が無かった。
当時は、インターネットも無く、証券会社に電話するか、店頭で見るしか時価を知る手段がなかった時代。
「株は、毎日値段が動く。わしは忙しいから、お前替わりに見とけ。上がってきたら教えろ。」
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1992年、あまりにも昔の話ではあるが・・・。
見始めたのは、確か、2400円近辺で、上がるときもあれば下がるときもあるなーなんて感じだった。
1993年に入るとジワジワと単調に上がり始め、2600円に到達した辺りで、私はハヒハヒし始めていた。
上記チャートの一本目の大陽線。(3月末)
この日、200円ちかく上昇し、2800円台にのった。キテるとは思ったが、私は耐えた。
そして、その数日後、さらに100円ぶち上がった。
「2900円付けてる!もう売ろう!限界だ!」
と電話すると
「慌てんじゃねぇー!半分だ。半分売る。」
と電話が切れた。
最大の陽線は次の日に訪れ、そこで残りの半分を3400円で全部売った。
グラフは分割調整済み株価で高値は3455円となっているが、3000円台は10円刻みで5円は無いので、近い水準
ではあるものの当時の値段そのものではない。2900円から3400円で500円のストップ高だったと記憶している。
今までのずっと見てきた値動きが嘘のようで、あまりにもショックだった。
自分は2900円で全部売ろうと思ったことも。
ちなみに下のグラフを見て欲しい。この3400円の高値は10年以上抜かれることは無く、去年までは
「あの3400円は今でも抜かれていない。」という自慢で話が終わっていたのだが、
去年のブチ抜きで、残念ながら13年ぶりに3400円の高値を更新されてしまった。
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