ギリシャ神話と親子対決

は尋ねた。「最近、どんな本を読んでいるのか?」
息子が答える。「怪談レストラン」
怪談レストランとは、私が元株主だった4816東映アニメが後ろについている児童文学で小学校の図書室や図書館の子供コーナーに本があるばかりかテレビアニメ化もされている。昔で言うところの水木しげるの「ゲゲゲの鬼太郎」の”本”のような位置づけであろう。
「怪談レストランを読んでみたが、こういうお化けの話が好きならば、ギリシャ神話を読んでみたらどうかね? ファイナルファンタジー3やドラクエのようなゲームに出てくるモンスターも沢山、出てくる。例えば、さっきオーエンの塔で倒したメデューサ。ホラ、ちゃんと載っている。ギリシャ神話はとても古いお話でね、ファイナルファンタジーだけではなく、色々なところに引用されている。それから将来、海外に出て、外国人と話す時も、怪談レストランは通じないかもしれないが、ギリシャ神話だったら通じるかもしれない。」
「イーリアス」も「オデュッセイア」も読んだこともない父が、ギリシャ神話の本を片手に微笑んだ
息子はその場で、ペルセウスとメデューサの件だけ読んで言った。
「カタカナが多くて、読みにくい。」
「確かにそうかもしれんな。難しかったら無理に読む必要はない。8歳のお前には少し早過ぎる本だからな。だがファイナルファンタジーのモンスターも武器も、ほとんどがカタカナだが、わかりにくいか? ただの名前だよ。カタカナだからといって難しいことはないはずだ。」
数ヵ月後・・・息子は開口一番に言った。
「ギリシャ神話の本を読んだよ。ゼウスは最初から神々の王であったわけではない。ゼウスはクロノスとレアーの末っ子でね、クロノスに恐れられていたゼウスは、大地の奥に幽閉されていたんだけども、神々の戦いに勝って王になったんだよ・・・。今は北欧神話を読んでいる。オーディンとロキが旅をするお話。」
そして、オリュンポス十二神とゼウスの家系譜を流暢に語り始めた。
「かなり、細かいところまで読んでいるようだねぇ・・・。どんな本を読んでいるか見せてよ。ほぅ、その表紙に書いてある馬は知ってるかな? ペガサスという。」
ペルセウスがメデューサと戦って勝った後、メデューサの首から血が大地に流れてそこから産まれたのがペガサス。」
コイツ・・・かなりできる・・・
父は息子についていけないことをはっきりと認識しながら、「ゼウスを恐れたクロノスか・・・」と頭の中でつぶやいた。
「ギリシャ神話のクロノスはエウレカ(ファイナルファンタジー3)で出てきた。ロキは子供が居たんだけど、全部、人間の子供じゃなかったんだって。足が8本あるスレイニプルとか、蛇のヨルムンガンド。これもエウレカに出てきた。スレイニプルは強かったなぁ。こんな姿をしているんだね。でも一番苦戦したのはオーディンの斬鉄剣。」
「オーディンが持っていたのはグンニグルという槍だ。これもFF3意外のシリーズで出てくると思うがね。」
グンニグルはオーディンから取れる。かなり苦労したよ。」 ゲームについての記憶力も父を凌いでいた。
「その他にもアポロン、アルテミス、ラグナロク。これらは全てギリシャ神話か北欧神話からの引用だ。イージスの盾ってあっただろう? このイージスは、日本の周りの海を守る船、軍艦の名前にも使われている。ただ気をつけないとな。カタカナの名前は本によってちょっと違うことがある。イージスだったりアイギスだったり色々な表現方法があるからね」 とウィキを見ながら場当たり的な対応をしている。 
「そうだね。ゼウスには二つ名前があった。ゼウスとユーピテル。ジュピターということもあるんだって。」
「お・・・おぅ、こんな例もあるぞ。太陽系の惑星は知ってるな? 水金地火木・・・、日本語で言うとな。この星の名前とギリシャ神話が対応している。英語で言うと、木星はジュピターだ。水星がマーキュリーで、金星がヴィーナスだ。」
ヘルメスとアフロディテか!」
父は今、父の威信にかけて、ギリシャ神話を読み始めている。深いな、ギリシャ神話。口承伝播、つまり文字の開発以前からの存在で、文字化されたのが紀元前6世紀ごろ。ヘシオドスの神統記からホメロスのイーリアスとオデュッセイア。文字と言語、歴史、宗教と複合的にとらえる”大人の読書”の結果をもって、もう一度話そう。
【一族家のお家騒動】
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