最終日、ジャカ1とお買い物。東南アジアのとがり顎にお土産を渡していたのだが、当のジャカ1からはチョコレートというふざけたリクエストだったため却下していたのだ。「私もお土産が欲しい」とわがままを言うので、ジャカ1の車に乗せられてお買い物だ。Kota Kasablankaという新設の巨大ショッピングモールだ。インドネシアのショッピングモールにおける法則は、面白いことに、ショッピングモールが高級化するほど、ヒジャブ率が下がる。元々インドネシアではモスリム女性の黒、アバヤ(忍者スタイル)はほとんど見られない。簡単な頭を覆うスカーフのようなヒジャブが一般的だが、それですらしない女性が多い。
ヒジャブとアバヤ (インドネシア女性のヒジャブは、この写真よりも軽く、髪を隠す程度が多い)
hijab.jpgabaya.jpg
ヒジャブ着用=モスリム=貧困の象徴のようなイメージが出来上がってしまっており、経済発展と共に脱イスラムしてしまう気がしてならない。


アジア一国一愛人構想中、最も頭が良いであろうジャカ1ですら、民よのぅ。消費が好きか・・・。消費は民ができる最大の国家貢献ゆえにしょうがないか。アジア一国一愛人構想と投資一族の継承という二つの言葉に分けているのは、消費か投資かの違いだけなのだが、その2つの違いが実に大きい。愛人=実行部隊=従業員=労働者階級なので、民は従業員として認めないという法人も無いだろう。投資一族=戦略部隊=株主=資本家階級なので、消費しか頭にない者に不適だ。
まずは腕時計が欲しいという。Guessというブランドのようだが、お値段は1,000,000~1,500,000IDRと高くないため許容範囲だ。「どっちがいいと思う?」と楽しそうに聞いてきたので、鬼のように冷たい顔で、「俺に聞かれても、俺は時計しないし、携帯電話の時計で十分だ。」と言い、さらに店員にもわかるようにゼスチャー付で何もつけてない腕と安物のノキアの携帯を出して答えた。店員が笑っている。どう考えても今の時代、腕時計はゴミだと思うのだが、あいも変わらず時計を売っているということは、私が少数意見なのだろう。
「よく考えて、次の香水を見に行こう。それからまた戻ってくるまでの間に決断すれば良い。」
次の店で香水を見る。お目当ての香水は・・・、なんだか迷っているようだが、1,000,000IDRを越える価格のようだ。
「うーむ、総額で2,000,000IDR弱で抑えてくれよ。」と厳しい表情でジャカ1に言う。化粧品と香水のセットが700,000IDR、時計が1,100,000IDRという組み合わせにしたようだ。時計屋で金を払ってベルトの長さを調整している時に、再度嫌味で、
「おぅ、財布が折れるようになったわ。」 とすっかり薄くなった財布をパクパクさせておいた。たった2万円、日本なら2枚の1万円札で済むところ、ここインドネシアでは20枚の100,000IDR札で支払うという鬼のようなインフレ状態。たかが2万円だが、10,000IDRのパンツを探し当てて、勇気を振り絞って5枚購入、たった20,000IDRのタクシー代すら払えず、毎日30分歩いてBlok M参りという生活しているこの私から見ると、嫌悪感で吐き気がもよおしてくるような巨額な消費だ。
適当に飯を食って、最後は店で締めよう。ジャカ1が彼氏とよくシリトリをしたという話から、今日は私からの提案だ。
今日は、シリトリカラオケでいこうや。テーマシリトリはあまりにも難しいからファジーシリトリになる。」
酔っていたのでかなり忘れてしまったが、ジャカ1がブで終わる歌を歌っていたので、ブの場合は、ブ以外にも、ふでもプでもOKとする。また非単語で終わる二文字なら二文字つなげもかなりお洒落なので認めよう。例えば、「XXXの歌」->「うたうたいのバラッド」というつなぎはお洒落ではないが、「いちご白書をもう一度」->「千鳥足のなんとか」というつなぎならオツだろう? いずれにしても激ムズだがな。
しかし、ふの歌・・・厳しい・・・。わずかに1曲だけ見つけて、
プルシアンブルーの肖像
・・・途中忘れた・・・
トーキョー・トワイライト
とんぼ
ポニーテールとシュシュ
順子
・・・最後も忘れた・・・
カラオケのプロであるジャカ1なので、相手が悪い。ジャカ1が「本を適当に開いて、その中から歌うというゲームもやったことがある。その時は私がお客さんをサポートして歌っていた。」と豪語するくらいカラオケレパートリーが豊富だ。逆に言うとレパートリーが少ない私が一人でカラオケシリトリをするとあっという間に詰んでしまうので、ジャカ1が相手だから成立するゲームなのであるが。 「なんとか・ラブ」という歌を歌われたら、私にはもう 「ふ」 で始まる歌のレパートリーが無いので詰み確定、ふで終わらない歌にしてくれよ、とか言いながら進むかなり難易度が高いシリトリである。
読者諸君もカラオケに行ったらカラオケファジーシリトリをやってみたまえ。かなり難易度が高いのがわかるだろう。人数が多ければ多いほど、私のようにレパートリーが少ない人が含まれているであろうから、すぐに詰んでしまう。レパートリーが多い人を少ない人の前につけるなどという順番まで考慮しないと楽しく遊べない高度な夜遊びだ。しかもこれを日本語ネイティブスピーカー・Zeroの東南アジア・ジャカルタの地でやるのはかなりな贅沢ということがお分かりいただけよう。東南アジア広しと言えども、こんな遊びができるのはジャカ1をおいて、そうは居ないであろうから、ジャカ1と遊びたいジャカルタ住民はがんばって彼女を探して欲しい。
空港にてジャカ1から「無事着いたか?何している?」
コーヒー飲んでるよ
ジャカ1「お金あるの?」
ギリギリだが、コーヒーくらいは飲める。
ジャカ1「ご飯食べた?」
ラマダン中。
ジャカ1「かわいそう。ごめんね。シンガポール着いたらたくさん食べや」
タクシー代150,000IDR、空港税150,000IDRを取られた後でも、実は財布に100,000IDRほどまだ残っていたので、飯くらいは食えたのだがな。まぁ、良いでしょう。シンガポールに帰ることといたしましょう。「あっ、ブスだ。きっとシンガポール人だな」と思いながら・・・。
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