夜になった。プーケット潜伏隊は俺のショバであるパッポンもタニヤも知らないというので、この俺が直々にご案内申し上げよう。ナイトマーケット化したパッポンを通過。あまりショッピングには興味が無いようだ。それよりもタニヤに高い関心がある。彼女にとってタニヤ見学は夜遊びではなく、就職活動、職場見学なのである。ではここでタニヤの歴史とハーレムナイトの歴史が交錯し、登場人物が増えてくるので、一度まとめよう。
第一次タニヤ出兵
Yuちゃん:酒(特にビール)とディスコが大好きな刺青もんもん現役ヤンキー・ネーさん。シンガポールで再会を果たし、ハーレムナイトの始祖であり、ハーレムナイト第一期女主人をつとめた功労者。度重なる酒癖の悪さと、ハーレムナイト参加者への恫喝・圧力などをきっかけに、去年のソンクランの第二次タニヤ出兵にて、冬将軍タニヤ2号に討ち取られ、戦力外通告。その後、冬将軍タニヤ2号との一騎打ち対決で破れ、タニヤを去る。
・るみちゃん:タニヤの伝説創設時のホステス。タニヤ歴10年超のタニヤ・ナンバーワン・プロフェッショナル・ホステス(エキゾ調べ)。性格は大人しめだが、体は大きく、飲ませ上手。いつも飲みすぎてしまってなかなかペイバーできない不遇のナンバーワンである。
第二次タニヤ出兵
・冬将軍タニヤ2号:Yuちゃんの妹分として紹介された。Yuちゃんと同じ店に勤める。低い声、冷静な対応と落ち着き、その風体から、タニヤのエメリヤーエンコ・ヒョードルこと冬将軍と呼ばれている。「Yuちゃんいるとお店行きにくいな・・・」、「女の子関係無いですよ。店はお客様のためのものですから。」と低い声で言ったことが有名。
・丸いチイママ:第二次出兵ではまだホステスだったが、その後、チイママに昇格。お店で色々と融通を利かせてくれ、色々なホステスをあてがう傍ら、ハーレムナイトinバンコクの女主人をつとめる
ハーレムナイトinシンガポール第一期生
ハーレムナイトのシーズンは、女主人の代替わりをもってカウントされる。ハーレムナイト3役は
1)女主人(主として連絡係だが、愛人とこじれようが不動の地位を保つ)
2)愛人役(私の横についてお酒を作ったり、メインでセクハラを受ける役割)
3)単なる構成員
の3役である。ハーレムナイトの安定運用のために、私が考案したガバナンス体制である。
・Yuちゃん:ハーレムナイト始祖ゆえ、第一期女主人。当時はまだ三役が確立しておらず、Yuちゃんが女主人と愛人役を兼任していた。


・プーケット潜伏隊:Yuちゃんと同部屋の妹分。日本語が堪能。日本語力とシンガポールと滞在期間は比例の関係にある。短期のYuちゃんに比べ、長期でシンガポールに滞在していたため、ハーレムナイト第一期生であるとともに、第二期、第三期くらいまでの”構成員”であった。第一期にYuちゃんに抜け駆けして、独力でハーレムナイトを決行したため、Yuちゃんの怒りを買い、徹底的に圧力をかけられ、びびりまくっていたのも彼女である。またハーレムナイト二期生であるパタヤ1号をあてがったのもプーケット潜伏隊である。パタヤ1号に関しては「何も言わないけど、何か考えている怖いネーさん。」と思っているようで、プーケット潜伏隊は、パタヤ1号の存在感に圧倒され、私に手が出せなかった構成員の一人である。そして現在、プーケット潜伏隊はバンコクにて、ハーレムナイト三期~四期生の構成員の”ちびっ子”と住んでいる。このちびっ子は子供のような顔と体をしているので、私が軽くあしらったら、「優しいお兄さんは要らないんです!彼氏が欲しいんです!私は大人ですよ、何でもできますから!(怒)」という名台詞を残している。
今は無きYuちゃんの時代、第1~2次タニヤ出兵とハーレムナイト一期生の時代の登場人物が今回のタニヤ物語のメインの登場人物である。さきほど、プーケット潜伏隊がホテルでゴロゴロしながらお戯れしていてもなかなか私に対して踏み切れないのは、Yuちゃん、第二期ハーレムナイトの女主人、パタヤ1号という重鎮級ネーさんたちが今でも怖いのである。でも、お前が言わなければネーさんたちに事実はバレない。今日、俺とお前が会っていることは誰も知らないのだよ。そのために念には念を入れて日本語のブログですらも店の名前と源氏名をあだ名にして書いているくらいなのだから。お前が同居人であるちびっ子に「あれ?今日帰ってこないの?」と聞かれて俺の名前を出すから、重鎮ネーさんの逆鱗に触れるのだよ。
タニヤに入った瞬間、客引きのおなべが、「あっちゃー、エキゾさんが素人タイ人女連れてタニヤに現れやがった。今夜は店来ないわ・・・」と絶望的な表情で遠くから見ている。こうして、るみちゃんに密告が行く。丸いちいままの店に顔を出すが、プーケット潜伏隊は、なじみの知り合いが居る店が良いようなので、冬将軍の店に繰り出す。嬢たち全員、女連れの私を軽く扱う。冬将軍に特に連絡はしていなかったのだが、冬将軍がすっと立ち上がる、私がうなづく。そう、私は指名はしない。冬将軍、今はタニヤに無きYuちゃんとまだ連絡を取っているらしく、「昨日だったか、Yuちゃんがエキゾさん見たって言ってました」
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ううっ、おそるべし、タイ・キャバ嬢ネットワーク。さきほど、「お前が言わなければネーさんたちに事実はバレない」と思ってしまったが、ちょっと甘かったかもしれない。タニヤの伝説であり、ハーレムナイトの帝王として君臨するこの私は、顔が割れているので、この業界でお忍びは難しい可能性がある。前回もパタヤ入り情報が一部の落下傘部隊に漏洩するという想定外の事態が起こったことが記憶に新しい。私の記憶に無いハーレムナイトの一構成員がタニヤに戻って、どこかの店内から見ている可能性もある。インドネシア人もそうだが、東南アジア人の記憶力を侮ってはいけない。
今日の飲みは2人付けだが対照的で面白いな。冬将軍がお店用に化粧も服もばっちり決めているのに対して、プーケット潜伏隊は、さっきまでホテルに一緒にいたし、ほとんどノーメイクの普段着。元キャバ嬢ではあるものの、比較すると素人丸出しだ。声が低く落ち着いて接客する冬将軍が私とボソボソ話していると、プーケット潜伏隊が「あのー、ワタシお邪魔ですか?」 一気、カラオケ、野球拳というカラ騒ぎだけが接客じゃねーんだぞ、小僧。俺みたいにネクラな一人客を一気と野球拳で接待できないだろ? 一人、落ち着きの無いプーケット潜伏隊が、コーラを飲んでいる傍ら、我々は酒を片手に静かに話す。Yuちゃんに一睨みされただけでガクガクブルブルしちゃうプーケット潜伏隊と、Yuちゃんと喧嘩して店から叩き出した冬将軍が同時に視界に入ってくるのである。重鎮級、ネーさんの迫力、ここに見たり! という感じだ。プーケット潜伏隊は俺の愛人になるにはまだ女としての修行が足りんな。昨日、るみちゃんと2時間飲んでいたので、酒許容量が低い1時間飲んで、そろそろ限界な感じがわかる。冬将軍のペイバーに後ろ髪を引かれつつも、1時間で撤退だ。
さて、次、プーケット潜伏隊の希望であるゴーゴーバーのゴールデンタイムなので、今回、初のゴーゴーバーに出陣する。パッポンも知らないという田舎者のタイ人に、日本人の俺が観光案内するという奇妙な構図だが、こんなこともあるだろう。「ゴーゴーバーは3種あるが、何を見たいか? 男か女かLBか?」と聞くと「女」というので、パッポンのキングス・コーナーへ。気合の入れたゴーゴー案内ならソイ・カウボーイのバカラまでお連れしたいところだが、所詮、女の興味本位にそこまで力を入れることは無いだろう。男女混合型のキングス・コーナー、衣装が2パターンあり、制服型グループと個人型グループに別れ、お立ち台ダンシングタイムが二部構成になっている。熟練の目からすれば、個人型がLBなのは一目瞭然だ。彼女もわかっているだろうが、ネーさん方が怖すぎて、店内でその単語を発することができないようだ。一杯120THBもする高級ビールだが、二人で240THB。1時間弱見ていただろうか。実に安全に静かにキングス・コーナーを楽しめる。普段ここは、ペイバーだの2階に行こうだの、かなりうるさく言われるところだが、最強のガード・プーケット潜伏隊を真横につけて飲んでいるので安全だ。LBたちの食い入る目線も弱い。とスリルの無い1時間を過ごしてホテルに戻った。
次の日、プーケット潜伏隊とサラデーンの駅で別れた。「いつ会うかわからんが、またいつの日か。」 ついに、長かったタイ潜伏、タイ縦断・ソンクランツアーが終了した。BTSのスクンビットライン、パヤタイ駅から電車で帰る。空港までは1時間弱だ。ついにタクシーを一度も使わずにタイの一ヶ月お遊びを乗り切った。体力の限界まで遊んだつもりだが、使った金額は実にショボイ。中産階級家庭にありがちな、連休で2泊温泉旅行に毛の生えたレベルであり、ハイシーズンのご家族ハワイ旅行には遠く及ばない程度の定額予算である。正確には私がシンガポールで支払っている2つの固定費、家賃とネット回線代を足し、普段の生活でもかかる食費・タバコ・酒などを差し引くとさらに安くなり、ハーレムナイトなどの夜遊び代を差し引くと、あやうく黒字化してしまうのではないかというくらいの金額なので、実は贅沢ではなくて倹約の話なのである。バンコク-パタヤ-シラチャ-バンコク-ウドンタニ-バンコク-パタヤ-バンコクと移動し、ウドンタニまでは飛行機を使ったものの、そのほかの移動は全てバスで100THB程度の低予算。各都市実にドラマ・イベントありで、歴史を感じていたが、このドラマ・イベントがまた歴史になっていくだろう。
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